
バックフリップ解禁|フィギュアスケート
2024年6月にISU総会が開催され、全決議が終了しました。
シングル競技におけるつなぎなどの芸術面をより重視する方向性として、フリーのジャンプの数が一つ減る(コンビネーションジャンプが一つ減る)という変更が大きな注目点でした。
こりゃすごい変更だなおい、と鼻息荒く見守っていましたが、変更項目のほとんどは先送りとなり、技術面での改正点はバックフリップ解禁のみという、ちょっと拍子抜けの結果となりました。
個人的には、いわゆるバックフリップ論争には食傷気味でございます。
あまりアダム様をご存じない方からすれば、「禁止技」「反則減点」などのパワーワードを見ますと、アダム様が派手にやらかしている人的な印象を持ってしまうかもしれません。
ですがインタビューなどでのアダム様ご本人を拝見いたしますと、大変落ち着いていて内省的なお人柄が伝わってきます。
それがひとたび演技になりますと、内に秘めた情熱的なメラメラをつぶさに感じとることができ、
「ああ、Slay Him Fa!」
という悶絶に帰結するのでございます。
アダム様ファンの日常というものは、多かれ少なかれ、このギャップ萌えの無限ループの中を生きるというものではないかと想像しております。
フィギュアスケート選手としてのアダム様は、ジャンプ・スピン・ステップ・演技構成点のどのエレメンツにも穴がないバランス型の選手であり、観客を独自の世界に引き込む個性の持ち主でもいらっしゃいます。
「バックフリップ」や「驚異の身体能力」という若干陳腐な枕詞(まくらことば)で紹介されがちなアダム様でございますが、その魅力の幅の広さがより多くの人に伝わる、そんな来シーズンになることを心より願っております。
