参議院議員選挙が、明日7月10日に投開票されます。
兵庫県内全域が選挙区で、県内12の小選挙区に分かれる衆議院議員選挙と比べると、どうしても”地元感”が薄い存在ですが、国政に対する思いを直接託すことができる貴重な機会です。
そんな参院選にまつわる基本情報について、記者シャープが、3本の過去記事から紹介します。
まずは、参議院の意義づけと名称に絡むエピソードを、1面下の「正平調」から引いてみました。
◆「参議」は封建的?
「参議」とは、「政治上の議事に参加して、相談を受けること」という趣旨。つまり、参議院は、衆議院の相談役と位置付けることができるわけです。
この呼称について、「ハラケン」と親しまれた兵庫選出の原健三郎衆院議員が、「封建的」と指摘しています。なぜ封建的だと考えたのか、詳しくは分かりませんが、奈良時代の律令制や明治新政府の太政官制で「参議」という同名の役職があったからなのでしょうか。
ちなみに、記事の冒頭に登場する桂三枝さんは、現在の桂文枝さんです。議員バッジに意欲を見せていた時期があったんですね。
続いては、改選数の話題です。
◆兵庫の「改選数3」は前々回の選挙から
参院選の兵庫選挙区は、長く改選数2の時代が続いていました。
しかし、「1票の格差」が最大4・77倍に上った2013年参院選について、最高裁が「違憲状態」と判断。全国の選挙区や定数が見直された結果、兵庫は2016年参院選から改選数3になったのです。
記事では、各党の兵庫県組織がどう受け止めているかをまとめています。一部の政党名に時代を感じつつも、構図自体は、今回の参院選と大きく変わっていないようにも思います。
なお、選挙では当選者の数を「定数」と表現することが一般的ですが、参院選では「改選数」と言います。これは、「参議院議員の任期は6年とし、3年ごとに、定数の半数を改選する」という日本国憲法46条の書きぶりに基づいています。
ラストの3本目は、投票率を取り上げたコラム「日々小論」です。
◆あなたの1票で、必ず変わる「投票率」
3年前の前回参院選では、兵庫選挙区の投票率が48・60%と5割を切り、2016年の前々回を5・14ポイント下回りました。県内41市町のうち、市川町を除く40市町で前回比マイナスとなっており、コラムでも触れられている通り、有権者の半数以上が投票所に足を運ばなかったことになります。
確かに、1票を投じたところで、何も変わらないかもしれない、実際は変わりうるのだろうけど、実感が得られない。しかし、ごくごくわずかながら、投票率は確実に変えることができる。そして、その積み重ねこそが、変化につながっていく―。
そんなことを伝えてくれるコラムです。
最後に、個人的な見解を。
「投票では何も変わらない」という言葉は、1票を投じた人が言うからこそ、説得力があると思っています。
<シャープ>
「郵政解散」の翌2006年に入社。今回の参院選では、候補者の動向を取材する通称「候補担(こうほたん)」を務めています。選挙を「内側」から追い掛けていると、有権者ら、一般的な「外側」からの視点を見失いがちに。肝に銘じて、日々取材しています。
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