小鉢ひろか|捨てない料理人
レシピがなくても、食材が古くても、疲れていても料理できる方法。
商品設計や、味の開発、パッケージ選び、マーケティングなど、仕事で感じたことをまとめています。
1個600円近いサンドイッチが毎日100個完売する店舗を立ち上げました。2週間の百貨店催事の店舗でしたが、商品・食材含め出た廃棄はほぼゼロ。飲食業をやって一番辛い「廃棄」を出さない商品開発の方法を、私がいつも意識している5つのポイントにまとめてみました。 自己紹介 社会派料理コンサルタントとして、料理を通じて社会問題を解決する料理人 小鉢ひろかです。青果店で廃棄予定の野菜3トンを料理に変えた経験から、「捨てない料理人」と呼ばれています。雑誌等で捨てない料理のレシピ開発のほか
大切な人が2人、目の前で心臓発作を起こした。 一人は、実の父だった。 心臓が止まるとは、電気のブレーカーが落ちるのに近いようだ。失禁をして、手足は固まり、だんだんと血の気がなくなっていく。 奇しくも、2度、一番近くにいた。 2回とも私は救急車を手配した。 「救急車をお願いします。70代男性、急に倒れました。意識はありません。失禁していて、体も硬直している気がします。」 倒れてから1分以内に、119を押せた自分を褒めたい。 冷静に、端的に。状況の説明と、患者の対処を行な
両手で包み込めるほど小さな皿に、旬ものから野菜の皮まで、誰かや何かを想って添えられた、あのかわいい一品が大好きです。 外から日本を見たあの日、小さな皿が日本特有の文化であると気付きました。この小さな一皿に、一体どれだけの命が救われたでしょう。時に、人の健康が。時に、いただく命が。小さくかわいいだけでなく、タフで使命感のある「小鉢」に魅了され、命が大切に扱われる世界を作りたくて、個人事業主として事業を始めました。 そして、本日。個人事業から5年、株式会社kobachiを創業
料理は幸せを与えることも、奪うこともできる。熱々の唐揚げに心が満たされる一方で、養鶏場拡大のためアマゾンの木々が燃やされるニュースにギュッと心が締め付けられる。何を想い、何のために、どうやって作るのか。料理との向き合い方が問われる時代に、自身で「問い」を考え「未来のレシピ」を考案する料理コンテストCreative Chefs Box 2030 が行われました。50人以上のシェフ・料理関係者に加わり奮闘した結果、このたび最優秀賞を受賞いたしました。このnoteでは、受賞に至るま
農家さんの作った数々のジャム、地方メーカーの調味料、加工品の数々。ただ置くだけでは売れない時代に、どうすれば売れるのだろうか。生産者の想いと、消費者の購買欲を繋げる「新しい催事」が10/12〜10/18まで小田急町田店で開催中です。このnoteでは、プロジェクトの全貌と商品開発の極意を紹介いたします。 1.地方の加工品の課題とは?社会派料理コンサルタントの小鉢ひろかです。料理を通じて課題解決をすることを得意とし、商品開発から販売戦略までコンサルティング業をしています。 この
空港は商品開発者にとってアイディアのテーマパークです。 その土地の名産品、郷土料理、流行、独自性…食材の生かし方だけでなく、新しい「言葉」に出会える楽しさがあります。 先日、羽田13:25発で旅行に出かけました。空港には1時間以上早く到着し、空港中の商品を見るのが私の楽しみです。今回は自分のお昼も兼ね、羽田中の空弁(空港の弁当)を観察してきました。空弁は地方の食材が凝縮されているので短時間でその土地の特色を感じることができます。また、空港や機内で食べやすいサイズでまとめるア
卵1個10円の時代から、20円の時代になった。 そして、いまおすすめしたいのは1個40円の卵だ。 物価高の話をしたいわけでも、健康志向のオーガニック推しなわけでもない。1個40円は正直高い。ただ、いつでも卵があって節約の味方というヒーローのポジションはそろそろ変えてあげたいと思う。 人口が80億人に達した時、私たちは昔と今を比較して悲観してはいけない。「昔は安かった」は過去の中でしか生きられない昔の私の感情だ。いまを生きる私たちは、未来を輝かせるためにできる選択を選べる人
世界共通のお祭りがオリンピックだとしたら、世界共通の家庭料理はきっと「オムレツ」でしょう。両側をキュッと包んだキャンディーのようなプレーンオムレツ、ふわふわの綿菓子が入っているようなスフレオムレツ(フランス)、花が咲くように熱々の油でふっくら仕上げる芙蓉蟹(カニ玉/中国)、フリッタータ(イタリア)、フーユンハイ(インドネシア)、カイ・チャオ・ヤットサイ(タイ)….。オムレツと一言で言っても、各国で様々です。 今回のお守りレシピは、オムレツの中でも一番汎用性が高く、誰でも簡単
青空が茜色に染まる夕方の時間のように、ピーマンにも茜色の時間がくる。青々とした未熟の時には想像しえなかった、あまーい完熟の時間。赤くなったら捨ててしまうだなんて、無知は寂しい。 #お守りレシピ 2.焼き浸しの方程式から、カツオで絡めた甘長唐辛子の焼き浸し。#捨てない料理チャレンジ
セロリの葉は、紅葉する。美しい黄色に色が変わったら、最後の食べごろを表してくれてありがとう、と心を込めて料理しよう。#お守りレシピ 2.焼き浸しの方程式から、セロリと鮭の南蛮漬け。残り物で作った一期一会の料理が、今日もおいしい。
#捨てない料理チャレンジ へようこそ! 食材が古くなっても、中途半端に残っても困らない「お守りレシピ」をお伝えしています。 今回のテーマは、焼き浸し。 油を使わず作ればおひたしに、冬は片栗粉で閉じればあんかけに、と、このパターンから100個は組み合わせが広がる調理法です。 特に、夏食材は浸せばいいと言い切れるほど、今時期の食材と相性の良い料理です。 朝、ゴミ捨てに出ただけで、汗が止まらない季節がきましたね。汗は水分だけでなくミネラルを失います。つまり、みなさんの体は塩分を
7/8(金)J-WAVE 『ALL GOOD FRIDAY』【CHOYA NATURAL BEAUTY】 ナチュラルなライフスタイルのヒントをお届けするコーナーに出演しました。 MCのLiLiCoさん、稲葉友さん。素敵にご紹介くださりありがとうございました。私、飛び込みすぎた人生でしたねw 改めまして、どんな食材も絶対捨てない料理人、小鉢ひろかです。食を通じで社会問題を解決するコンサルタントとして、普段は企業様の戦略コンサルや商品開発などを行なっています。企業様の努力って
実家の野菜室はいつもスーパーのレジ袋だらけ。家庭菜園で作った枝豆に、毎日採れすぎるオクラ、使いかけのキャベツ半分。サイズが大きかったり量が多い食材はレジ袋、使いかけの食材は半透明のポリ袋。お母さん、これじゃどれがどれだかわかんないよ。と思いながら、昨日冷蔵庫にしまったキャベツを見てみると、たった1日で黒くなってる!こんな経験ありませんか? 1.野菜はまだ生きているこんにちは。捨てない料理人、小鉢ひろかです。 皆さん、スーパーに売られている食材の中で、野菜や果物だけがもつ特徴
京都で料理を学びました。 私の専門は京料理です。 京料理の料理感は精進料理に通じます。その中でも、『典座教訓』(曹洞宗の道元禅師が修行僧の食事を作る心得を著したもの)の一節を大切に、日々仕事をしています。 莆菜羹とは菜っ葉汁、頭乳羹は牛乳入りの上等な汁を表します。 例え、質素な菜っ葉汁を作るときも、嫌だなぁと粗末に思う心を持たず、例え、すごく貴重な牛乳入りの汁を作るときも、それを特別扱いしてはいけません。食材や料理に上等も粗末もないのだから、質素な食べ物も賎しんだり軽ん
#捨てない料理チャレンジ へようこそ! 古くても、中途半端な量でも捨てずに料理できる、困った時のお守りレシピをお伝えしています。 今回のテーマは、炊き込みごはん。 米離れが進む中、なぜごはんを初回にしたか。それは、炊き込みごはんは忙しい人の完全食になるからです。これさえ覚えれば、冷凍もできるし、お弁当にも朝ごはんにも夜食にも使い勝手がいい。スイッチひとつで完成し、これ1つで満足いく1食が完了する「忙しい人にスーパーポジティブな調理法」なのです。 食品ロスの観点から言えば