KNT
面談ののち、A社から選考の案内が来たため 彼は履歴書の作成と職務経歴書の見直しを経て 正式に応募した。 2/13のことである。 2/18、履歴書作成を経て志望動機の言語化が足りていないと感じた彼は、面接に向けて志望動機と転職理由を改めて整理した。 これまで出てきたあらゆる複合的な要素を「過去、現在、未来で語る」フォーマットに落とし込むと、かなり整理することができた。彼にはこの方法が合っていたようだ。 自分に合うフォーマットを探すにも数ヶ月かかった点を考えても、自分を言語化す
面談当日。 現職の合間を縫って、彼は再度自分の想いの棚卸しと 質問事項をまとめた。 面談自体は30分間行われ、 希望する職種のリーダーが面接官として彼を応対した。 彼のこの日の目的は「仕事の解像度を上げる」こと。 実際の業務内容や現場の想いや方向性など、 面接担当者がオープンに話してくれたおかげで 彼自身の企業に対する志望度は一層上がった。 面談の最後に彼は 「ぶっちゃけ自分、どうでした?」と訊いた。 (この質問は、『転職と副業のかけ算』でオススメの質問として上がってい
A社との面談を控える中で 彼が少し不安を感じていることが2つある。 ひとつは、自分の気持ちを明確に言語化する準備が足りていないこと。 長い時間をかけて自分が出した結論に彼は自信を持っているが、 それを企業側にうまく伝えられるかどうかはまた別の話だ。 幸いまだ時間があるので、 週末にじっくりと言葉にする作業を彼は行うつもりでいる。 ふたつめは、一社入魂のきらいが残っていること。 A社が良い会社であることは 彼自身間違いないと考えているが、 今の彼はA社に対する気持ちが強いあ
彼は久しぶりに自分のルーツとなる 最初に配属された部署の先輩達に会った。 彼にとっては、正直に悩みや本心を打ち明けられる、信頼できる数少ない人々である。 うち1人が彼の志望する業界に転職するという報告を受け、 自然と話題は転職をする/しないという話になった。 彼はそこで、 「どの業界や会社に行くかはまだ少し迷っているが、現職を離れることにもはや迷いはない」 と発言した。 自分で言いながら、 彼は改めて自分の覚悟(今の職場を辞めること)がほとんど決まっていることに気づいた
カジュアル面談を申し込んだA社から、 早速日程調整の連絡が届いた。 彼は返事が来たことに安心しながら、日程を返信した。 面談日は2/10となる。 面談に向けて、彼はA社のことをネットでひたすら調べ続けていたのだか、 何度も自分のことを考え、A社のことを考えているうちに 「思考の形骸化」とでも呼ぶべき現象が起きて 少し不安な気持ちになっている。 本心から考え、本心で決めたはずの業界や職種について、 ここへ来て「本当か?」という疑念が彼に生まれているのだ。 恐らく、何度も何度
早めに業務を切り上げた彼はこの日、気になっていた職種のミートアップに参加した。 生の声を聞いた彼は(少なくとも現職より)自身の資質にマッチした仕事であるという印象を受けた。 昨日の「やりたいこととのバランス」という考えは一旦彼の頭から消えた。 この仕事自体、自分のなりたい状態に近づけるため、表現活動は並行して行えばいいと考えたからだ。 気になっていた職種にポジティブな気持ちを持てた、ということで、彼は前向きな気持ちになっている。 また、自ら現役社員が固まっている場所に飛び込む
この日も彼は『科学的な適職』にならい、 「仕事満足度尺度」を測定することにした。 64の問いに5段階で答え、満足度を数値化する、というものだ。 現職を想定し質問に答え、算出された合計値は「161点」であった。 点数の判断方法として示されているのは下記の通り。 64-192点…仕事にかなりの不満がある。転職を考えるか、ジョブクラフティングにより労働環境改善に取り組むべき。 193-256点…仕事からやや幸福を得られていない状態。ジョブクラフティングをしながら3ヶ月程度様
ある程度洗い出した企業リストをさらに精査するべく、 彼は『科学的な適職』に則りマトリクス分析を実施した。 結果、 現職企業…60点 A社…74点 B社…68点 C社…65点 D社…66点 E社…70点 F社…63点 となった。 評価項目の重みとしては ・達成(フィードバックの有無) ・明確(タスク、ビジョン、評価) ・貢献(どれだけ役立ったか) の3つが上位であった。 転職エージェントやwantedlyから毎日企業紹介をされるなか、 あるときはネットの口コミで、あるとき
この日、彼は溜まりに溜まっていた 転職エージェントからの紹介求人を少し選別した。 A社…新規開拓(ひたすらテレアポ)の要素が高過ぎて見送り B社…口コミが酷くて見送り(超トップダウン) C社…業界構造・商材に限界があると思い見送り と言った具合だ。 判断のリソースとして彼が使っているのは ・社長インタビュー ・社員インタビュー ・ネット口コミ がメインである。 かつての彼は残業時間と年収ばかり気にしていたが、 現在は ・マインドや社風(オープンか否か) ・ビジネスの内容
友人と話す中でもう一つ、彼が気になっていたことがある。 それは、「行動が足りていない」ということだ。 wantedlyで話を聞きに行くでもいい、 気になった会社に応募してみるでもいい、 自己分析と業界選定をある程度終えたのだから、 動かなければいけない、と彼は考えている。 自分を追い込もうと、彼は ・転職エージェントへの応募時期の宣言 ・過去使っていた転職エージェントへの再コンタクト(近況報告と宣言、求人紹介の再定義) ・パートナーへの宣言 を行なった。 彼はまず今週中に
久しぶりに友人と会った彼は、 転職活動の近況を伝えた。 ・長らく続けていた自己分析が終わったこと ・業界と職種は絞れてきたこと など。 彼の友人は、就職エージェントをしている。 話の中で彼は友人に、 自身の希望する業界はベンチャーが多いが、 果たしてベンチャーが自身の性質に合っているか不安があると伝えた。 彼と非常に資質が近い友人は、 ・スピード感があって楽しいこと ・変化があって楽しいこと ・適当に仕事をしている余り人材がいないため業務に対する肯定感が高いこと ・ベンチャ
前日の彼の失敗は、 得意先、得意先の得意先の協力の元 ことなきを得た。 振り返ってみると些細なものだったのかもしれないという思いを、彼は打ち消そうと考えた。 代わりに、次回は2度と同じミスをしないと誓った。
この日、彼は仕事でミスをした。 前週に訪問した「得意先の得意先」でのプレゼンテーションと説明がうまくいかなかった。 理由は事前準備の不足とnoという勇気が足りなかったことだと自分で分析をしたが、 何より彼が傷ついたのは、がっかりした様子の得意先や得意先の得意先だった。 彼がモチベーションを得る源泉が 「人と協力すること」であるならば、 彼がモチベーションを失う源泉は 「他者の失望や悪意」だといえる。 時間がないので次に打つ手を考え、 得意先の協力の元実行していく彼だが
・この日も、彼は現職を通して自身のモチベーションの厳選に触れた。 得意先と「得意先の得意先」を訪問する機会があり、 そこで彼は得意先の得意先に対して、得意先に代わり説明やサポートを行った。 いつもは矢印が互いを向き合っている得意先と、 この日は同じ方向を向けたように感じた彼は、 確かに強い高揚感を覚えた。 訪問内容を社内スタッフに共有する際も、 彼はスタッフと同じ方向に向かって頑張れている感覚を得られた。 頭ごなしに否定をするスタッフが多い中、 まずは動いてくれるこの担
この日も彼は現職が忙しく転職活動はできなかったが、 自身のモチベーションの源泉について考える機会を得る1日となった。 ①人の善意 前日から得意先にお願いしていたタスクに対して、想定以上のスピードで得意先が応えてくれた。 彼はすぐさま得意先にお礼を伝えた。 善意と好意だけで物事が前に進んだこと、「一緒に頑張ってなんとかした」感覚を得られたことは彼にとって久しぶりであった。 業務としては些細な内容だったが、大口の案件を決める以上の高揚感、幸福感を得ることができた。これがあれば、
現職の仕事が立て込んでしまい 彼はこの日ほとんど転職関係の動きが出来なかった。 「得る情報の量に偏りが出がちで、それが判断にも大きく影響している」 という課題があったため、 この日彼は気になっている他の会社についても業務の合間に調べてみた。 彼が使うリソースは主に社員インタビュー、社長インタビュー、会社口コミサイト等。 案の定他の会社に対する興味の度合いも上がった。 一方で、明らかに「ここは合わなさそうだな」という部分もわかってきた。 具体的に言えば、彼は売り切り型の営業