「天高し」秋の空―。15年分の紙面から集めた「空フォト」20枚
播州人3号です。酷暑の頃と比べると、空がかなり高くなりました。見上げると、ひつじ雲やいわし雲…。ということで、秋らしい空の写真を、過去の紙面に探してみました。
夏と印象が違うのは、涼しくなって気持ちに余裕ができたせいばかりではありません。気象条件も関係するようです。
からっとした秋の空では、水蒸気などに邪魔されずに光が地上に届くため澄み切って見えるそうです。
そんな一点の曇りもない空のことを「真澄」と呼ぶと最近知りました。
今年は台風14号が西日本を通過し、一気に秋がやってきたように感じます。
秋の青空は、可憐な花も引き立てます。
「秋桜」と書く「コスモス」の写真です。
茅葺き屋根の吹き替えにも秋の空が似合います。
選挙の街頭演説の写真にも空が入ると、季節感が漂います。
2021年の神戸市長選で撮影された写真には「秋の決戦」の雰囲気がくっきりと現れています。
「天高し」「秋高し」は秋の季語です。
神戸市中央区のビーナスブリッジを絡めた写真にはその表現がぴったりの空が収められています。
秋の晴天を「秋晴れ」「秋日和」と言いますが、「秋麗」「秋旻」といった表現もあるそうです。
聞き慣れない言葉を紙面で探してみましたが、短歌や俳句の投稿コーナーのみにヒットし、記事では見つかりませんでした。
同じビーナスブリッジからの秋空ですが、早朝に撮影すると、全く違う印象になります。
秋の空には特徴的な雲が現れます。
街中でこんな景色に出合ったら思わすスマートフォンを取り出してしまいそうです。
「ひつじ雲」です。
夏場の力強い積乱雲も迫力がありますが、空一面に模様のように広がる雲も見ていてあきません。
「ひつじ雲」の写真をもう1枚。
白鷺城との競演です。
同じような雲が「いわし雲」として扱われていました。
「ひつじ雲」と「いわし雲」。形で呼び方が変わるのかと思っていましたが、厳密な区別があるようです。
違いの一つは雲の高さ。
「高積雲」と呼ばれ、低いとことにあるのが「ひつじ」、「巻積雲」の高いところが「いわし」だそうです。
雲の写真を集めていて気付きましたが、秋の雲の名前には「魚系」が多いようです。
「巻積雲」の一つ「うろこ雲」です。
「さば雲」という表現もあるようです。
淡路島を自転車で1周する「アワイチ」。約150キロの走破を目指す大会の写真です。
こんな空を見ながら、海沿いの景色を楽しめるとはうらやましい。
海のように広がる雲も秋の風物です。
「天空の城」として全国区になった朝来市の竹田城跡です。
昼夜の温度差が大きく、風が穏やかで湿度が高いなどの気象条件によって発生するようです。
9~11月に出やすく、条件を満たしても見られないこともある、と過去記事にありました。
同じ但馬地域、豊岡市の雲海です。
但馬地域の外、丹波市や兵庫西部の佐用町でも絶景が広がります。
澄み切った秋の空は、天体観測にも向いているそうです。
朝も昼も夕方も、そして夜も。秋の空は表情豊かで魅力的です。
この投稿でも取り上げた北播磨の空の写真を集めた投稿はこちら
<播州人3号>
1997年入社。40年ほど前でしょうか、「お空のいろはどんないろ―」で始まる水彩絵の具のテレビCMがありました。今回、投稿で「青空」「青い空」と繰り返し使ってきましたが、集めた写真を眺めてみると、空の「青」にも違いがあることが分かります。ちなみに絵の具のCMは「夕焼けの色は―」と続きました。あっ、新しい投稿のヒントが見つかりました。