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「ヤブキリ」バッタによく似る夜の歌い手

難易度はS級か
バッタ目の同定

 私の住居近くにはよくバッタっぽい昆虫が出没して、いつの間にか部屋にまで紛れ込んでくるほどなのですが、その同定(識別)は未だちゃんとできる自信がありません。個人的に昆虫類は全般的に同定が容易ではないと思っているのですが、身近な昆虫類のなかでもバッタ目の同定はS級難易度だと感じています。

 私のなかではまだ、キリギリスとバッタの見分け方さえ定まっていません。もっとも、そもそもどちらもバッタ目なので、ひとくくりに「バッタみつけた!」と言ってしまえばいいのですが……。

今回紹介するヤブキリ(たぶん)
おそらくダルマバッタ
(違っていればコメントで教えてください)

 今回はヤブキリ、というキリギリスの仲間を紹介しようと思うのですが、正直、撮影した種がヤブキリである自信がありません。本記事を読んで、「この写真、×××(別種名)じゃない?」とちょっとでも疑問を抱いた方は、ぜひコメントしていただけると助かります。

成虫は木の上で
セミを捕食する

 さて、ヤブキリですが、本州と四国に分布するキリギリス科の昆虫です。全体的に緑色で、頭から翅の合わせ目に沿って茶褐色の部位があり、同定のポイントとなります。

ヤブキリの全体。
頭から翅の合わせ目に茶褐色部がある

 キリギリスの仲間と聞くと、個人的に原っぱや山中の下草にいそうな印象なのですが、本種は樹上性の傾向が強いとのこと。そしてその獲物も意外なもので、木の上にいるセミを捕食するそうです。セミのあの硬い外骨格を破るためか、ヤブキリにかまれると非常に痛いそうで要注意とのこと。子どもの頃、もしかするとこの虫にかまれて、痛い思いをしたような気もしますが、ちょっと昔すぎて定かではありません……。

夏から秋にかけ
ジリジリと歌う

 セミを捕食するということからもわかるように、ヤブキリは7月〜9月が出没時期です。そしてキリギリスの仲間ということもあり、両翅を合わせて「ジリジリ」や「シュリリリ」と鳴くそうです。おもに夜間に活動するそうなので、夜中にこうした虫の音を聞いたら、もしかするとこの虫の声かもしれません。

 また秋が深くなった頃に、コオロギやキリギリスといった秋の昆虫たちを紹介する記事を作成したいと思っていますが、同定に自信がないので、どうしようか迷っています。勉強のために、ちょっと頑張ってみましょうか。

参考文献
・石川均(監修)『田んぼの生きもの図鑑ー昆虫編 バッタ目ー』社団法人 農村環境整備センター 2011年
・「千葉県に生息するキリギリス・コオロギの仲間」『生命のにぎわい調査団 生命のにぎわい通信 第56号』千葉県環境生活部自然保護課 千葉県生物多様性センター 2020年

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