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あそどっぐインタビュ- 10日目 その2 「性教育と”神”」

10日目は、性・恋愛編。
なかなかドライブ感のある収録となりました。
というわけで今回は再構成せず、1時間半の会話をほぼそのまんまお届けします。
前回は風俗、今回は(広い意味での)性教育のお話です。

(2020年7月8日収録分)

あかほし(以下「ほし」): その、なんだっけ?あの~、小学校から、養護学校なんだっけ?
あそどっぐ(以下「あそ」): うん、そうそう。
ほし: その学校のなかで性教育みたいなのって。
あそ: 性教育かあ。あんま記憶にないね。
ほし: あ、そうなんや。
あそ: うん。小中はまあぼく養護学校だったから訪問教育っていって家に来てくれるのと、学校行くので半々ぐらいだったんだよね。
ほし: うん。
あそ: だからなんかね、全教科は受けてないんだよ。家庭科とか・・・え~、技術とか体育とかは受けてないんだよね。
ほし: へ〜。
あそ: だから、そこらへんでみんなはやってたんやろうけど、うん、ぼくは受けてないなあ。
ほし: そうなのか。
あそ: 中学校ぐらいでやるもんね、だいたいね。
ほし: そうね。あ~、そっか「保健・体育」だからってことか。
あそ: そうそう。保健・体育うけてないんだよね。
ほし: あ~っ、へ~。そうか。まあ運動はむずかしいんだったらね、しないっていうのはまだ分かるけど、要るやろ性教育は(笑)
あそ: うん、そうなんだよ。受けてないんだわ。
ほし: へ~、それってあそさん以外にも似たような状況も、あるのかな?
あそ: どうなんだろう。う~んでもね、その訪問教育っていうのと、半々でやってたのはあんまいなかったから。
ほし: あ~、ほんと。
あそ: だから高校は、保健・体育もちゃんとうけてたね。
ほし: その、そういうのを知ったのっていつごろでした?
あそ: いつぐらいなんだろ~。いつぐらいだろう。中学ぐらい?
ほし: ほお~、なんか友達づてに?
あそ: なんなんだろうなあ。
ほし: わたし、友達づてでしたね。なんかマセた友達が仕入れてきて。
あそ: あ~、友達づてだった気がするねぼくもね。
ほし: その友達はどこで仕入れたんやろうな?
あそ: なんかねえ。けっこうねえ、あの、病棟で集団生活をしてるのよ一部は。(「阿曽太一、誕生」)
ほし: はいはいはい。
あそ: だからそこらへん・・・かな。
ほし: あ、そこで誰かからってことか。はあ~なるほど。それ、なんかでもその、なに?こうその決定的なことを聞く前にも、チラチラと・・・「なんか知っちゃいけなさそうなことが、あるなあ」みたいなのって。
あそ: まあテレビとかで。
ほし: ね、感じますよね。
あそ: あるよね、うん。テレビ見たら、急に親が気まずい空気をだしてたりとかね。
ほし:(笑)そういう意味では、なんか、あの~さわりとしてわたしが知ったのは、小学校3年生ぐらいの保健・体育の授業。なんか、あろうことかあの~その~なに?セックスを教える時が、授業参観で(笑)
あそ: すごいね、やるね(笑)
ほし: お母さんも「度肝を抜かれた」っつって(笑)
あそ: (笑)やるね、その学校ね。
ほし: (笑)
あそ: 先生もやりにくいよね。
ほし: 未だに不可解(笑)
あそ: (笑)
ほし: あれって何回かの回にわけてやるわけでもなく、その1回でほとんどを説明したんですよ。
あそ: (笑)何でその日を選んじゃったんだろう。
ほし: ぜんぜんわかんない(笑)でなんかその紙芝居で、男と女がでてきて。
あそ: (笑)うん。
ほし: 裸になって抱き合ってる。
あそ: うお~すげえ。
ほし: で、精子が泳いで卵子にたどり着くみたいな。
あそ: (笑)
ほし: 全部ビジュアル出てて。
あそ: え~!
ほし: そう。
あそ: すごいね。
ほし: (笑)で、わたしあの動物番組を見るのがすきで、もう幼稚園入るぐらいからずっとみてたから、その「交尾すると増える」っていうのは知ってたんですよね、生き物が。
あそ: あ、なるほどね。
ほし: そう。人間もそうやって増えるんだろうけど、あまりにも恥ずかしいから・・・
あそ: うんうん。
ほし: 「人工授精的なことで増えたに違いない」と思ってたんですよ(笑)
あそ: あ、なるほど(笑)
ほし: その、当時人工授精なんて知らなかったけど、わたしの知らないなんらかのテクノロジ-で。
あそ: (笑)
ほし: なんかうまいことやるんやろうなあって。
あそ: うん(笑)
ほし: って思ってたらその紙芝居きて。
あそ: うん。
ほし: 「あら?」って思って(笑)
あそ: (笑)「動物番組のといっしょや」ってなったのね。
ほし: そうそう。で、家に帰ってお母さんに「今日授業参観で、あのあったじゃんか紙芝居」
あそ: (笑)
ほし: 「ホントにあんなことすんの?」って聞いたんですよ。
あそ: (笑)
ほし: そしたら「するよ」って言われて。
あそ: おお、おお、うん。
ほし: 「え!?」って(笑)
あそ: (笑)
ほし: それがはじめてっちゃはじめてだけど、でもそんなにこう・・・まあこどもの紙芝居だからそんなに生々しくは描いてないから。その生々しい話を聞いたのが、その小5、6ぐらい。友達から聞くみたいな、そんなかんじでしたね。
あそ: うんうん、う~ん。
ほし: 衝撃ですよね。
あそ: すごいね、その学校。
ほし: 未だにわかんねえ(笑)
あそ: みんな帰ってから親聞かれたやろうね。
ほし: (笑)ね、ホントなんかよくわかんない。おかあさんも「焦った」って言ってたけど(笑)
あそ: (笑)
 
ほし: でも男子、小学校3、4年生ぐらいから、男子もそういうのをちょっと気にし始めてる感じは、ちょっと感じたんですけど、あそさんっていつぐらいに目覚めた?
あそ: ぼくはなんか遅かった気がするね。
ほし: へ~。
あそ: 小学校の時は目覚めてなかった気がするなあ~、なんも。
ほし: あ、そうなんや!
あそ: うん、ぼんやりすごしとったね。
ほし: (笑)へ~、じゃなんかその、友達でマセてるやつとかいるじゃないですか。そいつがなんかエッチな下ネタ言ってるときってどういう風に思ってた?
あそ: 「あ~、なんか言うてるな~」みたいな。
ほし: (笑)あ、そうなんや。
あそ: (笑)うん、ほほえましく見てはいたけど。
ほし: へ~。そうか。じゃあなんかその~、内容みたいなのは気にせずに?「ああ、おバカやな~」みたいなかんじ?
あそ: そうだね、うん。

ほし: そうか。エロ本とかってどうやってゲットしてたんですか?
あそ: エロ本はねえ、友達んとこでみせてもらったりとか、だね。家にはないねえ。
ほし: あ、そうなんや。
あそ: うん。やっぱ家にはおけないね。
ほし: はあ~、じゃ友達んちにいって。
あそ: そうだね、友達と見るぐらいかな。
ほし: 親がいないのか、そんときは?
あそ: そうだよね、親がいないときだよね。友達とみる。ぐらいだね、うん。
ほし: あ~。じゃあ友達もあそさんが見えるように・・・
あそ: うん、そうそう。
ほし: へ~。そっか、家になかったんか。
あそ: そう。あの時間はネットもないし、家にもおけないしね。
ほし: でもなんか、おや~、その~、そういう時期って親近づけたくないじゃないですか?
あそ: うんうん。
ほし: う~ん・・・
あそ: でもね、やっぱすぐ分かるから・・・そこはしょうがないもんね。
ほし: うーん、そうだよね。
あそ: うん。
ほし: へ~、そのなんか男友達が口をそろえて言うんだけど「高校生の時がいちばん性欲がたいへんだった」って(笑)
あそ: ああ、うんうんうん。
ほし: 言ってたんだけど、そんなもんなん?
あそ: そうかもしんないね、うん。
ほし: なんか授業中で「世界史とかやってるのになんにもそういうエッチなこと考えてないのに勃つぐらいの感じだった」って(笑)
あそ: (笑)うん、まあ人それぞれかもしれんけど。
ほし: (笑)
あそ: まあずっとエロいことは考えてたよね。
ほし: あ~、そうなんや。
あそ: うん。
ほし: え~、でもあそさんは隠すに隠せないじゃないですか?
あそ: うんうん。
ほし: どうしてたん?
あそ: うん、だからどうもできないよね。
ほし: あ~あ~あ~。
あそ: 中学・・・か、まあ高校入るぐらいまではかろうじて、ちょっと動けたのよ。
ほし: うん。
あそ: だからある程度はできたけど。高校ぐらいからもうなんもできんよなあ。
ほし: あ〜・・・そうなんだ。
あそ: うん。
ほし: ど、どうしよったんですか?
あそ: だからやっぱ夢精みたいになるよね。
ほし: そうかあ。
あそ: それぐらいしかないよなあ、うん。
ほし: でもそれ・・・は、家族わかるよね。
あそ: まあ分かるよね。こればっかりはね。でもまあとくに何も言わない・・・よね。うん。そんなかんじだなあ。
ほし: あ~、じゃあ着替えのペ-スは変わらずに?その~、いつもどおりの1日1回・・・かわかんないけど。
あそ: そうだよね、だいたい朝は毎日着替えてたから。
ほし: あ、そうなんや。下着も?
あそ: うん、そうそう。そんなかんじだよね。
ほし: う~ん、そっか。へ~、それめちゃくちゃイヤですよね。
あそ: うん、まあイヤだよね。まあでもね、どうしようもないもんなあ。
ほし: うんうんうん。当時「それなんかイヤだよな~」みたいなはなし、友達としたりした?
あそ: う~ん、してないねえ。そうだね、だいたい自分でできる友達ばっかりだったしね。
ほし: あ、そうなん?
あそ: うん。ぼくがいちばん重いかんじやったもんな、当時は。
ほし: あ、そうなんや。
あそ: うん。
あそ: ごめんもっかい吸引するね。
あそ: はい、どうも。

ほし: そっか-う-ん・・・。
あそ: そうだな、うん。
ほし: まあそうか。それを当時、現在進行形で話せるかって言ったら話せないか。
あそ: なかなかね。おなじような、全く同じかんじだったら話すかもしんないけどね。
ほし: あ~。そうか。
あそ: うん。だからまあ朝までなんか、脚はちょっと動かせたから。
ほし: うん。
あそ: あしをパタパタやって、朝まで、乾かせるだけ乾かすっていう・・・
ほし: (笑)
あそ: (笑)ささやかな抵抗は。
ほし: ささやかな抵抗(笑)乾いた?
あそ: あ、一応乾くまでやるけど、乾いてもねってかんじはあるよね。
ほし: せやなあ、うん。そっか-、そうかあ。う~ん・・・わたし男やないから、なあ。なかなかそこんとこ、ディティ-ルがようわからん。
あそ: そうだよね、伝わりにくいかもしれんよね。
ほし: この前なんか、男友達とそういう話になって「風呂ですれば処理とか簡単なのでは?」ってわたしが言ったら「あれはねえ、お湯がかかるとめっちゃ固まってたいへんなんだ」って話をされて(笑)
あそ: (笑)
ほし: そうなの!?って。
あそ: なるほどね。うん、お風呂ではせんなあ。
ほし: (笑)そん時はじめて知った。
あそ: (笑)
ほし: そうかあ。いろいろあるんやな。あそさんの普段の生活の、なんか補助みたいなのって、お母さんがしてたのかな?
あそ: ああ、そうだね、家にいるときはだいたいそうだった。ね。
ほし: そうか。そうなると、お母さんとかいちばん相談したくないっすよね、そんなの。
あそ: 相談はしないよね。まったくね。
ほし: ねえ。
あそ: うんうん。
ほし: ひや~、たいへんだなあ。
あそ: うん。だから家で相談を、そういう相談をだれにもしなかったなあ。
ほし: ああ。そうなんや。お父さんも・・・?あれやったんや?
あそ: そうだね、うん。
ほし: へ~。
 
(あそ: 右耳をおりたたんで)

あそ: でもね、大人になってからねえ、もうぼくよりちょっと重い人・・・ですごい人おって。
ほし: うん。
あそ: ま、トイレに入ったら、トイレの中では、まあある程度ポジションをセッティングしてもらったら、じぶんで用を足すのよ。
ほし: あ~、そうなんや。
あそ: でねえ、修行のすえ・・・
ほし: うん。
あそ: 一切手を使わずに。
ほし: うんうん。
あそ: 「おれはできるようになった」と。
ほし: すげえ(笑)
あそ: うん(笑)だからぼくは”神”って呼んでたね。
ほし: (笑)
あそ: (笑)すごない?
ほし: すごいね。
あそ: すごいよね。
ほし: それだって、セットされたときは、勃ってすらいない状態ですよね?
あそ: 勃ってすらいないんだよね。そっから、イマジネ-ションで・・・
ほし: すごい!(笑)
あそ: 「手も使わずにおれはできる」と。
ほし: へ~っ。神だなあそれは。
あそ: 神よ、う、うん。(編注:あそもほしも特定の宗教は信じていない。「神さまと性欲と」)
ほし: (笑)すげえ。なんか、なんらかの才能が(笑)
あそ: (笑)うん、すごいよね。
ほし: へ~、すげ~。そのときの一瞬のイマジネ-ションで、そこまで達するってその・・・その高ぶりを体験してる人類って、ほっとんどいないでしょうね。
あそ: いないよね、たぶん、あんな・・・できないと思うよ。すごいよね。
ほし: ね。すげえ~!
あそ: 練習したけどムリやったもん。
ほし: したのね(笑)
あそ: (笑)
ほし: すご~い。きっとトライしたら、なおのこと神っぷりがわかりますよね。
あそ: うん、そうそう。
ほし: はあ~・・・そうなんや。ふお~、すごい。以前チアキさんがSM嬢の話をしてくれて。(編注:チアキさんは「ハプニングと生きざま」にも登場する)
あそ: うんうん。
ほし: なんか、その~、直接話したわけじゃないけど、わ~っと人が集まってるなかに、あの~、SM嬢のSのトップにもう君臨してる女の子がいたんですよ。で、「あの子SM嬢の、かなりいいところにいる子なんだよ~」って教えてくれて。で「その触ったりとか、プレイとかしないで、言葉だけでイかせることができるんだ」って言うてた。
あそ: すごいじゃん。
ほし: すっげえ!と思って(笑)そうそう、それに匹敵する・・・というか、神は1人プレイだから、それよりすごい可能性すらある(笑)
あそ: 同じところにおるかもしれない。
ほし: (笑)
あそ: (笑)
ほし: その神とそのSM嬢のおねえちゃん、の対談はちょっと聞いてみたい。
あそ: (笑)
ほし: (笑)はあ~すごいな~。え、あそさんが神と会ったのはいつごろなの?
あそ: 神に会ったのはもう30前ぐらいかな。20代後半ぐらいだね。
ほし: 16,7才ぐらいのときに会っときたいですよね(笑)
あそ: そうだよね、もっと若いうちに会いたかったよ。
ほし: (笑)

 次回、「エロゲ、巣立ち、共同作業

あそどっぐ
1978年佐賀県生まれ。熊本在住。お笑い芸人。

あかほしあまね
1991年東京都生まれ。『コバガジン』のライター。

前回の記事はこちら 「あそどっぐ、デリヘルの子に帰られる

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