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青春という名前の麻薬

◯防衛規制
抑圧、合理化、同一視、投影、反動形成、退行、代償、昇華。


子供の頃の記憶に戻り、自分の生きる意味を遥ねぇに重ねて、その上君を救世主だと信じて止まず、挙げ句、こうして君を追い詰めた。

愚か者の独白
何者でもない畢生を嘲笑する句、正当化するための唄、歌、詩。






手紙を書いて家を出た、時間はまだまだたくさんあるから、ちゃんとしたことを二人で、電車で話そうと思った。


今思えば愚かだったと思う、失踪してそんなに経ってないとはいえ、報道はされているし顔も知られている、駅はカメラがあるし、子供だけで出歩くとなると確実に目立ちはするだろう、故に愚かだってわかってたけど。
この気持ちの終わりのためには必要なことなのだった。


麻薬のような青春、青春のような麻薬なのかもしれないけれど、形容するに相応しいのはそんな言葉だと思った。




どうしてついてきてくれたの?
元々ね、本当はしろくんなら助けてくれるかなって思ってたんだ。
…それは…ありがとう…
?、ありがとうはこっちが言うんじゃない?
あぁ…っと。君は大丈夫なの?それこそ…
ん、大丈夫、しろくん2人なら嫌だって思わないよ
んあ〜…ん…んぁ〜…


ふざけてる場合でもないのだが、つい気が緩んでしまう。

電車が出るまでもう少しあるみたい、少し腹ごしらえでもしようか。何が食べたい?
えっと…おみそしる??
おみそしるか…


今になると流行病のせいで、少し見なくなったが、コンビニにイートインスペースというのがある時代があった、なぜ廃れたのかは、コロナウイルスが蔓延したことや、そもそもお店の中で食べると税率が変わってしまうからなんかの理由があったんだと思う、僕たちは何も知らなかったけど、中学生がここを利用することはよくあることだから、コンビニで飯を食うこと自体何らおかしいことはないだろう、だから普通にご飯を買ってイートインスペースで食べることにした。いやまぁ、僕は食べないけど。


しろくんは…私のこと好き?
…え…お…おう…急にぶっ込んできたね…
誤魔化さないで答えて欲しい。
…あぁ


なるほど。


大丈夫、君を嫌いになったりなんてしてないよ、俺といる限り、君をちゃんと守るし、俺は君のこと、ちゃんと好きだよ。だからどうか今は忘れて、落ち着いて?大丈夫、大丈夫だから。

君は汚れてなんかないから、大丈夫、大丈夫。



彼女から温度が失われていく、この時にまた雨の匂いがどうにも鼻についたから、まだ僕は雨を好きになれない。



君を助けれなかったのだから、この世界を僕は好きになれない。

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