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キャスト辞めます。

段々と自分にかかっていた魔法が解けていく。

ディズニーの世界から遠ざかるにつれ、普通の人間になっていってしまう気がする。
なんとも言えない悲しさが心の中で大きくなっていく。

知らない人に手を振っても、きっともう誰も手を振りかえしてくれない。
子供たちと自然にハイタッチももうできない。

これまでみたいに自分が笑ったら、相手は笑い返してくれるだろうか?

キャストのお兄さんが怪しいお兄さんになってしまう気がして怖い。

悲しい。寂しい。

潔く去るつもりだったのに、
未練なんか残すつもりなかったのに、

キャストであった自分が結構好きだったんだなあ。
もらったお手紙によると、いつもニコニコしていたそうです。やったね。


何をやるのかよく分からずアルバイトの面接に向かってから、3年と少しが経った。

写真にも接客にも自信がなかった18歳の少年は、ちょうど今日22歳になって、堂々と沢山のゲストを楽しませ、仕事をやり切った。笑顔をいっぱい振りまいた。

キャスト仲間にも、ゲストにも誕生日を祝ってもらって、ちやほやされた最後の出勤であった。

ほんとに楽しかった。

これまでお世話になった環境に感謝したい。
ここに身を置いていたことは、確実に小林という人間を良くした。
全然出勤してなくて、完全にレアキャラ扱いだったけど、関わってくれた人みんなが超いい人で、とてもお世話になった。
ありがとうございました。

直接言えてない人もいっぱいいるな。
遊びに行って、写真を撮ってもらいにいきたい。
きっと素敵な写真を撮ってくれる。



お疲れ様でした。

終わります。
では、また。

2021/2/19
こばちゃん

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