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朗読・二葉亭四迷『浮雲』⑮第二編 第八回 団子坂の観菊 下(前編)

ほぼ週一ペースで日本の著作権切れの作品を朗読しています。

今回は『浮雲』15回目。
作中では第二編 第八回 団子坂だんござか観菊きくみ 下の前編です。

【登場人物】

内海文三: 父を早くに失くし東京の叔父の家に居候中。痩せて背が高い。最近失業した堅物。
園田孫兵衛まごべえ: 文三の叔父。
まさ: 孫兵衛の妻、お勢の母。浮気者で大酒飲み。「ひ」を「し」と発音する江戸っ子。
せい: 園田家のお茶っぴぃ娘。小学校後に入塾したが、今年の春の暮れに退塾して家に戻って来た。英学を学んでいる。
いさみ: お勢の弟。現在は某校に入舎中で家には居ない。
お鍋: KYな女中。チョンボリとしたつまみぱなと日の丸の紋を染め抜いた頬の、ズングリムックリな生理学上の美人。
本田のぼる: 文三の元同僚。話がうまい中背の男。課長のご機嫌伺いに余念がなく、そのお陰か最近昇進した。

【これまでの『浮雲』】

お年頃の文三は一つ屋根の下に共に暮らす叔父の娘、お勢と良い感じ。
が!文三、仕事をクビに。
一方で元同僚の本田昇は昇進!
昇の御結構振舞い(昇進祝い)としてお政、お勢、昇の三人は、文三を置いてお洒落して菊見に出かけてしまった。

【朗読】

第二編 第八回
団子坂だんござか観菊きくみ 下 前編

BGM: MusMusさん
活字で全部読んでみたい方は青空文庫さんや本屋さんでどうぞ!

【語彙】

区々たる: まとまりがないこと
愉快適悦ゆかいてきえつ: 嬉しく楽しいこと
不平煩悶: 様々な不平不満
扞格かんかく: 互いに相手を受け入れないこと
痛痒つうよう: 痛み痒み
蓮葉はすは: はすっぱ。女性の下品、軽はずみな言動や態度
帚木ははきぎ: 信濃の近づくと消えてしまうという伝説の木。転じて不確かなもの、移り気な心などのたとえ
五官: 目・耳・鼻・舌・皮膚の五つの感覚器官
七情: 東洋医学における喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の7つの感情
曲直: 曲がったこと、真っすぐなこと
栄辱: 栄誉と辱め
窮達きゅうたつ: 困窮と栄達
蜃楼海市しんろうかいし蜃楼も海市も蜃気楼のこと。実態や根拠のない考えのこと
熟思審察: よく考え検討すること
志操: 志や考え、主義を変えないこと
気韻: 気品、風雅のある趣き
洒々落々しゃしゃらくらく: さっぱりして執着しない様子
磊落らいらく: 心が広く細かいことにこだわらないこと
推尊すいそん: 崇め奉ること
藕糸孔中蚊睫ぐうしこうちゅうぶんしょう: 藕糸は蓮の根や茎の細い繊維。とても小さいもののたとえ
颶風ぐふう: 暴風
崛竟くっきょう: 屈竟くっきょう(優れたもの)のことかな?
蒼鷹くまだか: 青色を帯びた鷹
お祖師さま: 宗派を開いた僧侶

【あとがき】

実はこの朗読から先日のブラックフライデーで購入したマイクを使用しています。
これまではスマホのボイスレコーダーで収録していました。
違いがわかるでしょうか。。

正直収録がものすごく楽です!
イヤッフー😆♪


菊見に出かけた先で昇がモテていることを知って、お勢は昇に気持ちが移ったか!
というその頃文三は。。という話でした。

相変わらずというかなんというか、文三、うじうじぐちゃぐちゃとひとり悩んで憤って忙しい。。

あーもう、うるさーーーい!
何でも良いから早く仕事探しに行けー!

朗読しながら文三に喝を入れたくなります。。

ということで、続きは次回です。
よろしければまたお付合いください。


🍀🍀🍀
大前提としてこのようにいろいろ調べてるのは、あくまで朗読のためです。
専門家でも何でもないので、思い違い、読み間違えもあるかもしれません。一応自分なりに調べて自分なりの理解で読んでいます。
その辺はご了承ください。

何かお気づきのことがありましたらぜひぜひお教えいただきたいです。
今後の朗読に役立てていきます!

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