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LeSS’ Yoakeに参加してきました
10/21-25に開催されたこちらのカンファレンスに参加してきました。初日は予定があり午後からオンラインでの参加のみだったので、最終日のレポートだけ残しておこうと思います。
どんなイベントか
国内初のLeSS(大規模スクラム)のカンファレンスでLeSSの考案者であるCraig LarmanとBas Voddeの両氏が来日して行われたという記念すべきイベント。5日間という長期間のカンファレンスだが、登壇があるのは初日と最終日のみで中3日はスクラムマスターやプロダクトオーナ、LeSSの研修日(別料金)という形式での開催であった。
Open Space
最終日のスタートはOpen Spaceによるもので、参加者からテーマを募りそのテーマに興味、関心があるメンバーとディスカッションするというもの。午後の「Knowledge Hub Pt.2」もこの形式になったので、2時間以上はディスカッションしたかと思う。
私は主に「開発メンバーに専門領域を広げていってもらうには?」といったテーマのグループに参加し、「個人じゃなくてチームを主語にするようにする」や「メンバーからヒアリングしその人の意向を聞いてチーム編成する」とか、「越境することを評価する制度をつくる」など色々な気づきを得ることができました。
企業変革の現実から考える「組織レベルのアジャイル」への道のり
アビームコンサルティングによるスポンサーセッション。大きく分けて「複数チームへの拡大」と「大規模組織への適用」という観点での発表でした。
「複数チームへの拡大」の話においては、「任せる」と「見守る」は不可分一体で、困ったときに相談に乗るという体制が大事という話が印象的でした。
「大規模組織への適用」の話においては、数千人月のプロジェクトをウォーターフォールで成功させた人はほぼいないという話がコンサル会社から聞けたのは興味深かったのと、アジャイルという言葉を使うと余計なバイアスがかかり社内で必ずアンチが現れるので、アジャイルという言葉は使わずに2週間のTime Boxを活用して毎週やること、やらないことの調整(リファインメント)をしたり、毎週1時間は必ずふりかえりの時間を確保すること、2週間という期間だと課題を失念してしまうことが多いので毎日16時になったらその時点の課題を書いてもらうという話は実体験をベースとした話で非常に参考になりました。
クロージングKeynote
クロージングキーノートは、Bas氏によるLeSS導入のやり方について。Bas氏と通訳担当であるOdd-e榎本さんのいつも通りの抜群のコンビネーションで、LeSSの導入について以下の流れで説明があった。
①プロダクトの定義をする
②プロダクトオーナーは誰かを決める
③PO以外のマネージャの役割を決める
④組織の設計をどうするか決める
⑤ロケーション(働く場所)を決める
⑥ベンダー戦略(契約や体制など)を決める
昨年受講したCLP研修のおさらい的な要素もあったけど、あらためて上記の中で特に印象に残ったのは、④における「LeSSはフレームワークではなく、組織の設計である」という話。スクラムであれば開発チーム単位で導入できるけど、LeSSの目指すべきところは組織設計なのだということを改めて認識することができた。
Bas氏とCraig氏によるQAセッション
イベントの締めはLeSS考案者の2人によるQAセッション。
どのQAも参考になり示唆に富むものであったが、特に印象に残ったのは「プロダクト開発はただ単にものを作るだけではなく、知識を創造する活動」と表現していて、LeSSでは「プログラマーではなく、プロダクト開発者」になることを目標としているということを強く強調していたことであった。
エンジニア全員が誰かから与えられた要求をつくるという姿勢ではなく、顧客のニーズや課題を解決する姿勢でテクノロジーの力を駆使して顧客がまだ思いついていないようなことをつくり出していくということがLeSSの目指していることなのだと再認識することができた。
まとめ
LeSS自体が対面でのコミュニケーションを推奨していることもあり、当カンファレンスも参加者同士の交流が意図されていて4人毎に向き合うテーブル構成となっており、同じテーブルの方とセッション毎に学びの共有など行えるようになっているというのが特徴的で、同じテーブルの方と色々な会話ができ非常に有意義でした。
国内初のカンファレンスということでまだまだ実験的な要素もあり運営やオンライン配信の仕方は改善の余地もあると感じたりもしましたが、来年も開催予定ということで来年はより楽しめるカンファレンスになっていくことに期待してます!
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最後に会場を歩きまわってたLOVOT載せておきます。癒された。