婆ちゃんへの相談者②　～警察～

やれ自分の子供が家出した。やれ旦那がいなくなった。
そういう相談がようけあってね。
婆ちゃんは家出した人を何人も帰してあげたんや。

紙を蛙の形に切って探したい人の名前を書いて拝むんや。
そしたらその人が家に帰ってくるんや。
不思議やろ？
神さんも
「〇〇の家におる。」
「国道の〇〇らへんを歩いてる。」
と、教えてくれるんや。
得やろ？

それで何人も見つけたもんやから警察官も誰かから聞いたんやろね。
警察から電話かかってきてな。
婆ちゃんに「人を探すのを助けてほしい」て言うてきたんや。
「誰それがおらんなったから探してくれ」て言うてきよるんや。
家に来てお願いされたこともあるんやで。

そのたびに婆ちゃんは警察に言うんや。
「警察が人を探せんでどないするんや！それがあんたらの仕事やろ？
　こんな婆さんに頼んで、ほんま情けないで。しっかりせい！」

こうやって言うて追い返すんや。
婆さんよりも警察がしっかりしてもらわな困るからねぇ。
人探しは警察の仕事やのに
こんな婆さんに力を借りようて面白いやろ。