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ジェフ・ベゾス、CEO退任のニュースで思ったこと

先日、Amazon創始者でありCEOのジェフ・ベゾス氏が、2021年9月末をもってCEOを退任し取締役会長に就任すると発表されました。

退任の理由として、「会長になることで、引き続きアマゾンの重要な新規事業に従事しながら、その他の事業に時間とエネルギーを注ぐ」と表明しています。

ベゾス氏はしばしば「自分は宇宙事業をやるためにアマゾンを立ち上げた」と語っており、いよいよ本来の夢に向けた活動を加速させるのではないでしょうか。
他にも、教育支援や恵まれないファミリーを支援する慈善活動基金の「デイワン・ファンド」、気候変動対策を行う「ベゾス・アース・ファンド」などの活動にも意欲を見せています。
そのベゾス氏ですが、およそ10年前の2012年秋に実施されたAWS(Amazon Web Service)のユーザーカンファレンスでの有名なインタビューがあります。
「Kindle」などによる従量課金制のクラウドビジネスが好調な立ち上がりを見せていた時期で、ベゾス氏の未来を見通す見識に注目が集まっていた頃でした(むろん、現在もそうですが)。

その中で出された質問が、「10年後は何がどのように変わっていると思いますか?」というものでした。
聴衆はさぞ目を輝かせたと思いますが、ベゾス氏の回答はこのようなものでした。
「10年後に何が変わっているかだって? 10年経っても変わらないもののほうに僕は興味がある。質問としてはそっちのほうがすぐれている」

恐らく聴衆は肩透かしを食らったような気持ちになったと思いますが、先を聴いていくと、非常に興味深いメッセージが込められています。

それはこんな内容です。
Amazonのビジネスを例にすれば、”価格”、”スピード”、”品揃え”の3つは、小売業にとって非常に重要な要素です。10年後、我々の顧客が「もっと値段を高くして」とか「もっと配送スピードを遅くしても構わない」「品揃えは少なくていいよ」なんて言うと思いますか? 言うわけないですよね。だからこそ、Amazonにとっては10年後も”価格”、”スピード”、”品揃え”は最も重要な「戦略」なのです。

いかがでしょうか?
「企業とは環境適応業」などと言われることもあり、経営者は常に社会の変化に自社の商品やサービスを適合させることに日々思案を巡らせていると思います。
もちろんそれは非常に重要なことですが、経営者に限らず「自分の会社の10年経っても変わらない不変の価値とは何か?」ということを考えることも、同じくらい大切なことのように思えます。

もちろん、企業の基盤である人間関係も同様に「不変の価値」を持つものであり、「戦略」という視点で見れば重要な武器であり資産になりますね。

本日はここまで。


プロフィール
中村修司郎
類人猿分類セミナー公認講師
工房森の人 代表
元パワハラ上司のコミュニケーション研修講師

「類人猿分類」を通じて、人間関係に悩む皆さんの気持ちがちょっとだけ  でも楽になれば嬉しいと考え、セミナー講師をしています。
企業、団体向けセミナーが中心ですが、個人向けサポートも行っています。

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