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「出会いに感謝、別れにも感謝」

こんにちは。
今回このラストメッセージのトップバッターを務めさせていただきます、吉岡浩太郎です。歴代の 10 番の中で最も怪我をしなかった人間であると自負しております。「神大サッカー部の 10 番を背負った者は怪我に泣かされる」というジンクスを断ち切ることができたので、後輩たちには安心して 10 番を任せたいと思います。今回は、私の4年間の大学サッカー人生を綴っていきます。最後まで読んでいただけると幸いです。

1 年生の頃、入部と同時にAチームに上がった私は、この調子ならすぐにレギュラーを掴んで試合に出場できるだろうと考えていたが、現実は甘くなかった。戦術・プレースピード・強度、そのどれもが自分の予想を遥かに超えており、練習についていくだけで精一杯だった。もちろんスタメンなど夢のまた夢で自信も失い、プレーにもそれが如実に表れていた。そんな時、コーチからBチーム降格を言い渡されが、正直めちゃくちゃ嬉しかった。このBチームでの経験が後の自分を変えた 1 つのターニングポイントとなる。Bチームに降格し 1 週間が過ぎたころ、同じカテゴリーで仲の良い4年生の先輩のブログを読んだ。その人がブログで掲げていた目標は「絶対にAチームに定着する」だった。その瞬間、Aチームから降格したことに喜んでいる自分がとても情けなく映り、自分の目標は「先輩と一緒に学生リーグに出場する」となった。
その後はがむしゃらに練習しB降格から 1 ヵ月後には再びA チームに返り咲いた。Aに上がった後も目標は変えず、Bで取り戻した自信をもとに積極的なプレーをし続けた。それがコーチから認められスタメンで出場する機会が増えた。ただ、先輩は中々試合に出てこず、自分ばっかりが試合に出ており目標は叶わなかったので残念だったが、結果的にとても濃い初年度を過ごすことができた。

2,3 年生になるとほぼ全ての試合でスタメン出場させてもらい、もっと上手くなろうとサッカー漬けの日々を送っていた。しかし当時の私は、 「自分のために」という気持ちが先行してしまい、後輩へのアドバイスなどは微塵も考えていなかった。そのような状態で 3 年生になり6月を迎えたころ私の大切な人が他界した。たまに試合を観に来てくれ、試合終わりにはよく焼肉に連れて行ってくれたので、すぐに元気になってまた神戸に来てくれると信じていた。だからこそ別れは辛かったし、こんな精神状態で果たしてサッカーできるのか自分でも分からなかった。不安な状態で休み明けの練習
に臨んだが、練習に身が入らなければ休部しようと考えていた。しかしそんな不安はチームメイトたちの顔を見た瞬間に吹き飛んだ。その日はサーキットトレーニングでみんなで声を出し合いながらスクワットや腕立てをしたが、自然と自分も笑顔になり、辛い気持ちが和らいだ。この時自分は改めてサッカー部に入って良かったと思うとともに、自分本位になっていた自身の行動が間違いだったと気付いた。試合で高パ
フォーマンスを出す事だけがチームに貢献できる唯一の手段だと考えていたが、それは楽な道を選ぶための言い訳に過ぎなかった。そこから、後輩たちにプレーのアドバイスはできないかと考えるようになり、ピッチ外でも晩御飯を食べに行ったりとコミュニケーションを取るようになった。大切な人との別れが、自分の精神的な未熟さに気付くきっかけを与えてくれ、より一層濃密な時間を過ごすことができた。

これまで自分の大学サッカー人生を振り返ってきたが、私はとても運が良かったと言える。私が間違った道に行きそうになれば、その都度周りの人達が私を立ち止まらせ、正しい道へ導いてくれた。本当にこれまで自分と関わってきた人々には感謝しかない。そして大学サッカーも終盤になってきた今、自分がすべきことは何か。今度は自分が周囲の人に正しい道を示さなければならない。残り 1 ヵ月、この足が止まるまで走り続け、自分が積み上げてきたすべてを、ピッチの上で表現したい。
最後になりますが、後輩、同期たちへ感謝の気持ちを述べさせていただきたいです。

後輩たちへ
加古川東が生んだモンスター田中、緊急停止ボタンを押して電車を止めてしまう森崎、吉岡塾塾生の森田&喜好、などなど、個性的で愉快な後輩たちに恵まれました。
本当に楽しかったです。ありがとう。自分はバイトをしていないですが後輩たちに奢れるお金はあるので、ぜひごはん行きましょう。これからはみんなが主役です。怪我をせずに歴史を作っていってください。頑張って。

同期へ
何かと理由をつけて飲み会に来ない自分を受け入れてくれてありがとう。これまでみんなと過ごした時間は細かく思い出せないくらい長いですが、みんなと出会えて幸せでした。残り 1 ヵ月、4年生の意地を見せつけて締めくくろう。

拙い文章でしたが、読んでいただきありがとうございました。

次回はラランジャの意思を継ぐ者、森田淳也です。お楽しみに。

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