
ソーヴィニヨン・ブランの話
白ブドウの中でも知名度の高い品種がソーヴィニヨン・ブランです。
前回は赤ワインで人気の高いカベルネ・ソーヴィニヨンをご紹介致しました。
今回は白ワインの中でも代表的ブドウ品種であるソーヴィニヨン・ブランを深掘りして参ります。
ソーヴィニヨン・ブランとは
◯原産地
明らかではないが、フランスでは18世紀後半より栽培されている。
フランスのジロンド県が原産地であろうと考えられている。
◯主な栽培地域
フランス(ボルドー、ロワール)
イタリア、オーストラリア、カリフォルニア、オーストラリア など
現在では、新世界でも多く栽培されています。
様々な気候で変幻自在に個性を放つブドウ品種の一つ。
特徴
☆特徴
房、粒は小さい果皮は厚い、マスカットのような味
熟すと黄金色に変化するのが特徴。
・ロワールなど冷涼な地域ではハーブやレモン、青りんごなど爽快な香りが、ニューワールドなど
・温暖な地域ではグレープフルーツや熟したパッションフルーツなどフルーティーさが際立つ香りに。同時に温暖な地域に行くほど、酸のシャープさが抑えられ、柔らかな飲み心地へと変化します。
香りには、清涼感のあるハーブの香り、柑橘系の香りが特徴的
ソーヴィニヨン・ブランはアロマティック
テイスティングでソムリエが使う場合は、そのブドウ品種から由来する香りがはっきりと表れている場合に使います。アロマティック=ブドウ品種からの香りが強い、と言う事。ワインとなった場合、果実の香りがはっきりと感じられます。
ソーヴィニヨン・ブランは、アロマティックな品種代表ともいえる存在。
他にはリースリング、ヴィオニエ、ゲヴュルツトラミネールなどがあり、いずれも白ワイン用のブドウ品種です。
世界を旅するソーヴィニヨン・ブラン
・フランスボルドー地方やロワール地方など広範囲で行われています。特にソーヴィニヨン・ブラン発祥の地として知られるボルドーのワインは、セミヨンとブレンドされることが多く、骨格のしっかりとしたバランスの良い味わいが特徴です。
一方、もう一つの銘醸地であるロワールでは、単一品種でワインが造られており、特に石灰質土壌のサンセールやプイィ・フュメで生まれるソーヴィニヨン・ブランは高い名声を築いています。
例
ハーブやレモン、青りんごなど爽快な香り、レモングラスのような爽やかな香りとミネラルのニュアンス
豊かな酸味が口に広がる。ミネラルも感じる。アルコール度数もそこまで高くない飲みやすいワイン

プイィ・フュイッセ
・ニュージーランド
世界的に評価が高いニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン。中でも南島のマールボロ地区はニュージーランドでの栽培面積第1位、ニュージーランド国内のソーヴィニヨン・ブラン種のブドウの85%が栽培されており、「ソーヴィニヨン・ブランの聖地」とも言われています。生み出されるワインは、鮮烈な果実味と清涼感溢れるハーブの香りが広がる、爽やかさが特徴です。
例
グレープフルーツや熟したパッションフルーツなどフルーティーさが際立つ香りに。
果実味とアルコールが豊かでアタックは強い。

ソーヴィニヨンブラン
まとめ
産地によって違いはあるが、ソーヴィニヨン・ブランの個性はワイン初心者にも比較的わかりやすく、味わいもイメージしやすいと思います。
他のブドウ品種とは違い価格差もさほど大きくなく、手に取りやすい価格帯のものがたくさんあります。
辛口のソーヴィニヨン・ブランのワインは、その香りに合わせてレモンなどの柑橘類をアクセントにした料理と好相性です。
例えば、オリーブオイルを使ったカルパッチョやマリネ、レモンで風味付けした白身魚のホイル焼き等。レモン果汁をかけるとなお相性が良いです。
和食にも合わせやすく、寿司や天ぷら、焼き魚にはカボスやスダチを絞ってもよく合います。
また、ワインにはハーブや青草のニュアンスもあるので、ハーブやフルーツと葉物野菜を合わせたグリーンサラダ、チキンの香草焼き、酸味のあるフレッシュなシェーブルチーズもおすすめです。