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あそどっぐインタビュー3日目 その2 「「障害のある子はどこに行ってるんだろう?」」

私は、あそさんを心底カッコいいと思った。
あそどっぐはどうやって今のあそどっぐになったのだろうか。
私たちは2016年に出会い、友人になった。手をつなぎ、デートもした。
飽き足らない私は、彼にインタビューをお願いすることにした。

あかほし(以下「ほし」): 今、赤ちゃんの集まるところへ娘を連れてっても、障害のある子はいないんですよ。
あそどっぐ(以下「あそ」): そうだよね。そこがね、多分おかしいんだよね。
ほし: だから障害のある子はどこに行ってるんだろう?と思って。
あそ: そう、そうなんだよ。ホントは居るはずなんだよ、うん。だから家に閉じこもってるか、施設か病院にいるんだよね。
ほし: ああ・・・
あそ: まずはそこを変えないと。
ほし: 障害の子が居ない場には、連鎖的にだれも出てこない・・・っていうのが現状なんでしょうねきっと。
あそ: うん、そうだと思う。
ほし: 私の娘がもし障害を持っていたら、今自分の通っているところへ気軽に行けるかっていったら行きにくいですよやっぱり。
あそ: うんうん、やっぱだれもね、障害持ってる人がいないと「行ってもいいのか」ってなるわねやっぱね。
ほし: 「来ちゃダメ」なんてこと、決して書いたりはしないんだろうけどね。そういう感じになりますよね。
あそ: う〜ん、なると思うわ。
ほし: だから、そういう親子はどうしてるんだろうと思って。でも「その、どうしてるんだろうな?」と感じた後、それを知る機会はわざわざ調べない限り全くないんです。生活圏ではすれ違わないから実際に「どうしてるの?」と聞くこともできない。聞くかどうかを迷うことすら、ない。
あそ: やっぱ病院か施設か家の中にこもってる・・・よ。うん。ていう人がいっぱいいる。
ほし: そんなんしてたら気持ちが塞いじゃいますよね。
あそ: うん。そうなんだよねえ。そこはねえ、どんどん良くなって・・・まあ、前と比べたらだいぶ良くなったんだけどね。
ほし: そうなんだ?
あそ: うん、もうホントぜんぜん良くなってるね。
ほし: さっきも「僕ぐらいの年代の人は」って言ってましたもんね(注1)。
あそ: そうやねえ、徐々に良くなってきてはいるよね。
ほし: そうなんだ。
あそ: ぼくより10歳ぐらい上の世代になると、学校にも通わせてもらってないから・・・
ほし: えええ、そうなんですか。
あそ: うんそう。ちょうどなんていうかな、詳しい名前は分かんないんだけど1978年、僕がちょうど生まれた年に「障害を持った人に義務教育を受けさせましょう」っていう通達が出たらしくて(注2)。それより上の世代の人の・・・比較的重い障害の人は「免除」というかたちでね、小学校行ってないっていうおじちゃんたちはいっぱいいる。
ほし: そうかあ・・・
あそ: で、ず〜〜っと家にいたし、で、まあ「外に出ると親戚から恥だって言われるから、何もせずに家にいた」って言ってたねえ。その時代から比べると相当いいけど、まだまだね。
ほし: 垣根が・・・そのときの名残がまだあるんですね。
あそ: うん、やっぱね、すぐにはやっぱね。でも、ぼくが講演で学校とか行くと普通の小学校にも、ときどき車いすの子とかがいたりして。トイレとかもバリアフリートイレとか新しいのができてたりして。これからその世代が育って大人になっていくともっとね、良くなるんじゃないかなって思うね。
ほし: へえ〜そうなんだ。知らなかったなあ・・・
あそ: そうなんです。

注1:「そういうのはあんまり好きじゃないなっていう経験はね、たぶん僕ぐらいの年代の人はみんなしてるんじゃないかな。」「人と人のあいだにある "障害 "」より。
注2:いわゆる309号通達。教育措置としての就学免除・就学猶予が原則として廃止される。参照:教育上特別な取扱いを要する児童・生徒の教育措置について

次回、「グレーゾーンなあかほし」

あそどっぐ
1978年佐賀県生まれ。熊本在住。お笑い芸人。
あかほしあまね
1991年東京都生まれ。『コバガジン』のライター。

前回の記事はこちら 「人と人のあいだにある "障害 "

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