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私が出合った麗しき冬鳥3種

吹く風が冷涼になった頃
姿をみせる渡り鳥を紹介

 寒季が近づくと外出するのも億劫になってきますが、この季節でしかみられない鳥も数多くいます。越冬のために日本へ飛来する冬鳥たちです。こうした鳥たちに出合えるだけでなく、風が冷たくなると木が葉を落とし、鳥たちのかくれ場所が少なくなるので、野鳥観察が比較的容易になってきます。夏場よりも虫も少ないので、じつは秋〜冬は野鳥観察におすすめな季節だと私は思います。

 今回はこの秋〜冬に私が出合った、麗しい冬鳥を3種紹介します。ほんとうはもっとたくさんの種類の冬鳥を紹介したいのですが、写真が不足しているので、3種に絞りました。カメラに収められた数少ない鳥たちです。

◯ヒレンジャク(Bombycilla japonica)

枝にとまるヒレンジャク

 翼や尾羽にピンポイントに朱色が目立つスズメ目の鳥です。開発などによって繁殖地が破壊される事態が発生しており、激減が懸念されています。そのせいか、かつては家の近くでよくみられたのですが、最近ではめっきりみなくなりました。類似種のキレンジャクは関東で、本種は関西で多く確認されるそうです。

◯ユリカモメ(Chroicocephalus ridibundus)

飛び立つユリカモメ

 夏羽と冬羽でみた目が大きく変わるカモメの1種です。どのように変化するのかは、また別の記事で紹介したいと思っています。カムチャッカ半島から飛来し、その数が近年増加傾向にあると報告されています。個人的には冬鳥といえばこの1羽、といえるほど身近で、馴染み深い鳥です。

◯オオハクチョウ(Cygnus cygnus)

湖に浮かぶオオハクチョウ

 こちらも個人的に身近な鳥です。じつは大学生時代、本種をテーマに卒業論文を執筆しました。類似種のコハクチョウとは、くちばしの基部の黄色部で判別します。こちらも機会があればまた別の記事で紹介したいです。ちなみに公園などでよく観察できるハクチョウはコブハクチョウという種で、外来種として問題にもなっています。

一度はみてみたいと願う
一部地域で観測の「鷹柱」

 秋口になると、ハチクマやサシバといった猛禽類の渡りがはじまります。これらの猛禽類は渡りの際に群れを形成するのですが、その群舞する姿は「鷹柱」と呼ばれ、バードウォッチャーの憧れでもあります。私も2度ほど鷹柱をみに行こうと、有名スポットまで出かけたことがありましたが、残念ながらまだみれていません。

 生涯を閉じる前に一度はみたいと思いますが、それがいつになることやら……。

参考文献
・細川博昭『身近な鳥のふしぎ』ソフトバンククリエイティブ 2010年

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