イギリスで一番うまい飯を知っているか
執筆者:大阪人
イギリスに来てから模索し続けた焼肉を食べる方法。
光が差したのは4月のことだった。
以前から、肉屋で発見して挑戦しようと考えていた牛タン。ネットで検索すると出てくる丸ごと牛タンの数々。調べていくと、自分でも捌けるような気がしてきたし、我が家には素晴らしい包丁もある。ということで、いろいろなサイトを巡って最適そうなのを注文してみた。1本たったの6ポンド。800円。2本買って送料が12ポンドもしたので、結果的に3500円くらい。それでも、牛タン2本で3500円とは安い買い物だと思う。イギリスで牛タンのハムはスーパーでも見かけるが、ほとんど人気が無いため丸ごと買ってもこの程度の値段だそうだ。ただ、気になるのはその味と食感。イギリスの牛肉は和牛を食べ慣れている我々からすると、悲しくなるくらいにレベルが低いため、牛タンにもあまり期待が持てなかった。
ところがどっこい、タン元(一番柔らかい部位)ともなると、黒毛和牛もびっくりの美味さだった。
イギリスで和牛カルビとかロースとか庶民が食べるのはほとんど不可能に近い。無理だ。だけど、こいつならやれる。牛タンなら僕たちに光を見せてくれる。
丸ごと皮つきの見た目はインパクトが半端じゃないし、正直いってかなりきつい。切れ味の良い包丁じゃないと皮を削ぐのもめちゃめちゃに大変で重労働だ。
しかし前回とは違う。我々は砥石を手に入れ、使い古した手負いの包丁をホーリーセーバーへと昇華させている。
すごい。。すごすぎる。。。切れ味が回復するだけでこうも違うのかと思わされるほど、簡単に包丁が入っていく。前回とは比べ物にならないほど短時間で下処理を全て完了させることができた。
こうして我々は再び塩タンにありついた。
包丁さえ整えれば、イギリスでも極上の塩タンは食べられる。焼肉が恋しくてたまらない人たちは、今すぐに実践するべきだ。
忘れないでほしい。イギリスで日本の焼肉が恋しくなったとき、牛タンがあなたのそばにいることを。いつでも彼らは誰かに購入されることを待ち続けている。
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