生きたいから生まれてきた
牡羊座の性質は「生きるために生きる」らしい。
12星座を人の一生になぞらえると、牡羊座はこの世に生を受けた瞬間なのだという。
子どもが生まれた時に思ったのだが、赤ん坊は「生きたい!おなかすいた!生きる!」って感じでギャンギャン泣くし、眠くなったときは“眠い”がわからず「生きるが終わるの?!なにこれ?!目を閉じたら生きるが終わるの?!」とでも言いたげにギャン泣きする。
おなかすいた
おむつきもちわるい
ねるのがこわい
さみしい
生きたい
生存本能で全力で泣くのだ。
この牡羊座の話を聞いて、古代インドの考え方を思い出した。
実態のない存在(ブラフマン、神や空とよばれるもの)のひとつが、「生きたい、存在したい、様々な経験をしたい」と強い思いを持った。
その強い思いは熱になり、ビックバンが起きて物質世界が生み出されたという。
「生きたい」
「存在したい」
生命をも誕生させた強い思い。
牡羊座の話と共通点がある。
ときおり、私たち人間は「何のために生きるのか」と思い悩むことがある。
私も子どもの頃から
「何故、生命はあるのか」
「動物や虫たちは何を考えて、何のために生きているのか。繁殖したあとは死ぬのに」
と、疑問に思っていた。
喜怒哀楽を感じているかわからない別の生き物が、何故生きているのかわからなかった。
そもそも何故人間は進化したのだとか、そんなことを子どもの頃から考えていた。
今も答えは出ていない。
だが、私の意思や考えとは無関係に心臓は脈打ち、いつ死ぬともわからない。
「生きるために生きる」
ただそれだけでも十分な気がしてきた。
もちろん「経験したい」も含まれるから、生きてる間にたくさん旅してたくさん考えて、たくさん何かを生み出したい。
ときどきは命の根本に戻って「生きるために生きる」だけ、シンプルでいいのだろう。
なんてことを41歳の誕生日に考えた。
残りの人生が何十年続くかわからん。
でも、楽しんで生きていこ。