コバガジン

「おもしろい人や話を書き残したい」それだけ決めて走り出しました、ウェブ雑誌『コバガジン』です。ゆくゆくは印刷できたらいいな。https://twitter.com/kobagazine

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マガジン

  • 映画鑑賞の記録

    数年前から貧乏根性ではじめた記録でしたが、だんだん楽しくなってきて「記録かきたいから映画観る」に主従逆転しつつあります。いや、もちろん映画も観たいけど。

  • あそどっぐ インタビュー

    寝たきり芸人「あそどっぐ」のインタビュー記事をまとめています。

  • もみもみ記

    2021秋から知人友人に頼んでマッサージの練習をしはじめました。その記録。

最近の記事

  • 固定された記事

あそどっぐインタビュー1日目 その1 「阿曽太一」誕生前夜

私は、あそさんを心底カッコいいと思った。 あそどっぐはどうやって今のあそどっぐになったのだろうか。 私たちは2016年に出会い、友人になった。手をつなぎ、デートもした。 飽き足らない私は、彼にインタビューをお願いすることにした。 あかほし(以下「ほし」): ご両親の馴れそめは? あそどっぐ(以下「あそ」): 職場結婚みたいよ。父親は福岡で、母親は宮城。歳は1歳違い。団塊世代で、父親は地方から関東の方へ働きに、神奈川の会社に就職して。それから一年遅れで母親が就職してきて・・・

    • 映画「マミー」

      カレー事件の真相を追うドキュメンタリー。 日本の冤罪は多く(他の国しらんけど)、検死官は万年手が足りない。検死官は警察の高圧的な態度に疲弊しきっている(警察の方向性に沿う検死結果を出さないと、次から仕事がもらえない等・・・)。なかにはいやになって海外で検視官になった人もいる(ハワイでは検死官の権利がつよく、警察側のパワハラはそもそも不可能な仕組み。警察は事故現場のはじめ、遺体に触れることができない、等)。 わたしがこれまで関わってきた警察官のなかで、高圧的でない人は1割以下

      • 映画「ばいきんまんとえほんのルルン」

        〜以下、ずっとばいきんまんノロケ話〜 ばいきんまんに魅力をかんじ始めたのはいつからだろう。 妹の身のふりをあんじていたわたしの兄は、当時中学生だったわたしの「ばいきんまんはイケメン」という言葉に胸をなでおろしたそうだ。気がはやすぎるだろ、兄。 兄からそんな心配をされ、また安堵されていたこともしらぬまま、以降、ずっとばいきんまんのことを「イケメン」枠にカテゴライズして生きてきました。 ばいきんまんはおそらくドキンちゃんに惚れてはいないでしょう(「5時に夢中!」という番組で「

        • 映画 「悪は存在しない」

          ちゃんと読んでないので、にわか知識になりますが・・・たしかサルトルさんが書いた『嘔吐』という小説に、主人公が木の根っこを"木の根っこ"と認識できなくなりゲロを吐くというシーンがあったはず。 サルトルさんの場合、なにかじぶんの外にある対象(および"対象を見ている"自分の認識)がゆらいでいるわけですが、濱口さんが一貫してやってるのはその逆かな、と思います(誤解だったらごめんねサルトルさん)。 濱口さんの映画でほころぶのは、役がみた"対象"ではなく、"役"自身なので。キャラ本人が認

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        あそどっぐインタビュー1日目 その1 「阿曽太一」誕生前夜

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          76本
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        記事

          映画「14歳の栞」

          実在するクラス(中2)の1年間を追ったドキュメンタリー。 作品の性質上DVD化されないということで、見てきた。 「クラスにおける自分ってこんな立ち位置、こんなキャラ」と諦念しながら生き抜く生徒たちのすがたが痛々しくて、なつかしかった。私の友人には、その諦念をいまだに胸にのこす人もいる・・・わたしもひょっとしたら? 「お前はこういうヤツ」という視線がきびしければ、人は、他者にとって"大丈夫"な部分しか見せなくなり、ちいさくなる。 けど、「お前はこういうヤツ」という視線がもし

          映画「14歳の栞」

          映画「WILL」

          マツコデラックスが産声をあげた、「5時に夢中!」というニュース番組があります。 番組のプロデューサーである大川さん(男性)の局部はとてもちいさいらしい(酔うと脱ぐ)。それをレギュラー出演者がいじり、大川さんも共に笑う、たいへんほがらかな番組です。 そんな番組をかなり初期から愛聴してるのが、我が母なのですが 「ゲストで東出昌広きて、『またきて!』と言われてたけど、苦笑いして首を横にふってた」 とのこと。へ〜と思い母がのこした録画を見ました。 すなおさがユニークな人だな、と思っ

          映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

          目玉のおやじかっこよすぎました。 映画見てから、2頭身すがたにもときめいてしまうからだになっちゃったぞ。 は、さておき。 いま読んでる本に「日本人の"空気読んでついつい自重しちゃうやさしい性質"」みたいな文言ありましたが、わたしはそれに「はみ出たヤツを殺す気合い及び残虐性」とルビをふって読みました。 まあ、そういうのがテーマです「ゲゲゲの謎」。 和をもって貴いとか言ってていいのかしら、な人間ホラーサスペンス(妖怪じゃないのがポイント)。 なので「福田村事件」ととても食い合

          映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

          映画「こどもかいぎ」

          おとな「人間ってなんでうまれてきたと思う?」 こども「(じぶんは)人類をふやすため(に産まれてきた)!」 試験的に、こども同士が対話する場をつくりはじめた保育園。 を記録したドキュメンタリー。 「『こどもかいぎ』という取り組みが新しくてすばらしい!」 とか、 「こどもの可能性は無限大☆」 とか、 そういうことは、たぶんほかの方がさんざん言っておられると思うので言いません。 子供にひとりまざって「こどもかいぎ」の進行役をつとめるカッキー先生が秀逸だった。 順々に発言された

          映画「こどもかいぎ」

          映画「PERFECT DAYS」

          トイレ掃除を生業とするおじさんの物語。すき。 生き方がうちの父とそっくりでした(※ 父自慢ではない)。 兄にすすめられ、せんじつ両親も見てきたので 私「あれ、完全に父ちゃんだよね(兄も同意見)」 母「まあね。でも、お父さんは(主人公とちがって)人間と自然に対する愛情はないけど」 私「・・・それ映画の主題やん」 という会話が発生しました。 父がこの映画を見る前、娘は父ちゃんに、 「ポエジーに大きく支えられた映画なので、父ちゃんは寝うる。 ただ、父ちゃんが父ちゃん見てどう思う

          映画「PERFECT DAYS」

          映画「君たちはどう生きるか」

          〜〜 ↓プロフェッショナルみるまえに書いた〜〜 初見はめちゃくちゃ疲れた。 鑑賞中とか、そのあとは、三島由紀夫の生首写真を見たきもちに似てる。 なに考えてそうなったかはさっぱりわからん。けど、きっと本人にとってはタダならぬものを込めたんだろうなあ〜、なズッシリ感とか。 冒頭の火事を駆けるシーン、すごかった。 〜〜 ↓プロフェッショナルみたあと書いた〜〜 そうかー、私は今作、宮崎駿の自決にみえたんだけど、 他殺(高畑さん)がひるがえって、半自殺みたいになっていたのか〜

          映画「君たちはどう生きるか」

          映画「市子」

          とてもよかったです。福田村と同じぐらいすき。 テーマも大きな括りでは、かなりちかい。 『海外の映画祭関係者と話すと「日本映画は身の回りの話で完結しているものが多く、社会が見えない」という声をよく聞く』 (↑公式HPのコメントより) その弱さを、わたしは映画「月」で痛感しました(「怪物」も、ややそうだな)。 「月」のかかえていた脆さは、この映画にはありません。 なるべく前情報いれずに見にいくのがオススメ。 見にいかれる方は以下、読まないほうがよいかと。 〜〜 けっこう

          映画「市子」

          映画「シチリア・サマー」

          「君の名前で僕を呼んで(以下、「君の名前で」)」がだいすきだったので、「その監督が褒めた監督とあらば!」と小鼻をぷくぷくふくらませて見にいきました。が、この映画は「あんまり」でした。 (この方法で映画チョイスすると高確率でハズすから、そろそろ止そうかしら。すきな人が「すき♡」だから自分も「すき♡」とは限らないこのおもしろさ、むずかしさ。映画に限った話ではありませんが) 「君の名前で」のクライマックスは、失恋で傷心したむすこへ語りかける、父親の長ゼリフがたいへんすばらしかった

          映画「シチリア・サマー」

          映画「正欲」

          この世への違和感が、「地球に留学しにきた宇宙人のきもち」というセリフであらわされていた。 そうだね!と思った(「カモンカモン」でも変わり者のの少年がみる景色を、ほぼ同じセリフで説明してた記憶)。 「地球教」をほぼすべての人類が信仰していると仮定したばあい、私が「地球教」の信者なのか、「地球教」から派生したカルト新興宗教の、たった一人の信者なのか、はたまた教祖なのかは定かでありません。 高校では「イケてるか」「モテるすてきさ」のようなものをまとっているか?がすべてを総べる価

          映画「ぼくは君たちを憎まないことにした」

          このところ私がウンウン悩んでいたすべてのことは、どうやら資本主義によってもたらされていたらしい・・・と気がついたのはここ数日です。わはは。 先日参加したふしぎな本屋のトークイベントと、ふしぎな友人の紹介してくれた本の内容が、これまたふしぎ、同日に合致して「嗚呼、資本主義よ」と思いました。 で、いま読んでいる河合隼雄の本には 「こどもたちは(じつは大人たちも)それぞれに、社会にそぐわない「異界」を持っている。その「異界」を社会へうまくのばしていくところに、子育てというものがあ

          映画「ぼくは君たちを憎まないことにした」

          映画「天守物語」

          大学の研修旅行を延泊して、ひとり京都にのこったときのこと。 ぷらぷら散歩してたら南座にたどりついた。ちょうど玉さんの公演がはじまるらしい。かねてから1度ぐらいみてみたいと思ってたので迷わず入った。 「アマテラス」という演目だったのだけど、普通の劇とちがって、だいたい玉さんでてるので私のニーズにドンピシャ。ちょうど和太鼓ユニットとのコラボで、太鼓ずきな私にはうってつけでした。そしてなにより、古文めちゃ弱なあかほしでもついていける易しい内容。彼の舞台でいちばん好きです(つっても

          映画「天守物語」

          映画「レオン 完全版」

          中高生のとき親しんだ音楽って、その後の人生でちょっと特殊な位置づけになりませんか? わたしにとってのレオンもそんなかんじです。 今までず〜っとちっこい画面で観てきた映画が、劇場でみれるなんて!と映画館へゴー。重い音がよく使われてるので、それもまたよきでした。 やっぱりキャスティングがすばらしいよなあ。 ゲイリーオールドマンのヤクをきめるシーンはあまりに有名すぎますが、まあ何回みてもすごい。正直あれが楽しみでこの映画を見てるような気すらする。 これまでナタリーポートマンの美

          映画「レオン 完全版」