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コーポレート・ファイナンス
財務会計、マネジメント会計(管理会計)に続くファイナンスの講義です。企業の財務管理の基本となるファイナンスの知識を基礎から学び、記号経営における資金調達に関する理論と応用を学びました。
講師は、SMBC日興証券 シニアアナリストの阿竹敬之先生です。非常に厚い本ですが、コーポレート・ファイナンス第10版が参考図書です。
春期の財務会計では財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)の読み方を学び、ROAなどの経営指標を検討する技術を身に着けました。非財務指標や統合報告書などの概念をしることが出来たのも財産になりました。マネジメント会計では、原価計算や損益分岐点分析、増分分析などを学び企業内部の活動を会計を通してマネジメントする方法を知りました。
本講義のコーポレートファイナンスでは現在価値を中心に学び、債権と普通株式の価値、リスクリターン、資本コスト、格付などを扱いました。
現在価値とは、将来受け取れるお金や資産の価値を現在の価値に換算した金額です。今あるお金を投資に用いた際に、受け取れる金額が現在点に換算した際にどのくらいになるかを計算することが出来ます。複数の投資先が検討される場合に、現在価値をくらべることでよリターンの多い投資先を選ぶことが出来ます。
現在価値などの計算はNPVを用いて行うことができ、シグマを持ちいた計算を行うことで、永久債や年金型商品の評価を行うことが出来ます。運転資本や機会費用も考慮することによって、現金・売掛金・在庫・買掛金・そのほかの新たなプロジェクトなど様々な角度からの検討を行うことが出来ます。
CAPM(Capital Asset Pricing Model:資本資産評価モデル)を用いた資本コストの計算は、非常に複雑でしたが分散・標準偏差・β値の計算によってリスクやリターンを客観的な数値として示すことができるという概念は画期的だと感じました。
ここに具体的な計算や事例を記載することはできないのですが、実際の検討では以下のような手順となります。将来の売り上げを予想し、費用を予想し、BSとPLの関係を図示して、将来のPL・BS・キャッシュフローを作成し、資本コストを計算し、フリーキャッシュフローの現在価値を計算します。これをもとに複数のシナリオを比べ、実行する投資や現在の企業価値を検討していくことになります。
非常に細かな検討で、実感としては病院経営において常に検討しているわけではないように感じましたが、全く知らずに経営を進めていくのは危ういのだろうと想像しました。
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