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ソンクラーン 地味な儀式の方が好き

タイのお正月ソンクラーンと言えば、みなさん何を思い浮かべるでしょうか?派手な水の掛け合いでしょうか、ピックアップトラック荷台でのダンス対決でしょうか。人それぞれ、色んなソンクラーンがあると思います。

僕は義理のタイ人家族と一緒に、地元のお寺で寄進して読経に参加したり、先祖供養に参加したり、砂で出来た仏塔にお祈りするのが一番しっくり来ます。花柄のシャツを着る事も無く、静かに家族と時を過ごすのが僕には一番合っているようです。
ソンクラーンの先祖供養も日本と近い感じがして、とても落ち着きます。先祖の骨が入っている祠を綺麗に掃除し、聖水をかけ、新しい花輪に付け替える。お坊さんを呼んで直接お経を読んで頂くのが、日本のお墓参りより弱冠豪華な感じがしますが。あなた方の末裔である僕らが過去に手を合わせ、未来に手を合わせ、森羅万象に合掌できてる感じでコスパが高いです。

砂で出来た仏塔とは?

ソンクラーンの時期は、砂で出来た仏塔を目にする機会も多いかと思います。ジミヘンの名曲「Castles made of sand」を思い浮かべる人がほとんどかと思いますが、実際にはどんな意味があるのでしょうか?

お寺の中で足の裏にまとわりついた砂。特にタイのお寺の境内では裸足で歩く機会も多く、知らず知らずの内にお寺の砂を持ち帰ってしまっている事もしばしば。その砂を一度に返却するのがこの砂の仏塔であり、やはりコスパの高さが否めません。あれだけ砂のレンタル滞納してたのに。

ソンクラーンは、お盆みたいなもの?

これは地域ごとの差があるとは思うのですが、僕の義理の家族が住む地域では、4月の初めからソンクラーンの時期に先祖が家に帰ると言われています。日本のようにお墓に迎えに行ったり送り届けたりする事はなく、勝手に来て勝手に帰って行くとのことでした。

ご先祖様へ贈り物をしたい際、魂はお空の上にありますので直接手渡しできる訳ではなく、本物に見立てた紙製の服やら何やらを燃やして昇華させて届けます。時代は令和ですので、紙製のi phoneやらi padなども盛んに燃やされます。

義理のお母さんは、天国のおばあさんにi phoneをプレゼントをすべく紙製のi phoneを派手に燃やした訳ですが、ある夜、天国のおばあさんより着信がありました。配送確認ができないのは致し方ないですが、あの日に燃やしたi phoneが無事届いていたという証拠に他なりません。

天国のおばあさんからの伝言内容は、次の宝くじでこの番号を買いなさい、との事でした。義理のお母さんが宝くじに小当たりしたのは、言うまでもありません。

ソンクラーンの代名詞、交通事故

時代はコロナ一色ですが、ここタイでは交通事故の方が100倍怖いです。

2020年のソンクラーンも中止だったので2019年のデータを調べてみると、ソンクラーン期間中の7日間だけで3,338件の交通事故、その内386人が紙製のi phoneを手に入れるチャンスを掴みました。

一方コロナは、1年ちょっとで97人が紙製のi phoneを手に入れるチャンスを掴んだ訳で、また元々持病があった人をコロナ死とするか問題等々もありますので、実際にはもっと少ない数の人たちがお亡くなりに、つまり宝くじの当選番号を知ることができたのではないかと思われます。

ヘルメットを被ったり、飲み過ぎたら適当に泊まるとこ見つける、好きな女の子の前で目立ちたいがあまりにスピード出し過ぎるとか、もうちょっと合理的に考えて本当の意味でハッピーソンクラーンにしてほしいと心より願っています。

コボリより

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