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新規就農の難しさー都市農地の返還ー

しばらく日が空いてしまいましたが、
新規就農の難しさについてのお話しです。

立場によって賛否両論ある内容で
あえて書く必要があるのか迷いましたが
私の目的としては、同じ新規就農を目指す人が苦労をしないように人の失敗や苦労を見て
こういったリスクがあるのかということを知ってもらい対策を考えるきっかけになればいいなと思っているので
批判覚悟の上で、あえて書き残しておこうと思い筆をとります。

はじめに


2022年4月に東京都で新規就農し
武蔵野市と小金井市の2市で農地を借りて営農を始めました。
この度、2024年8月をもって小金井市の農地が相続により返還となりました。

農地貸借の条件として賃料が発生しない使用貸借の代わりに
地主さんの都合により返還を求められた場合は速やかに(期限は6ヶ月以内)原状回復し返還することが求められます。

以前の記事でも何度か触れていますが、都市農地(生産緑地)に該当する場所は地価が高く、相続税が高いため税金を支払うためにやむなく農地を売らざるを得ないというリスクがあります。

このリスクを背負っている地主さんにとって、農地を誰かに貸して万が一何かあった時に農地を返してもらえなかったら困ってしまうことを回避するために使用貸借という制度が設けられています。

私が生産緑地を貸借する際にも返還のリスクは何度も聞いており覚悟はしているつもりでした。
人の生死に関する話なので、あまり公に話をするのも気持ちがいいものではありませんが、目をそらしてはいけない課題であることは間違いないのです。

それは突然にやってくる

それは4月中頃のことでした。

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