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こんにちは、プロ原付レーサーの山浦丈です。六甲大阪間のベストタイムは36分です。引退までにこの記録を更新できるよう精進します。
何を書こうかと迷いに迷った結果、中学1年生まで遡ってしまいました。長いとは思いますが、堀崎くん(和製アサファ・パウエル)にいいね数で負けたくないので、いいねのご協力お願いします。
中学1年生の頃、僕はある強豪クラブチームに所属していた。セレクションに合格して調子に乗り倒していた自分だったが、即刻現実を突きつけられた。本当に同い年なのかと思うくらい上手なチームメイトに囲まれ、自分はBチームの試合にすら出られなかった。大きな挫折を経験して、自分のレベルより高いレベルで闘うことがこんなにも辛いことなのかと感じた。他大学のブログでは、こういった経験から必死に努力して最後はレギュラーになりました的な体験談があるが、自分はすんなりと1年でチームを辞めてしまった。今になるともう少し頑張れたのでは?と思うが、その当時の自分は限界だった。
こうしてサッカーを一度辞めた自分だったが、結局サッカー自体は大好きで、高校卒業に至るまでサッカーを続けた。熱血顧問に率いられ地元の仲間と過ごした中学校の部活動や超が付くほどの弱小からスタートして、選手権では奇跡の3勝を成し遂げた高校時代は間違いなく自分にとって青春だった。
それでも高校サッカーの引退を迎えた時、本当にこれで終わっていいのかという漠然とした違和感があった。違和感の正体は過去の挫折を何故か美化している自分だった。客観的に見るとただの挫折なのに、「いい経験だったな」と解釈していた。チームを辞めた後、周りに恵まれて幸せなサッカー人生を歩ませてもらっていたからか、無意識に「辞めてよかった」と考えていた。サッカーが大好きなのに向き合えなかった過去の後悔を払拭したくて、大学サッカーをやろうと決意した。
こんな経緯があって神大サッカー部に入部した。有難いことに1年生の時にはAチームに入れてもらったものの、リーグ戦での出番は0だった。一度プレーの歯車が狂うとなかなか軌道修正できず、何よりこの1年間をまた「いい経験やったな」で終わらせた。ただAチームにいただけなのにそれだけで価値がある気がしていた。無事2年生になる頃にBチームに降格し、そこから1年間はほとんどBチームで過ごした。Bチームで戦力として必要とされていることに満足していたように思う。
3年生の1年間は自分にとって転機だった。それまでBチームにいた同期たちが多くAチームでプレーするようになり、全員にとって立場が変化した1年になった。サッカーに向き合おうと決意して入部したのに、イマイチ向き合いきれない自分とは対照的に、同期たちはそれぞれの置かれた環境でもがいていた。空回りしたり、失敗して怒られたりしながらも何か現状を変えようと必死な姿に刺激を受けた。その姿は自分が求めていたサッカーに向き合うということそのものだった。その姿を見て初めて、自分を守ってきた小さなプライドを捨ててなりふり構わず頑張ってみようと思えた。毎日泰良をパス練に付き合わせ、少しだけ上達した。そして何より、自分の中に強い信念が出来た事で、コーチの顔色を窺ってプレーするのではなく、自分のためにプレーするということが出来るようになった。
しかし、現実として今年もAのベンチという立ち位置を抜け出せていない。もちろんライバル選手たちのプレーは素晴らしいし、今年から入部した1年生の堂々としたプレーはシンプルにすごいと思う。それでも、それを受け入れて「4年間いい経験だった」と試合に出られないことを正当化していては過去の自分と何も変わらない。自分の力でチームに貢献したという目に見える結果が無ければ、どこまでいっても自己満足だ。だから、最後まで不格好でもスタメンとしてリーグ戦に出るために残り12日間闘い続けたい。それがサッカーに向き合うということに違いない。声を張り上げ、相手よりも多く走る。それくらいしか自分に取柄は無いけど、そんな自分だからこそ出せる色があるはず。泥臭いこと暑苦しいことは格好悪いことではなく、失敗を恐れて縮こまっていることが格好悪いことだとみんなから学んだから、もう昔のような後悔は残さない。最後まで足掻き続けて、14年続けた大好きなサッカーと悔いなくお別れしたい。
同期のみんなへ
4年間で色々なことがあったけど、某長身の先輩のようにサッカー部を辞めたいと本気で思ったことは一度もありませんでした。ピッチ内ではみんなから刺激を受け、ピッチ外ではみんなと話せばいつでも笑顔になれました。貴重な大学4年間をみんなのような素敵な人たちと過ごせて、本当に幸せでした。ありがとう。引退しても仲良くしてください。
先輩、後輩へのメッセージも書くと好井くんに「お前キャプテンみたいなこと書くやん」とか言われそうなのでやめておきます。
エモさに負けて、既に引退したかのようなことを書いてしまいましたが、あと学生リーグ2試合+リスぺ2試合残っています。絶対に全勝しましょう。
次回は相手を切り裂くスピードスター、山田泰良くんです!お楽しみに!
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