男性部下達の扱いに困った過去
男性の扱いに悩む私
私がまだ20代後半だった頃、仕事である部署の長になり、部下は男性ばかり7人という状況になったことがありました。
部下は私より年下が6人、年上が1人でした。
何となく想像つくと思いますが、最初は完全にナメられまくり。
一応、私の実績からそこの部署に赴任したわけなんですが、「○○さん(私の名前)ってどこまで教えられますか?」とか「どの辺までできますか?」なんて質問される始末。
心の中で「全部あんたたちよりできるからこういう立場になったんだよ~!!」と叫んでましたが、一応大人ですから微笑みをたたえながら「一通りはできますよ~」と返答していました。
因みに、私の家族は両親と姉という構成だったので、家族で男性は父親だけ。
さらに、私は女子大出身であまり男性に免疫がなかったのです。
そのため、男性の一つ一つの言葉や態度に戸惑ったりムカついたり傷ついたり。。。とにかく訳が分からずストレス受けまくりで困り果てていました。
運命の本との出会い
そんなとき、『地図が読めない女、話を聞かない男』という本が出て話題になっていたのを知ったのです。
その本は男女差について解説した本だったので、早速藁をもつかむ思いで本を買って読みました。
そうしたら。。。もう笑っちゃうくらい、自分の周りにいる人たちが「あの人たちってもしかしてこの本のサンプルですか?」と思ってしまうような人たちばかりだったんです!
この本の根本的な内容は、男性と女性で脳の発達している部分が違う、だから得意な事と不得意な事が男女で違う、と言うものだったんですが、その解説に、よくありがちな男女間のトラブルの具体例がいろいろ挙げられていて、それがまるで自分の日常を見ているようだったのです。
私がこの本を読んで得た一番の収穫は「男性と女性は全く違う」という事。
当時、世の中では男女雇用機会均等法などが制定され、女性の「総合職」なるものが登場し、女性の社会進出を実現させようとする動きが活発化していた頃でした。
そんなご時世の中、私も御多分に漏れず「男女は平等!」「仕事においては男性も女性も同じだ!」「男尊女卑は断固反対!」と言う考えを持っていました。
しかし、この本を読み、かつ自分の部下たちを注意深く観察した結果、男性も女性も同じということはない、例外はあるにしても、おおよそ男性が得意なことと女性が得意なこと、男性が好むことと女性が好むことが別々だ、という事をはっきり認識したのです。
それからは男性に対して「同じ人間なんだから」と言う考えを持つことをやめました。
人間なんだけど、自分とは違う生き物なんだと思うことにしたのです。
(もし、これを読んで気を悪くされた男性がいらっしゃいましたらごめんなさい。)
それまでは、多分自分でも無意識のうちに女性同士で分かりあうような感覚を男性たちに求めていたような気がします。
だから「何でこんなことも言わなきゃ分からないの?」とか「みんな本当に気が利かないな」などの不満を持っていたんです。
しかし、男性って全般的に心情を察するとか、そういうことは得意じゃないんですよね。
それと、かいがいしく人の世話をするとか、細かい気配りとかもそこまで得意じゃないと思います。
なぜ女性より得意じゃないかと言うと、脳のその部分が女性より発達してないから。
逆に言うと、女性より男性の方が発達している部分は男性が得意、ということになります。
本の内容を実践!
そこで私は感情を抜きにして、彼らはこういう部分が発達した生き物なんだからそこに焦点を当てて仕事を割り当てればよい、という割り切った策に出ました。
そして、言い方なども男性が好反応するような言い方に変えました。
そうしたら、それが功を奏したのです。
男性が好反応するような言い方と言うのは、媚を売るとか女を使うとか、そういう事ではありません。
私の中で結論付けた男性と言う生き物の特徴は
・おだてるとほぼ100%木に登る
・彼らは思い込みと勘違いで成り立っている
(男性の方々、ごめんなさい)
とにかく一つ一つ大げさに感動したり褒めちぎったりして、一々盛り上げまくりました。
こうすると、大抵の男性は「俺ってすごい?」と勘違いして簡単に木に登ってくれます。
それまでの私は「何で男って一々褒めたりおだてたりしないとやってくれないんだよ!」と不満に思ってたんですが、これを逆手にとって、こうするだけで機嫌よくやってくれるならお安い御用だ、と思うことにしたのです。
なぜ?とは考えない。そういう生き物だから、と割り切る。
割り切って彼らに活躍させる。これが大事ですね。
私も含め、女性はそういうことはないんですよ。
異様に褒めまくると「なんか裏があるんじゃない?」とか「そこまで褒められるほどじゃないですけど。」等と冷静な反応するんです。
逆に、人の面倒を見るとか、心情的なケアなどは極力男性にはやらせないことにしました。
なぜなら微妙な違いとか差とか、そういうのは気にしないし気付かないから。
お茶くみってかつては馬鹿にされた女性の仕事だけど、正直、私がお茶を入れた方が彼らが入れるより実際においしいよね、と思って自分のために自分がお茶入れることにしました。(彼らはお茶の味なんてわかんない)
こういう、一見身も蓋もないと思われるかもしれない対策をしましたが、本当にこれが功を奏して、私の部署はとても好成績を残しました。
そして、最後には男性たちから感謝されるという、最初の頃には考えられないような奇跡も起こったのです!
男女は同じじゃない!
何だかんだ言って、男女って同じではないんですよ。
それぞれの得意・不得意があり、お互いに助け合い、補い合っていくようにできていると思うのです。
それを無理やり同じ土俵に上げて「男女平等!」って叫ぶのは愚かな気がします。
むしろ効率が悪いと思うんですよね。
同じ成果を出しているのに、女性だからという理由で認めないなどの男尊女卑は今でも嫌ですけど、男女はお互いに違うのだという事を理解して、お互いに尊重し合えれば良いなと思いますね。