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ep.3 私の選択

「幸せになる」と決意してから始まった妊婦生活も
決してキラキラしていたわけではありませんでした。

2020年…
そう、世界は新型コロナウイルスという未知の脅威と戦っておりました。

正直なところ私自身はコロナよりも
自分の妊娠の方で頭がいっぱいで
コロナを意識して対策し始めたのも
妊婦生活が始まって数ヶ月後だったかな?と思います。

さて、産婦人科ですでに4ヶ月を迎える
赤ちゃんの心拍を初めて
確認してから
私たちはすぐに両親へ報告、話し合いの毎日が始まりました。

もちろん私も両親、そして祖母へ話しました。
しかし…話にならなかった。
「ふざけるな」「どうする気だ」
いろんなことを言われ罵倒されました。

何を選択すれば良いか。
正直もう覚えていません。
覚えていたくともありません。

そんな中でも祖母だけはしっかりと話を聞いてくれ
避妊をしていたこと・すでに4ヶ月を迎えることなど
全てを聞いてくれました。

数日後、パートナーの家族に初めて会いました。
※パートナーとは高校時代の友人なのでパートナーのお母さんには顔見知りくらいの仲でした。

「怒られるのかもしれない」
「怒鳴られるかもしれない」
「捨てられるかもしれない」
「逃げられるかもしれない」

不安な思いのもと初めて会いました。
しかしそこで聞いた言葉は私を救ってくれました。

「結婚してうちに住めばいい、学業も続ければいい、一人娘が増えるようなものだから、家族になろう」

その1週間後には同居生活が始まりました。

迷いはありませんでした。

もちろん最初は本当に甘えていいのか、何度も考えました。
けれどもお腹にいる子供のことを思ったら
絶対にこの子を幸せにしてくれる家族だと確信が持てました。

だから今はたくさん甘えてしまうかもしれないが
将来私が恩返しをしようって心に決めました。

しかしそんな中、急遽始まった同居生活はもちろん
最初からうまくいくわけではありません。

そして新型コロナウイルスもあったため
家族が家にいる状態。

正直、、しんどかったです。
でもそれは義家族の皆さんも同じだと。
家族になったとはいえ、まだ知らない女を家に置いておくなんて
嫌だったと思います。

でもそれでも嫌な顔をせずに受け入れてくださいました。

そして大学は妊娠前はろくに行っていなかったので迷いました。
けれど「若いうちにしか学べないこともある」と言っていただき

本気でやろう。本気で学ぼう。

やがて学校は復学。

朝、息子を保育園に送り、通学、授業が早く終わる日はバイト
目まぐるしい日々もあっという間でした。

けれど義家族がいなければ出来ていなかったと思います。

よく私は
「子育てしながら学校も行ってバイトもして偉いね」と言われます。

でも私は自分がすごいとは思ったことはありません。
すごいのではなく、義家族の支えがあるからこそ
全てを叶えることが出来ています。

だから恩返しがしたい。

自分は運が良かったのかもしれない。


だからこそ、
誰からも支援を得ることができず孤立してしまう人を助けたい

私が今の家族に救ってもらったように
私も人を助けたい。

そう思うようになり、今に至ります。

とはいえ、何をしていいのかわからずあたふたしている毎日ですが

そんなちっぽけな自分に何ができるのか?

常に自分に問いただして生きています。


妊娠をきっかけに、結婚・同居・学校など
約1ヶ月の間に何度も大きな選択を迫られました。

義家族を信じてついてきて、私の選択は間違っていなかったと。
心の底から感じています。


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