朗読・二葉亭四迷『浮雲』21 第二編 第十一回 取付く島(前編)
ほぼ週一ペースで日本の著作権切れの作品を朗読しています。
今回は『浮雲』21回目。
作中では第二編 第十一回 取付く島の前編です。
【登場人物】
内海文三: 父を早くに失くし東京の叔父の家に居候中。痩せて背が高い。最近失業した堅物。
園田孫兵衛: 文三の叔父。
お政: 孫兵衛の妻、お勢の母。浮気者で大酒飲み。「ひ」を「し」と発音する江戸っ子。
お勢: 園田家のお茶っぴぃ娘。小学校後に入塾したが、今年の春の暮れに退塾して家に戻って来た。英学を学んでいる。
勇: お勢の弟。現在は某校に入舎中で家には居ない。
お鍋: KYな女中。チョンボリとした摘ッ鼻と日の丸の紋を染め抜いた頬の、ズングリムックリな生理学上の美人。
本田昇: 文三の元同僚。話がうまい中背の男。課長のご機嫌伺いに余念がなく、そのお陰か最近昇進した。
石田某: かつて英国に留学した胡散臭い英語教師。文三に翻訳の仕事を斡旋した。
山口某: 文三、昇の元同僚。文三同様に最近免職となった。
【これまでの『浮雲』】
お年頃の文三は一つ屋根の下に共に暮らす叔父の娘、お勢と良い感じ。
が!文三、仕事をクビに。
一方で元同僚の本田昇は昇進!
お勢はなんだか昇のことを気にし始めてきた?
昇が課長に文三のことを頼んでやろうかと言ったり、冷やかしてきたり、お勢と仲良くしているのが気に食わない文三。
ついに昇に絶交宣言!
【朗読】
第二編 第十一回
取付く島 前編
BGM: MusMusさん
活字で全部読んでみたい方は青空文庫さんや本屋さんでどうぞ!
【語彙】
根葉に有ッて: 根に持って
自家撲滅: 自家は自分のこと。自己矛盾。
菽麦を弁ぜぬ: 菽麦は豆と麦のこと。豆と麦の区別もつかないということから、物事の区別もつかないという意
自家独得: 個性的
思惟: 深く考えること
【あとがき】
冒頭、お勢はひとりソワソワと様子がおかしい。
これは。。
鯉?
いや、恋?
。。誰に?
イマイチ読めないお勢の心。
そしてトンチンカンなお政の話。
何が言いたいのだ。。
文三、ひとりになって悶々とお政の言うことを考えてみる。
。。。あれ?
ひょっとして、お政が言うことは
娘を嫁がせようとする母親としては
至極当たり前???
次回は更に文三の見解が披露されるでしょうか。
それともまた、ウジウジするだけ?
ということで、今回はここまで。
よろしければまたお付き合いください。
🍀🍀🍀
大前提としてこのようにいろいろ調べてるのは、あくまで朗読のためです。
専門家でも何でもないので、思い違い、読み間違えもあるかもしれません。一応自分なりに調べて自分なりの理解で読んでいます。
その辺はご了承ください。
何かお気づきのことがありましたらぜひぜひお教えいただきたいです。
今後の朗読に役立てていきます!