狐弾亭📚高畑吉男

東京都立川市にある妖精譚関係の古書をメインに古道具を扱う細やかなブックティーサロン「狐弾亭・Fox's bower - Fairytales&Antique」の予定地です。 2025年2月初午の日に開店予定。亭主はアイルランドを中心とした妖精譚を語る語り部高畑吉男です。

狐弾亭📚高畑吉男

東京都立川市にある妖精譚関係の古書をメインに古道具を扱う細やかなブックティーサロン「狐弾亭・Fox's bower - Fairytales&Antique」の予定地です。 2025年2月初午の日に開店予定。亭主はアイルランドを中心とした妖精譚を語る語り部高畑吉男です。

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狐弾亭、はじまります。

こんにちは、狐弾亭亭主・高畑吉男です。 日頃は、アイルランドを中心とした妖精譚を語っている、いわゆる語り部、storyteller、そしてフェアリードクターです。長いな。 そんな僕が、この度、東京都立川市に妖精譚にまつわる古書、新刊本、そして骨董を扱うお店の亭主となることになりました。 店名は「狐弾亭」。 僕が夢で琴を弾いている狐と出会ったことが由来です。 開店は、来年2025年2月7日を目指して目下準備中です。 (本当はお稲荷さんのご縁日初午の日が良いのですが、木曜日で

    • 静かなる男とアイルランド

      イメージの中のアイルランド アイルランドと言えば何を思い浮かべるでしょうか。 妖精 緑の地平 羊 陽気な人々の集うパブ 楽しげな音楽 ざっと上げるとこんな感じでしょうか。 亭主も2009年にはじめてアイルランドを訪れた時、街中で突然始まったストリートセッションに「わぁ、さすがアイルランドだ!」と歓喜したのを覚えています。 他にもバスでちょっと郊外に出れば羊たちが長閑に草を食む牧場や、時間と共に琥珀色に醸されたパブ。そして妖精に関係する遺跡の数々。 もうどこを見ても「

      • 妖精の食べ物

        妖精の食べ物は? 妖精たちはなにを食べているの? とても素朴な質問で、恐らくたくさんの人が興味ある事柄だと思います。 亭主も妖精に魅入られた頃、とても興味がありました。 お花の蜜? 花粉を固めたクッキー? 清らかなお水? 昔読んだ、マイバースデイ別冊の妖精の本にそんなことをが書かれていた気がします。 確かに、小さくて可愛らしい彼らにはピッタリですよね。 でも食べちゃ駄目? では、伝統的なお話や伝承ではどうだったかというと、彼らの食べ物を口にしてはならないのというが絶対

        • 音楽と彼らの物語

          妖精と音楽 妖精と聞いて連想することは様々あると思います。 王さま、お姫さま、小さい、可愛らしい。 最近では特定のゲームのキャラクターの名前が挙がることもあるでしょう。 妖精譚の語り部である僕がまず浮かぶのは「音楽」でしょうか。 妖精たちと音楽は切っても切れない縁があります。 例えば、妖精に教わった曲として伝わっているアイルランド伝統音楽もあれば、中には、妖精の曲を盗み聞いた楽士が、その罰として命を取られたなんて物騒なお話もあります。 ↓は日本でも人気のある曲。King o

        • 固定された記事

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          ハロウィンと妖精行列

          ライナスとハロウィン 亭主がハロウィンという言葉を知ったのは、恐らく小学生の頃、もう40年近く前のことです。 当時、NHKでPeanutsがスヌーピーとチャーリーブラウンという邦題で放送されていて、その中で、ライナスがルーシーにカボチャ大王の話をする下りでハロウィンが出て来たのでした。 安心毛布を手放せないライナスは、ハロウィンの夜に、カボチャ畑から🎃大王が飛び立ち、子供たちにプレゼントを配ってくれるというお話を信じていたのです。 当時は、ハロウィンという単語を知ってい

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          愛知の豊川稲荷さんへ行ってきました

          狐弾亭とお稲荷さん 狐弾亭という屋号は、亭主が夢で琴を弾く金狐の姿を見たからというのがきっかけでつけました。 もともとお稲荷さんやお狐さまが好きだったというのもあります。 (食べ物のいなり寿司もお寿司の中で一等好きですよ🦊) そういう事もあり、開店にあたっては、是非ともお店にお稲荷さんの神棚をと考えていました。 妖精の本屋さんにお稲荷さんの神棚ってどうなの? と思われる方も多いと思いますが、元々お店をやろうとした当初のイメージが、裏路地にある古い日本家屋の古書店で、上がり

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          狐弾亭、近況報告

          来年の2月初午の日を開店にすべく、色々と動いています狐弾亭。 今日はちょっと実店舗のお話。 狐弾亭は新刊、古書を扱うブックティーサロン。 いわゆるブックカフェです。 (ヘッダーの画像は絶賛工事中の店舗内です) ただちょっと他と違うのは、揃えている本が、妖精関係に特化していると言うこと。 言ってしまえば亭主・高畑吉男の蔵書なんですけどね🦊 今まで亭主が集めた資料やお話の本を中心に、妖精から派生した美術書、漫画などを約1,000冊ほどを展示し、お茶をオーダーしてくださった方はそ

          狐弾亭、近況報告

          移動お話会・音と、語りと、秋模様

          今日は、亭主である高畑吉男の語り部としてのお話です。 今月19日に高円寺、ぽれやぁれさんでフルート奏者の矢島絵里子さんとお話会です。 矢島さんとはかれこれ10年近いお付き合いでしょうか。 メインのフルート(横笛)の演奏だけではなく、様々な楽器の即興演奏や歌などもこなす多彩な人です。 基本、僕の語りは手にした6弦の竪琴(サクソンライアー(きな粉ちゃん))を合間合間に爪弾くスタイルなのですが、矢島さんと一緒させて頂く時は、これらの楽器を、彼女が即興で掻き鳴らし、時には効果音

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          お月様と妖精たち

          お月様 十五夜を過ぎ、やっと朝晩が涼しくなり、日によっては秋ってどこに行ったの?という事も増えました。 空気が澄んでくると、月が清かに見えてくるとは昔から言われていますが、本当にそうだなぁと夜空を見上げる度に思います。 皆さんは、どうなお月見をされましたか? 月と妖精 妖精たちが月を愛しているのは良く知られていることです。 月夜の森で踊ったり、満月の晩に妖精王がお付きの騎士たちと騎馬行列で遊行するのは、妖精譚の定番と言えます。 以前、亭主が住んでいた町には、小規模ではあ

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          お話の「ちから」

          物語の効用 ストーリーテリング、語っていて、時々、その癒しの力について尋ねられたり、その事に触れている記事を目にしたりします。 童話研究の小澤俊夫氏もお話に触れることはとても良いことだ(かなり意訳)とお話しになっていますし、読み聞かせなどが情操教育に良いのは良く知られています。 また最近では大人の為に絵本セラピーというものあり、亭主もかなり昔ですが、一度、絵本セラピストの方と一緒に会を開いたことがあります。 僕はセラピストでも、まして心のお医者様でもないので、詳しいことは

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          鉱物と妖精

          妖精の好きな石? 時々、妖精が好きな石はありますか? と聞かれることがあります。 この石、というのは、水晶や何かのクリスタル、つまり宝石を指しているのですが、はて、そんなものはあったかな? とちょっと困ってしまいます。 パワーストーンでは 綺麗なものは須く好きだと思っている亭主は、時々石のサイトを見に行きます。 それはブルガリやハリーウィンストンなどの宝飾ブランドであったり、原石メインの鉱物系、そしてパワーストーンと呼ばれる販売サイトなどなど。 とりわけ石の霊的な力を謳

          小さな妖精たち

          色んな妖精たち 妖精と言うと多くは小人などの、おじさんだったり子供だったりと様々ですが、小さな小さな人たちを想像すると思います。 亭主も、妖精と言う言葉を知った時には、妖精というのは『人と同じ姿だけど、小さくて愛らしい』ものだろうと漠然と思っていました。 (たぶん、その頃放送されていたスプーンおばさんや、ニルスのふしぎな旅、とんがり帽子のメモルなどの影響が大きいんだと思うのです) けれど妖精学や伝承、民話で妖精とされる存在は、小さくて愛らしい者たちはごく一部で、中にはヒト

          人魚あれこれ

          世界中にある人魚譚 僕が人魚に思い入れがあるというお話は、お話会でも何度もしてきました。 どうしてこんなに惹かれるのかは自分でも良く分かっていないのですが、きっと海の近くで生まれ育ったからと言うのもあるのかも知れません。 人魚姫や紅いろうそくと人魚。 人魚の話と言えば、なんとなく女性の姿をした人魚が思い浮かびます。 儚い恋物語、悲恋が多くなる異類婚姻譚では、多くが男性側が妖精で、女性側が人間というのが収まりが良いのでしょうか。 もちろん「それしかない」ということはなく、

          妖精との暮らし

          台所にミルク 妖精譚を読んでいると、時々今では失われた往時の暮らしが垣間見えることがあります。 例えば夕食が終わったあと、台所にミルクを少し出しておくと言うのもその1つ。これは夜になると現れる屋敷妖精たち(ブラウニーがその代表格)の為に出しておくのです。 彼らはその名の通り屋敷に憑く妖精で、夜毎家の掃除をしたり、逆に散らかしたりと僕らの生活に一番近いところに立ち現れるのです。 そんな彼らに、あまりひどい悪戯はしないでね、というお願いと、いつも掃除ありがとうの感謝両方を含め

          人魚とお話

          人魚あれこれ 前回の記事で、中学の時に図書室で百科事典に妖精の記事があって驚いたというお話をしました。 そこにはギリシアにはニンフという半ば神様に近い妖精から、欧州の座敷童とも言うべきブラウニーなどが書かれていた(と記憶している)のですが、並んで1枚の絵画が掲載されていました。 それは人魚ではなくセイレーンがオデュッセウス(ユリシーズ)を誘惑する場面を描いたものでしたが、僕は一目で心を奪われてしまったのです。 (セイレーンと人魚は同根であると言う説があります) 絵画の素

          スライゴと妖精物語

          妖精学 亭主が妖精に興味を持ったのは幼稚園くらいのことですが、それをちゃんと調べてみようかなと思ったのは、それからずいぶん後、中学生くらいのことだったでしょうか。 学校の図書室にあったブリタニア百科事典に、妖精(同時に人魚)という項目があり、詳しく宣べられていたのを読み、あ、ただのお伽噺に出てくるキャラクター以上の存在なんだと目から鱗が落ちたことを今でもハッキリと覚えています。 その後、本屋さんで井村君江先生の「妖精学入門(講談社学術文庫)」を見つけ、なるほど妖精は民俗学

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