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未経験からWebデザインを学ぶ!仕事に繋げるスクール選びのコツ

「オススメのWebデザインスクールを教えて欲しい」という質問を初学者からいただくことが多く、以前はリアルの後輩などに評判を聞いて良かったものを紹介していた時期がありました。
でも実際私が通ったことがあるわけでは無いのにお勧めするのもな……とも思ったので、私が考える「スクールへ通う前にやっておくと良いこと」と「就職に強いスクール選びのコツ」の2つについてお話するので、スクール選びの参考にしてみてください。


スクールへ通う前にやっておくと良いこと

Webデザイナーになるためにはデザインやコーディング、ユーザビリティーなど多岐に渡る分野を勉強しなければなりません。ですが全く何も知らない状態から正しい知識を取捨選択するのは難しいと思います。
なので初学者はWeb制作を教えるスクールに通うわけですが、そこで少し踏みとどまって自分が出来る範囲の学習を最初にしておくと、より知識が深まりその後のスクール生活も充実するのでオススメしています。
具体的には次に提案する2つの行動をしておくと良いです。

❶自分が分かる範囲で独学してみる

スクールに通うとなると安い所でも何十万とするので、事前にこれからやるであろう学習内容に少しでも触れておくと「自分の肌にあっているものか」「スクーリングを始めた時に理解力が高まる」などのメリットがあります。
リーズナブルに学習できるサイトや書籍を紹介するので、勉強の参考にしてみてください。

Webサイト制作が学べる学習サイト

Progate
ゲーム感覚でコーディングの知識(HTMLやCSS、jQueryなど)が学べるのがProgateの学習方式で最大の良い所です。
通常は専用のテキストエディタ(VScodeなど)を使い、HTMLやCSSなどブラウザが読み込めるコードを記述したデータを作らなければWebサイトとして表示することが出来ませんが、このサイトでは専用のエディタが付いているので、エディタの初期設定をする手間なく、思い立ったらすぐに学習を始めることが出来ます。
また学習していく度にレベルがUPしていくので、自分の熟練度を測れてモチベーションの維持にも役立ちます。

ドットインストール
3分1コマで進行する動画コンテンツなので、長時間集中しているのが苦手な人にお勧めです。
実際にコーディングの作業をしている風景を見ながら学習できます。タイムラインには喋った文章が載っているので、聞き逃したとしてもすぐに目的の場所に戻って確認することが出来ます。
進捗度は%のゲージで視覚的に確認出来るため、あとどれくらいで進行中のセクションが完了するのか目安が知れるのUIも良いですね。
ただちょっと進め方が早いので、一時停止しながら進める感じが程よいかもしれません。

Schoo
様々な分野の録画授業が見放題のサービスです。
私も以前に出演させて頂いており、Webサイトのコーディングに関する授業を提供しました。
Webサイトがどのような仕組みで成り立っているのか、コーディングから一般公開するために必要な手順、HTMLとCSSの言語を使ってどのようにデザインをサイトとして実装していくかを全10回に分けて解説しています。
以下の講座をマスターしておけば、PC版・スマホ版のレスポンシブ対応までの静的なWebサイトを1本完成させるまでに必要なことが一通り学べます。

Webサイトをコーディングする前に、どのようにしてデザインを考えて行くかは下記noteに記載しています。
コーディングだけではなく、デザインもしてみたい方は参考にしてみて下さい。

参考書籍

学習サイトはPCが無いと勉強が出来なかったり、学習できる場所が限られてしまうのが難点。
書籍ならタブレットやスマホで読めるので隙間時間を使って学習できますし、紙の書籍にすればマーカーを引いたり付箋でメモを付けられたりするので便利ですね。
以下は初心者にもとっつきやすく書かれているお勧めの書籍です。

1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座

「デザイン超初心者におすすめする本6選」という記事でも詳しく紹介している本なので中身の詳細は割愛しますが、これ一冊で制作に必要なコーディングの基礎知識が学べる本です。
作者のManaさんは実際に講師としてお仕事されている方なので、とても分かりやすい表現を使っていて初心者でもなじみやすいです。

いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門

この本はWebサイトデザイン制作フォーカスした内容になっています。
マーケティングからレイアウト、配色、写真の取り扱い、文字周りの設定についてなど「デザイン」に関することは一通り書かれているので、Webデザインを深いところまで突っ込んで学習したい人にはお勧めの1冊です。

Webデザイン良質見本帳 目的別に探せて、すぐに使えるアイデア集

いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門」は文章多めですが、この書籍はビジュアルが多めの内容になっているので、文章を読むのが苦手な人にお勧めです。
イマドキのWebサイトデザインを見せながら、どんな所が工夫されているのかを解説しています。
レイアウトの種類や雰囲気別、業種別に多くのデザインを収録しているので、実際に自分でWebデザインをすることになった時もアイディアの参考としても見られます。

ただ専門書籍は高価で何冊もは手が出しにくかったりします。
kindle unlimitedなら30日間無料で読み放題なので、気になるデザインやコーディングの書籍はこのサービスを利用して読んでみるとお得です。30日以内に解約すれば料金も発生しません。
スマホでの閲覧できるので、出先の隙間時間で読みたい方にもおすすめです。

❷自分にはどんな学習スタイルが合っているのかを調べる

前半で書いてきたようにWebサイト制作を勉強する教材は沢山あるので、どういう媒体で学習するのが自分に合っているのかを予め試しておけばスクール選びの指標になります。
Webデザインスクールも動画を主体とした授業や、施設に通ってプロから講義を受ける授業など、学習方式が多数あるので初めに色々試しておけばスクールの取捨選択も容易になります。
人によって理解しやすい学びの方法は違うので、誰かにお勧めされただけで決めるのではなく自分で試してみて手ごたえがあったものを選ぶようにした方が学びの質は高いはずです。

就職に向けたスクールを選ぶ時にチェックするべきこと

ネット上の口コミではコースの学習内容を多く取り扱いがちですが、私が何より重要視すべきだと思うのは、講師の経歴を見学に行くなどして見ておくことです。

就職に特化した講師の基準
❶制作会社などに就職した経験がある
❷ディレクターの経験がある
❸フリーランスでクライアントワークをしている

以上3つの経験を持った人たちが在籍していているかを確認しておきましょう。
何故かと言うと、現場経験を積んでいる人は「テキストには載っていない現場の考え」を教えてくれるからです。
スクール講師の中には、スクールを卒業してそのまま講師になった先生が在籍していることもあります。そういう先生は難しいことをかみ砕いて教えるのがうまいので、初心者の方にとっては有難い存在ではあります。
でも現場経験が無いので、教材に書いてある内容の枠を飛び越えて教えてはくれません。
先に上げたような現場経験がある先生がいると現場のリアルな情報を教えてくれるので、就職した時に「こんなこと教わってないぞ!」というようなカルチャーショックを軽減してくれます。

①制作会社か事業会社に就職した経験がある先生
制作会社とは外部から頼まれてWebサイト制作をする会社のことを言います。
制作することを生業としているため、品質をより高くするために技術者の育成に力を入れていたり、優秀な先輩が在籍している所が多いです。

次に事業会社(インハウス)デザイナーは自社製品をプロモーション(宣伝)することが多いです。
1つのサービスに対して長期的に関わり、売り上げに貢献していくミッションがあるため、Webサイト制作以外のデザイン(印刷物や看板など)にも携わる時もあります。
また、Webサイトの閲覧数や利用者の年齢や性別などの属性を分析して、どのページをどのように改善するかなどを検討してより成果が出やすいデザインについても検証していくので、数値的な結果を追い求めるマーケティング的な話に強い方もいます。

どちらの会社出身でもプロとしての仕事をしたことがある先生なので、現場で求められている技術の判別が出来るはずです。なので「教科書ではこうだったけど、実際の現場ではこんなことが優先されている……」など現場目線の考えを教えて貰いやすいです。

②ディレクターの経験がある先生
Webディレクターは制作全体の総監督のような存在なので、Webサイトがどのような順序を追って作られるのかを知っています。
お客様と直接対面で話すことも多いので、どういった提案が喜ばれるのか、顧客獲得で有利なことなど、技術だけではない仕事の話をしてくれる存在です。
制作の仕事はWebディレクターから依頼される来ることが多いので、そういったディレクターの仕事について知っておくと業務を進める上で役に立ちます。

③フリーランスでクライアントワークの経験がある先生
フリーランスは自分一人で仕事を回す術を知っているので、技術以外の営業面(仕事の取り方や営業方法)を教えてくれたり、経営に関して体感したことを教えて貰いやすいです。
いずれフリーランスになりたいと思っている人は卒業後も相談に乗って貰いやすい関係性を作っておくと、ピンチになった時にとても頼りになる存在になるでしょう。

このようにスクールを通う前でもやれることは沢山あります。
いきなりスクールに通い始めるよりもハードルが低い所から始めれば知見も広がりますし、挫折もしにくいと思います。
スクールは入学時期があるので、いざ通おうとしても開校されていない時もあります。なのでやる気を持続させるためにも自分で出来る学習方法を探して少しずつ実践して行った方がWebデザイナーにどんどん近づいていけるでしょう。

また私の方でも、デザインの練習で使えるバナーお題、Webデザインお題を提供しています。
このお題はデザイナーとして就職を検討するとき、採用応募資料としてポートフォリオ(自身の作品集)が必要になるので、その作品作りの素材として利用することができます。
ぜひ挑戦してみてくださいね!

関連内容として、スクールに通い始めてから卒業するまでに起こる問題の解決方法についても解説しています。こちらの記事も併せて読んでみてください。

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