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リレーコラム:サービス(鈴木)

サービスエリアが好きだ。

私の周りには意外と「サービスエリア好き」が多く、何度かサービスエリアへ行くためだけの旅をしたことがある。

目的地がサービスエリア、それってもうサービスエリアの意味があるのだろうか。大きな目的地があってそれに向かうためジャンクションする場所であり、それを目的地にするのは邪道なんじゃ。

と思いつつ、サービスエリアが好きだ。

きっとあの「どこでもない」感じが好きなのかもしれない。

いつだって旅っていうのは道中が楽しい。

小さいころ、家族旅行でサービスエリアに寄ったとき、たいてい「そば」を頼んだ。

食事のスペースは至ってシンプルだった。
簡素なテーブルとイス、「そば、うどん」とかかれたでかでかとした看板。食券機。
食券で買ってもらった、かまぼことネギだけがのったそば。

あのそおいしかった。


サービスってなんだろうか。サービス精神とかいうが、その精神とは。

自分にはサービス精神があるだろうか? と自問してみるが、首をかしげてしまう。

相手が欲していることをしてあげるっていうのが「サービス」だと思うんだが、それって人それぞれすぎて迷ってしまう。

私はやりすぎるサービスっていうのが苦手だ。苦手に感じてしまう。サービスの矛先が何か相手じゃなく違う方向へ向かっているようで、なんだか空虚な気持ちになる。

私は結構ほっとかれることが好きだ。気を遣わず、ほっといてくれること。そっとしておいてくれること。自由にさせてくれること。それを咎めないこと。

だから、自分が人と対した時ついつい放っといてしまう。好きなことをしていていいんですよ、って感じで。ガンガンマシンガントークで笑わせるようなサービスはちょっと出来ないかもしれない。

でも後で聞いたら「喋らないから気まずかった」とか言われることもあるから、喋らなすぎるのはよくないことらしい。

各々が好きなことをやっている時に側にそっとお茶の入ったマグカップを置いてくれる、それくらいのサービスがちょうどいい。

食券買ってテキトーに腹を満たしてってくれや、くらいの感じで良いのだ。

そう、ところで、以前訪れたサービスエリアがすごかった。
とても大きなサービスエリアで商業施設並みの広さのご飯処、土産物やがあり、なんと温泉がついている。
また何種類もの足湯があり(ゆずの香りがしたり、ドクターフィッシュもいた!)奥にはネカフェ並の漫画棚やソファ、畳に寝転がれて一睡出来るスペースまである。

メロンパンが有名で、売店に行けば大きくて香ばしくてフワフワのメロンパンが食べられる。


至れり尽くせりである。
こんなのここで旅が終わってしまう

サービスエリアのサービス精神は日々進化している...


次は花岡さん、「麺」で。

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