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ドケルバン病に対する対応-局所機能と運動軸の修正-
臨床+.3週目を担当する佐藤康です。
今月は「上肢疾患」をテーマに配信しています。
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今回、私は上肢疾患の中でも
「手部疾患」について担当していきます。
臨床上対応することの多い手関節・手部疾患では以下のようなケースに遭遇することが多いのではないでしょうか。
![画像16](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63851835/picture_pc_0d97f119e32429da0bc40109ec27f88f.png?width=1200)
そこで、
今回は母指側の手首の周囲の痛みの代表的な
「ドケルバン病」について整理していきたいと思います。
「ドケルバン病」はスマホの過使用や育児での子供を抱っこしたりすることで起こることが多く、母指のオーバーユースによる痛みとして臨床上対応することも多いと思います。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63405797/picture_pc_24b575510dd3eab11996db025ae21f8c.png)
疼痛改善・炎症抑制のためには、
手首を中心とした上肢帯のマルアライメントや機能障害の評価が重要となります。
![画像19](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63854409/picture_pc_c473976e112206a039c61f6a35e5baec.png?width=1200)
■ドケルバン病とは
|ドケルバン病
長母指外転筋腱と短母指伸筋腱が走行する第1伸筋区画の狭窄性腱鞘炎
※背側伸筋区画:伸筋支帯により構成される6つの区画
※狭窄性腱鞘炎:腱鞘滑膜に反復した過剰な摩擦が加わると炎症をきたすこと
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63073634/picture_pc_392d3f6b763959d26c6f3e6c3deeb354.png?width=1200)
つまり、短母指伸筋腱・長母指外転筋腱、その2本の腱を覆うトンネルのような役割を持つ腱鞘が炎症を起こしている状態をいいます。
長母指外転筋や短母指伸筋は
母指伸展・外転作用を担います。
そのため下図にあるように、物を握るときに、手関節掌屈・尺屈・母指尺側内転を伴うグリップ動作により、持続的な伸張ストレスが加わりやすくなります。
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63826468/picture_pc_a789339e565f84f72f5fecdd1a1f6e86.png?width=1200)
|診断
★炎症所見・疼痛評価
先述したスマホの過使用や育児などによる母指の過使用が誘因となります。
![画像19](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63852560/picture_pc_7dbe136e9daaf91bd88ceaf4648ba472.png)
![画像18](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/63852449/picture_pc_56e44bbd02c945ea8e87950cee865252.png?width=1200)
|炎症所見
腫脹・圧痛:橈骨茎状突起部
|動作時痛評価
動作時の手関節橈側の疼痛
母指伸展・外転運動時の疼痛
母指の過使用に付随する第1背側伸筋腱区画にかかるメカニカルストレスを考慮し治療計画・戦略を立てていく必要があります。
それでは、改善アプローチの方法にも繋がる
「病態」について整理しておきます。
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