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春を祝うお酒「立春朝搾り」
<立春朝搾りとは>
全国41の酒蔵と加盟酒販店で行なわれる春の新酒イベント。
「その地域の人々が一緒に春の到来を祝う」という
地酒ならではの意味合いも込められている祝い酒。
節分の夜から徹夜でもろみを搾り続け、
立春の早朝に瓶詰めをする火入れをしない生原酒。
立春に合わせ仕上げるため、緻密な調整が必要な
「杜氏泣かせのお酒」とも言われる。
加盟店は朝早くに自ら蔵元へ出向き、ラベル貼りなど総出の出荷作業を
行い、出来たお酒は神主さんのお祓いを受ける。
お酒を造る人・届ける人・飲む人の無病息災、家内安全、商売繁盛を
祈願し、届ける縁起のよいお酒。
お酒を飲めない夫。ほぼお酒を飲むことのない私。
(飲むのはワインくらい)
そんなわが家が「立春朝搾り」を買うようになって今年で3年目。
きっかけは2年前のこと。
二十四節気にまつわる食べものはないかなと探していたときに
このお酒のことを知り、食べものではないけれど試しに購入したわけです。
たしかに、出来たての原酒は軽くて飲みやすい。
「立春に関するもの一つ味わってみた」、で終わっていたのですが。
「今年の予約どうされますか?」と酒販店から電話があり、
聞かれたはずみで(?)、とりあえずもう一度買ってみることにした
2024年。(笑)
1年振りなのに一度飲んだ味を舌が覚えているのか、
原酒のおいしさをしっかり感じるんです。
「あ、おいしい」「うーん、おいしいねぇ」
飲めないはずの夫も嬉しそうにたしなんでいる。
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米の風味、発酵の具合、水のなめらかさ。
それぞれをしっかり感じる、どこまでもすっきりとしたおいしさ。
あらためて立春朝搾りを味わいながら思ったのは、
古来より続くお神酒の本来の由来とは少し違うかもしれないけど、
稲が無事に実り、出来たお米。そのお米で丹精込めて造ったお酒。
それがこんなにおいしかったら、何かに感謝したくなる。
「神様どうぞお召し上がりください」と供えたくなるのでは、と。
神様、って?
たとえば森羅万象を敬うことを総称して「神さま」というとするなら、
それは「八百万の神」というのが合っている・・・?
ほろ酔いの思考は自由にどこへでも飛んでいく。
神事や祝い事にかかせない日本酒。
連綿と続く伝統文化。
お米を作る農家、お酒を造る蔵元、さらに米の恵みへと思い巡らせて。
1年前の感想を踏まえ、今年は自ら予約。
「今日は雪にならなくてよかったですね」と言葉をむけると、
「いやぁ、ほんとに! 朝四時起きで(蔵元に)行ってきましたよ」と
満面の笑顔で答える酒屋のご主人。
お酒を造る人・届ける人・飲む人をつなぎ、ともに楽しむお酒。
イベントにあやかり、さまざまなつがなりに思いを馳せ、新春を祝う一献。
春菊とレモンのゴマ和え、しらさエビの塩ゆで
ごぼうと牛肉のちょい辛しぐれ煮
お酒のあてにもおかずにもなる料理と共に。
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レモンの皮の千切りと炒りゴマを和える
食べる直前にレモン果汁を搾る
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地元産の小ぶりのエビ。小さくても十分おいしい
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千切り生姜を加え、出汁、甘麹、ヤンニョムで味付け
そして、米(日本酒)🍶×米(ごはん)🍙
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冬型気圧配置に翻弄される立春、2025年。
吹雪に耳を澄ませ、今宵も一杯。