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「天高し」秋の空―。15年分の紙面から集めた「空フォト」20枚

播州人3号です。酷暑の頃と比べると、空がかなり高くなりました。見上げると、ひつじ雲やいわし雲…。ということで、秋らしい空の写真を、過去の紙面に探してみました。

夏と印象が違うのは、涼しくなって気持ちに余裕ができたせいばかりではありません。気象条件も関係するようです。

からっとした秋の空では、水蒸気などに邪魔されずに光が地上に届くため澄み切って見えるそうです。
そんな一点の曇りもない空のことを「真澄ますみ」と呼ぶと最近知りました。

秋晴れの空に浮かんだ熱気球=姫路市(2018年11月)
パラグライダーに挑戦し、晴れの空にふわりと体を浮かせる参加者ら=丹波市(2015年11月)

今年は台風14号が西日本を通過し、一気に秋がやってきたように感じます。

台風14号が過ぎ、秋空の装いとなった神戸港=神戸市中央区(2022年9月20日)
台風14号が過ぎた朝。通勤する人たちの頭上に秋空が広がった=神戸市中央区(2022年9月20日)

秋の青空は、可憐な花も引き立てます。
「秋桜」と書く「コスモス」の写真です。

青空の下で咲き始めたコスモス=神戸市須磨区(2019年10月)

茅葺き屋根の吹き替えにも秋の空が似合います。

秋晴れの空の下で進む茅葺き屋根の葺き替え作業=神戸市北区(2016年10月)

選挙の街頭演説の写真にも空が入ると、季節感が漂います。
2021年の神戸市長選で撮影された写真には「秋の決戦」の雰囲気がくっきりと現れています。

高い青空と秋雲の下、火ぶたが切られた神戸市長選。候補者は市街地で政策を訴えた=神戸市中央区(2021年10月)

てん高し」「秋高し」は秋の季語です。
神戸市中央区のビーナスブリッジを絡めた写真にはその表現がぴったりの空が収められています。

秋らしく天高い青空が広がった=神戸市中央区、ビーナスブリッジ(2016年10月)

秋の晴天を「秋晴れ」「秋日和」と言いますが、「秋麗しゅうれい」「秋旻しゅうびん」といった表現もあるそうです。

聞き慣れない言葉を紙面で探してみましたが、短歌や俳句の投稿コーナーのみにヒットし、記事では見つかりませんでした。

同じビーナスブリッジからの秋空ですが、早朝に撮影すると、全く違う印象になります。

ハイカーらが足を止め、日の出直後の空が赤、黄、青と色彩を変えていく様子に見入っていた=神戸市中央区(2017年9月)

秋の空には特徴的な雲が現れます。
街中でこんな景色に出合ったら思わすスマートフォンを取り出してしまいそうです。

「ひつじ雲」です。

秋空に広がったひつじ雲=三木市(2020年11月)

夏場の力強い積乱雲も迫力がありますが、空一面に模様のように広がる雲も見ていてあきません。
「ひつじ雲」の写真をもう1枚。

秋空に広がった「ひつじ雲」=小野市(2017年10月)

白鷺城との競演です。

秋らしいひつじ雲を背景に立つ世界文化遺産・国宝姫路城=姫路市(2019年9月)

同じような雲が「いわし雲」として扱われていました。

秋晴れの空に広がるいわし雲=神戸市中央区(2008年9月)

「ひつじ雲」と「いわし雲」。形で呼び方が変わるのかと思っていましたが、厳密な区別があるようです。
違いの一つは雲の高さ。
「高積雲」と呼ばれ、低いとことにあるのが「ひつじ」、「巻積雲」の高いところが「いわし」だそうです。

雲の写真を集めていて気付きましたが、秋の雲の名前には「魚系」が多いようです。
「巻積雲」の一つ「うろこ雲」です。

日の出直後に光に照らされたうろこ雲=加東市(2019年9月)

「さば雲」という表現もあるようです。

淡路島を自転車で1周する「アワイチ」。約150キロの走破を目指す大会の写真です。
こんな空を見ながら、海沿いの景色を楽しめるとはうらやましい。

秋らしい雲が広がる空と海。スポーツバイクのシルエットが駆け抜ける=淡路市(2018年9月)

海のように広がる雲も秋の風物です。
「天空の城」として全国区になった朝来市の竹田城跡です。

雲海をまとう竹田城跡=朝来市(2019年3月)

昼夜の温度差が大きく、風が穏やかで湿度が高いなどの気象条件によって発生するようです。
9~11月に出やすく、条件を満たしても見られないこともある、と過去記事にありました。

同じ但馬地域、豊岡市の雲海です。

朝日に照らされて輝く雲海=豊岡市(2009年9月)

但馬地域の外、丹波市や兵庫西部の佐用町でも絶景が広がります。

太陽の光が差して陰影ができ、立体的に見える雲海=丹波市(2011年11月)
日の出前、色づき始めた東の空に照らされる雲海=佐用町(2013年11月)

澄み切った秋の空は、天体観測にも向いているそうです。

秋空に輝く星=猪名川町(2015年10月)

朝も昼も夕方も、そして夜も。秋の空は表情豊かで魅力的です。

この投稿でも取り上げた北播磨の空の写真を集めた投稿はこちら

<播州人3号>
1997年入社。40年ほど前でしょうか、「お空のいろはどんないろ―」で始まる水彩絵の具のテレビCMがありました。今回、投稿で「青空」「青い空」と繰り返し使ってきましたが、集めた写真を眺めてみると、空の「青」にも違いがあることが分かります。ちなみに絵の具のCMは「夕焼けの色は―」と続きました。あっ、新しい投稿のヒントが見つかりました。

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