京央円線座談会2 きょうだいの話
座談会パート2です。ここからは京央円線の短編4作の題材にちなんだ話をしていきます。
今回は「パウンドケーキの味」から自分たちのきょうだいについて
【ストーリー1:パウンドケーキの味】
作・演出 鈴木のすり
花岡南帆子 × 青海雄一
弟は姉が疎ましかった。姉は弟が愛しかった。
ある日、弟に好きな子ができた。
彼女はこれから手作りのパウンドケーキを持って弟の一人暮らしの部屋を訪れるという。
きょうだい構成それぞれ
のすり:『パウンドケーキの味』っていう作品、これは姉と弟のきょうだいの話なんですが。みなさんきょうだいはいますか?
南帆子:いません。
青 海:いてます。
丸 元:います。
のすり:私もいます。花岡さん、いないね。
南帆子:私一人っ子ですよ。もう見るからの一人っ子でしょ。
のすり:一人っ子ですね(笑) ゆうくんは?
青 海:僕は姉がいて(自分が)弟です。末っ子。二人きょうだいです。
のすり:丸元サンは?
丸 元:俺は、兄貴がいて、姉がいて、俺がいて……
一 同:……。
丸 元:終わり。
南帆子:終わった!
青 海:先があるのかと思ったわ!(笑)
のすり:三人きょうだいね(笑)
青海雄一の場合(姉1)
のすり:まずゆうくんは、どんなお姉ちゃんなんですか?
青 海:バイオレンスな姉ちゃんですね。
一 同:バイオレンス(笑)
のすり:バイオレンスなの!?
丸 元:こわ。
青 海:幼少期は訳もなく殴られたり。
のすり:それはバイオレンスだわ……。
青 海:夏の暑い夜にね、俺いきなりぶん殴られて……泣いてたら、母が「どうして泣いてんの」って来て。俺が「姉ちゃんに殴られたー!」って。母が姉に「なんで殴ったの?」って聞いたら「だって暑かったんだもん」って。
一 同:(笑)
のすり:暑かっただけ(笑)
南帆子:暑かったから殴られた(笑)
青 海:まあ、そういう面もありつつ……でも根は優しいですよ。たぶん。きっと。
のすり:(お姉さんは)何歳上なの?
青 海:二つ上なんですよ。
南帆子:うちら(京央ペア)と同い年なの。
のすり:あ、そうなの?
青 海:京央惨事のお二人と同い年。
のすり:へー。仲は実際良いの?
青 海:仲はね、意外と良いんですが……結構距離と言うか、壁は少しあるかもしれない。もしかすると。
丸 元:へー。
青 海:顔を合わせる機会がそんなになくて。実家に帰ったときとか、たまにタイミングが合えば(姉が)いる、とか。(きょうだいで)予定合わせて帰ることってまずなくて。
のすり:ふんふん。
青 海:イレギュラーなタイミングで会うことはあっても、まあその時は仲良く普通に会話できるんだけど。普段からそこまで密に連絡を取り合うことも、あんまりないかなって感じ。
のすり:不思議な関係。
青 海:まあ向こう(姉)も結婚してて、一つの家庭におさまってるから。お互いに、きょうだいというよりも、別個人と言うか……そういう線引きが無意識にあるのかもしれない。
南帆子:別世帯みたいなね。
青 海:そうそう。そんな感じ。
丸 元:ほー。
丸元浩司の場合 (兄1・姉1)
のすり:丸元サンは? どんなごきょうだいで?
丸 元:兄貴とは五歳離れてて。俺が小学校一年のときに、向こう(兄)は小学校六年で。まー、ボコボコにされて。
一 同:(笑)
のすり:ボコボコにされんの!?
丸 元:ボコボコに。馬乗りになって殴られ続けたり。
南帆子:へー…。
のすり:なんでそんなケンカすんのみんな(笑)
青 海:殴られるのは末っ子の運命なのかな。
丸 元:頬をずっとビンタされてた。
青 海:バイオレンス過ぎん?(笑)
丸 元:で母親が止めに入るんですけど。「何で叩いたの!」って兄貴をバチン!ってした後に「何で泣いてんの!」と言って俺にもバチン!と。
青 海:理不尽!(笑)
丸 元:「なんやねん」と思って。
のすり:バイオレンスなご家庭よね。
丸 元:まあ今は仲良く。一緒にゲームとかもしますし、実家帰ったら兄貴もバイク持ってるから、一緒にツーリングしたり。
のすり:へー! よかった。
丸 元:姉は……学年は四つ上かな。歳は三歳上で。姉はなんか……よく分からないっす。
一 同:(笑)
のすり:よく分からないんだ? あんま会わないとか?
丸 元:というか……元々中学くらいのときに、僕が姉を超嫌いで。向こうも俺のこと超嫌いで。
のすり:ギスギスだな!(笑)
丸 元:まあ、二十歳超えたくらいからはそんなに干渉しなくなって、お互いに。姉は埼玉に住んでるんですけど、実家(仙台)に帰るタイミングが一緒なら一緒に車で帰ったりする感じ。
一 同:ほー。
丸 元:あとアレっすね。今の姉の恋愛の、カスタマーセンターが俺ですね。
のすり:へー!
丸 元:結構、恋愛の相談のってる。
のすり:どんな恋愛相談をしてくるの? 姉は。
丸 元:姉はね、ダメンズが好きみたいで。
一 同:(笑)
丸 元:母性くすぐられるのが好きみたいです。大学時代とかも(彼氏を)コロコロコロコロ変えてて。みんなダメンズ。
のすり:どういう種類のダメンズ? 職がないとか?
丸 元:そういうのもいたし。なんか、生活習慣がだらしないとか。酒飲んで昼まで寝てて、みたいな。
のすり:おー、ダメンズですねえ。それを支えてあげたいんだ。
丸 元:みたいです。「もぉ~っ」っていう。
青 海:「んもう、しょうがないんだからぁ」みたいな(笑)
一 同:(笑)
のすり:それはどうやってアドバイスするの? 姉に。
丸 元:「やめちまえ!」って。
一 同:(爆 笑)
のすり:正しいなー!(笑)「そんなヤツやめちまえ」って。
丸 元:「今こういう人と良い感じなんだけど……」って相談が来て、話を聞いて、俺は「やめちまえ」とか「どうでもいいんじゃない?」って言う。
のすり:それカスタマーしてるか??
南帆子:カスタマー意味あるのかな(笑)
丸 元:ちょっとかいつまんでますけど(笑) その、埼玉から仙台に帰る車の道中って、6時間くらいあるので。その間ずっと聞かされるですよ。ずっとあーだこーだあーだこーだ言って……(姉と)まあ、仲は悪くはないけど、真に良くもない、って感じ。
のすり:なるほどね。でもきょうだい間て、そんな感じな気もするね。
南帆子:そうなの?
のすり:仲がすごく良いっていうわけでもないけど、ずっと一緒にいる。で、ケンカもするし仲良くもするし、でも一緒にいるっていう。
鈴木のすりの場合(妹2)
南帆子:のすりさんもね、三人きょうだいですよね。三人姉妹。
のすり:そうそう。私は、妹が二人いるんだけど、一番下が12歳離れてるの。その上が10歳下。今、高校三年生と、20歳の専門学生で。妹二人とも、青春を謳歌しまくっててね。
青 海:フレッシュ。
のすり:それくらい離れるともうね、ケンカもしないから。どっちかっていうと娘に近い感じになってくる。私が小学校高学年くらいの頃に妹たちが生まれて、そこから子育てみたいなことしてたから…。
丸 元:なるほどー。
南帆子:そうだよね。
のすり:あやしたりミルクあげたり。
南帆子:おむつ替えてねぇ。
のすり:そうそう。だからもう、ケンカとかない。
丸 元:12歳離れてる生まれたばかりの赤ん坊とケンカするってのも。
のすり:そうね、おかしいじゃん(笑)
青 海:「なんでミルク飲まねぇんだコノヤロウ!!」
南帆子:͡コノヤロウ(笑)
丸 元:酷い話になっちゃう。
のすり:で、20歳の妹がもうね、ちょっとイケイケになってきてて。
一 同:(笑)
のすり:すごく明るい。
南帆子:パリピ?
のすり:パリピ!そんな感じかも。どっちかっていうと私は文科系の地味な方で。でも、妹たちはスポーツ界系のキラキラした感じになってね。
南帆子:キラキラ(笑)
のすり:いやもう「よくぞ、そうやって育ってくれた!」と思って。
一 同:(爆笑)
のすり:いいなあって。確実に自分とは全然違う人生を歩んでるなあ、妹たちはって感じ。だから見てて面白い。
丸 元:親目線やん(笑)
のすり:かも(笑)インスタとか見ててもね、「彼氏と○○行ってきました♡」とか「ナイトプール行って来た」とかさ。
一 同:うおぉー(どよめき)
青 海:なんやそのパリピ!
丸 元:ふざけんなよー(笑)
南帆子:すげぇ(笑)
のすり:めちゃすげーよね。なんか誇らしい気持ちになります。素晴らしい。
南帆子:誇らしい(笑)
丸 元:うらやましー。
花岡南帆子の場合(一人っこ)
のすり:一人っ子の花岡さんは?
南帆子:きょうだい、憧れたけどね。子供の頃は憧れたこともあったけど、今にして思えば別に、もういいやって。
青 海:今出来てもね(笑)
南帆子:今出来てもってのもあるし(笑) 逆に一人っ子でよかったなって思う時もある。
のすり:うん、いいよね一人っ子。私も結局、10年ぐらい一人っ子だったから。結果一人っ子だよ。
丸 元:どういうこと?(笑)
のすり:(花岡と)同じようなもん。
南帆子:なんかさ、すごいマイペースなんよ、私。そこが、良い面もあるし悪い面もあるね。「あーマイペースにやろ」って前向きなときと、「ちょっと人と合わん」って協調性がないときとか。両方あるねぇ。
のすり:まあいいんじゃない(笑)マイペースで。きょうだいと争わなくていいもんね。
南帆子:そうそう。
のすり:おかず戦争とかしなくていい。
南帆子:おかず戦争は経験したことないね。好きな食べ物、全部最後まで取っておいちゃう。食べられる心配ないから。
丸 元:おかず戦争ってものは、うちもなかったな……。
青 海:うちもなかった。
のすり:え、そうなの? まあ、うちもなかったんだけど。
南帆子:ないのかよ。
のすり:「おかず戦争」はきょうだいがいても特にない(笑)
南帆子:ないのかよ。
next... ストーリー2:きみがわるい
《京央円線シリーズ》
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「京央円線」公演詳細
京央惨事短編集『京央円線』
2020年11月6日(金)~9日(月)
於:新宿眼科画廊・スペース地下
京央惨事初の短編集公演。
人と人との関わり、交わり。
円のように線のように、それは今日もどこかで繰り返す。
誰かが泣いて笑って生まれて死んで。今日もどこかで、きっとどこかで。
出来る限りの対策を重ねながら日々稽古に励んでいます。よろしければご観劇いただけたら幸いです。
◆脚本
鈴木のすり(京央惨事)
花岡南帆子(京央惨事)
◆演出
鈴木のすり(京央惨事)
◆出演
花岡南帆子(京央惨事)
青海雄一
丸元浩司
◆会場
新宿眼科画廊・スペース地下
東京都新宿区新宿5-18-11
https://www.gankagarou.com/map
◆日程
2020年11月
6日(金) 19:00-(配信)
7日(土) 14:00-(劇場)/19:00-(劇場)
8日(日) 15:00-(劇場)/20:00-(配信)
9日(月) 13: 00-(配信)/19:00-(劇場)
※劇場公演について
・席数は1公演につき約10席です。
・開場時間は開演30分前です。
※配信公演について
・カメラワークは毎回異なります。各回、違った視点からご覧いただけます。
・配信公演日は配信専門日となります。劇場にはお入り頂けませんのでご注意下さい。
・配信回はアーカイブが残ります。【公演日6日後0時まで】繰り返し視聴可能です。
・開場は開演15分前です。15分前から待機画面を配信致します。
◆チケットご予約
配信:1,500円
公演:3,000円
https://keiosanji.wixsite.com/ko3z/keioensen-ticket
照明 田村 亮太
音響 ケイオー裏方部
撮影 sawano from hell
制作 早川さとし 安齋直哉
公式HP
https://keiosanji.wixsite.com/ko3z
京央グッズ展開中👀
https://suzuri.jp/ko3z
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鈴木のすりと花岡南帆子の雑談コラム
(タイトルは特に決めていない) 過去ログ
https://ko3z.hatenablog.com/
※はてなぶろぐさんから引っ越し中 …
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