努力は知性。そして目に見える。
涼しい夏の夜、東京藝大シンフォニーオーケストラのコンサートに出かけました。
優雅な書き出しにしましたが、実は開始ギリギリの超早歩きで藝大の門をくぐり、せっかくの涼しさにも関わらず、着席してもしばらく汗が止まらないという・・・。
それは、さておき
藝大のみなさんで構成されているこのオーケストラ
ものすごく当たり前の感想を書くならば、演奏を通して見える圧倒的なそれぞれの楽器の練習量。
努力とか練習量って、やっぱりどの世界も目に見えるものだと痛感しました。
このコンサートで興味深かったのは
モーツアルトのドン・ジョヴァンニとシュトラウスのドン・ファンを同じプログラムで聴けたこと。
ドン・ジョヴァンニとドン・ファンは同一人物。
この事実、知って聴くのと知らずに聴くのでは
楽しみ方が変わるはず。
そして、なにより
さすが東京藝大。
プログラムに書かれている内容のレベルが違う!
東京大学大学院の方の書かれているエッセイは、読みごたえがありすぎました。
書かれている方の音楽というカテゴリーだけではない、造詣の深さ。
やっぱり、教養の深さは見えるのだと感じさせられました。
わかりやすく書かれていることも、教養のなせるセンス!
最初にプログラムをもらい忘れていたのですが、帰りに取りにいってよかったです。このエッセイに出会えてよかった。
コンサート終わり外に出ると、夜21時をまわっても校舎の練習室の部屋の灯りみえてトロンボーンの学生さんの練習の音が響きわたっていました。
この日は、私が小学生のころから一緒に楽器を手にし、オーケストラという形態で演奏してきた仲間たちと、めずらしく練習以外で集合し、このコンサートにでかけてきたのでした。
そう、実はこの日の指揮者の先生は、私たちの大先輩。夏の定期演奏会に向けて、つい先日私たちも、たっぷり粘り強く教えていただいていたのでした。
結局、基本をおろそかにしないこと、そしてたゆまぬ努力。
どんなことでも、誰でも。
それが大事。
そんなことを思いながら私たちは帰路についたのでした。
とてもいい夜でした。