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外来カメの識別を間違えた!
アカミミではなく
クサガメだと判明
先週投稿したアカミミガメの記事にて、「使用されている写真で、アカミミガメではなくクサガメが映っているものがあります」といった旨のコメントをいただきました。改めて確認して、ほんとうにクサガメだったことが判明し、現在は先週の記事にお詫びを追記したうえで写真も差し替えました。誤った情報をお伝えしてしまい、たいへん失礼しました。
今回は自分への戒めと、知識の整理の意味も込めて、アカミミガメとクサガメについての記事をまとめたいと思います。本記事にかかわらず、私の投稿は基本的に資料を参照して執筆・投稿していますが、情報の誤りなどがありましたら、ぜひコメントで教えていただけると幸いです。
識別のポイントは
背中の甲羅の隆起
アカミミガメですが、最大の特徴として目の後ろ部分が赤くなる点があります。これは名前の由来でもあり、識別のポイントでもあるのですが、私が撮影したあのカメにはその赤い部分がみられません。
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目の後ろが赤い
なので一目でアカミミガメでないことがわかりそうですが、じつは一部のアカミミガメのオス個体は、成長する黒化することがあります。黒化個体は目の後ろの赤い部分が不明瞭な場合があるので、今回もそういった個体だと思ってしまいました。
今回、コメントでいただいた通り「これはやっぱりクサガメだ!」と私が判断した理由は、背中の隆起です。アカミミガメの甲羅は曲線なのですが、クサガメの背中には前方から後方にかけて3本の筋が入るような盛り上がりが確認できます。写真のカメにもこの隆起が確認できたので、クサガメだと判断しました。
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研究が進んだ結果
外来種と判明した
じつはこのクサガメ、以前は在来種という扱いだったのですが、研究が進んで外来種であることが判明しました。ただ、海外から持ち込まれたのは江戸時代かそれ以前とされているため、環境省の定義する外来種(明治以降に持ち込まれた種)には当てはまらないという複雑な種であります。
それでも、現在外来種問題として、このクサガメの名前が挙がることがあります。どういった問題を引き起こすのか。それは、日本固有種であるニホンイシガメとの交雑です。近年の研究により、ニホンイシガメとクサガメの交雑種が確認され、このまま交雑が進むと純粋なニホンイシガメが日本からいなくなってしまうおそれがあるのです。
交雑による固有種絶滅を防ぐには、やはり防除が必要不可欠。ですが、どの個体が外来種で、どの個体が固有種なのか識別できないと、防除は進められません。私は単なる一市民ですが、生き物に興味がある人間のひとりとして、こうした情報発信を進めたいと思っています。まだまだ未熟なので、みなさんからたくさん教えていただきながら、活動を続けていこうと思います。
参考文献
・明石・神戸アカミミガメ対策協議会(編集 発行)「誰でもできるアカミミガメ防除」2020年
・兵庫県立人と自然の博物館(編集 発行)「ひとはく通信 ハーモニーNo.88」2015年
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