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個人事業主になると好きな人とだけ働ける、のウソと本当
会社勤めをやめて独立することのメリットに必ず挙げられるのが「好きな人とだけ仕事ができる。お客さんを選べる」です。
お勤めがしんどいと感じるのには人間関係の苦しみが大きなウェイトを占めていることが珍しくなく、この苦しみから逃れられることを期待してこっち側の道にやってくる人も多いものです。
私は20歳のころから15年以上にわたって自分のビジネスを持ってきました。内容は店舗営業もあればネットビジネス、物販などさまざまです。
夫の店で経営側の立場についていたこともあります。
その中で思うのは、「好きな人とだけ働ける」って、半分は本当だけど半分はウソだよなってことです。
まず本当の部分を明かしますと、取引する業者は当たり前に自分で選べます。
よほど「世界でこの企業しか生産していない。しかも取次企業は1社だけ!」みたいなものを仕入れたりしない限りは、選べます。自分がオーナーなんですから当然です。
担当者がうざければ他の会社にお願いすること、可能です。そういう意味では好きな人とだけ働くことは、できます。
人を採用する時も自分と馬が合うかどうかで選べます。お店の雰囲気に合わないお客さんをやんわりと遠ざけるのも自由です。
あと当たり前ですが、1人でネットで完結するビジネスも問題ありません。人との関わりがなければ好きも嫌いもないですからね。これも心底人間が嫌いだという人にはもってこいでしょう。
ただしこの「ネットで1人で完結するビジネスの人」を除くと、実は働く相手を自由自在に選べるのって一部の人に限られるんですよね。
どんな人かというと、スキルがもの飛び抜けて優れている人や、みんなが欲しかる唯一無二の商品を作っている人です。
こういう人たちは周りに置く人を選り好みしても引くてあまたなのですから強いです。間違いなく「好きな人とだけ働ける」の部類に入る人でしょう。
でもいわゆる凡人には真似できない所業です。選ぼうと思えば選べるけど、生きていくためにはしのごの言ってられないという人がほとんどだからです。
なので圧倒的な強みを持っている人が「好きな人とだけ働ける」と言っても、それはウソに近いんですよ。
あともう一つ無視できないのが「独立すると好きな人とだけ働けるよ!」と言う一部の人が、大多数の人が持っていない「ある特性」を持っていることです。
その「特性」があることによって人間関係がしんどくない状態が保たれてるんですけど、やはり凡人には無理です。
はっきり言ってこの種の人たちが「独立すると好きな人とだけ働けるよ!」と言っても私は全く説得力を感じません。
その人たちにはどんな特徴があるかというと、
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