【秋田の注目業界vol.1】変革の今こそ挑戦。一路順風を願う。|「大森建設株式会社」インタビュー
こんにちは!「KocchAke!(こっちゃけ)」編集部です。
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秋田の「業界」について第1回目をお届けします!
今回インタビューに伺ったのは、能代市に本社を構える総合建設業の「大森建設株式会社」。1946年に秋田県山本郡八峰町で創業以来、建設業を中心に地域のニーズに合わせて事業を拡大されており、2012年には風力発電事業に参入。現場の最前線で活躍されている若手社員にもお話を伺ってきました!
「魅力は成果が形として地図に残ること。」
〜新卒入社から今年で7年目を迎える、大渕雄也さん(土木部・施工管理)へ質問〜
──大森建設株式会社の紹介をお願いします。
総合建設業の大森建設株式会社は、今年で創業77周年を迎えます。主に港湾工事、風力発電工事、高速道路工事、その他に道路の補修などをしており、様々な分野の工事を行っております。
──現在携わっている業務を教えてください。
現在は能代市沿岸の風力発電の施工を行っています。工期は令和4年6月から令和7年2月で、風車が安全に稼働するまでの施工管理です。
──大渕さんはなぜ、大森建設株式会社に就職を決めたのですか?
大森建設は秋田県内及び東北でもトップクラスの実績があります。レベルの高い場所で技術を身につけて、住みなれた地元で地域に貢献したいという想いが就職の決め手となりました。
──今年で7年目ですが、仕事のやり甲斐は何でしょうか?
この業界の魅力は、大きく言えば地図に形として残ること。弊社は、公共工事も多く受注しています。公共工事は社会インフラを作っているので、皆さんの生活に繋がる部分も大きく、やり甲斐があります。また、若手が裁量を持って活躍しており、どんどんチャレンジできて、成長できる環境があります。
──学生の皆さんへメッセージをお願いします!
大森建設株式会社では港湾や道路、風力発電といったさまざまな建設現場を経験できます。若いうちから責任のある仕事も任せてもらえるので、技術面、精神面でのスキルアップは確実です。先輩達は、物事を理解できるように優しく丁寧に教えてくれます。自分もそんな先輩になれるように、追いつく追い越す精神で頑張っています。共に秋田の未来をつくりましょう!
「アナログからデジタル化(建設DX)への変革の時期。」
〜「建設業界」について、大森啓正さん(専務取締役)へ質問〜
──業界の魅力を教えてください。
まず雇用面からお話しをすると、これは建設業界全体に言えることですが、若年層の就業者の減少が著しく、人材不足が喫緊の課題となっています。しかし、逆に考えると人手が少ないからこそ、努力次第では技術や才能、スキルを伸ばし、若手も活躍できるチャンスが多いという見方もできますよね。
──仕事を早くから任せてもらえるチャンスがあるということですね。
そして建設業界もまた、アナログからデジタル化への変革の時期です。旧態依然のものから新しいものへと建設業界も変化しています。その今、この瞬間に立ち会えて、これから共に新しい建設業界の未来を創っていく事ができるという捉え方もできます。そういった意味では自分がその担い手として、変化の先にいる事を想像するとワクワクしますよね。幾らでも自分の可能性を広げていく事ができます。ですので、大森建設は特にそうですが、チャンスをポジティブに変換できて、時代の変化に対応していける人が今後求められます。
──「建設業界」の今後の流れはどうなると予測できますか?
一つ目はやはり、ICTやIoT、AIなどの活用です。建設業界は「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)」といって、DX化の波が加速度的に訪れています。
もう一つはSDGs(持続可能な開発目標)です。DXのような技術革新は、“持続可能なインフラづくり”に必要であるだけでなく、社員の幸せを守ることに直結していると考えています。企業にとって社員は何より宝であり、社員を守らずして企業は成りたちません。技術革新が進み、業務効率化による生産性向上、安全性向上、環境保護へと実現しており、社員の働き方にも大きく影響します。
──DX化が進むことによって、目下の課題である人材不足の解消にも繋がりそうですね。まさに変革のタイミングに携われるという価値を認識できると、業界の魅力が一層高まります。
「風力発電の今、そして未来。」
〜「風力発電」事業について、大森啓正さん(専務取締役)へ質問〜
──風力発電事業にはいつから参入されていますか?
弊社は2012年に参入しました。突然ですが、秋田県内に陸上の風車っていくつあると思いますか?
──う〜ん..50本くらいですかね..?
実は..県内には300本近くの風車があります。沿岸部に見えているだけでもたくさんありますよね。鳥海山の上や、十和田湖の方にもあります。その内の約100本に関しては、弊社が建設に携わっています。弊社がはじめに陸上の風車建設に参入できたのは、風車の“基礎”や“据付工事”をさせてもらえるチャンスがあったからです。2016年に能代市で17基の風力発電について稼働開始しました。それを機に、建設のみならず、風力発電所の運転、売電においても知見を得ることができました。その技術と経験の蓄積が礎となり、陸上及び洋上風力発電の新しいプロジェクトにも繋がっています。
──大森建設は建設会社でありながら「風力発電(=再生可能エネルギー)」という新しい分野に挑戦しているのですね。まさに、貴社の事業活動の根底にある“挑戦力”が感じ取れます。
──「洋上風力発電」は秋田県の“地場産業”に成り得ると思いますか?
ポテンシャルはあると思います。ただ、地元の企業が様々な分野に参画して、継続して、実際に汗をかいて仕事をし、利益を上げてはじめて「地場産業である」と言えると思います。
──県の“産業振興”や“雇用創出”への期待感も高まります。
洋上風力発電の導入拡大に応じて、県でも様々な分野への経済波及効果が期待できると思います。雇用の創出に関しては先ほどのお話しの通りですが、秋田県では人口減少が加速度的に進んでいます。そのため、県内在住の方々だけでなく、県外在住者が秋田に住んで、働いてもらえる環境の整備、外国人の受け入れ態勢の整備など、関係人口や交流人口を増やしていく必要があると思っております。
──冒頭、大渕さんの言葉にもありましたが「住みなれた地元で地域に貢献したい。」という想い。地元企業が力を結集し“オール秋田”で新たな分野に挑戦する動きの根底には、大渕さん同様、“地域への想い”が共通しているのではないでしょうか。
◯取材・文/KocchAke!(こっちゃけ)」編集部
◯写真/大森建設株式会社様より提供