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帰って来た6色のハーモニー

 9/14のnew storyは対バンの組み合わせが非常に良いな、と思ったので発売初日にチケットを入手していた。見たいグループと見た事のないグループの割合もちょうど良かった。
 そう思っていたら、ご存じの通りくむちの復帰が発表され、絶対に休めないライブに昇格した。

 僕は割と鈍くさい人間なので、歌割やフォーメーションの入れ替えは事前に頭に入れて、思い出しながら視点を動かしてるんだけど、すっかり5人体制の時の癖がついてしまっていた。悠ちゃんを目で追おうとしても、何度かくむちを追ってしまっていた。そもそも登場時からして、「あれ、今日髪型違うな?」ってすっとぼけてた(笑)。
 しかし、1人増えるだけで一気にステージが狭く感じた。見てる側からしてそうなのだから、当のメンバーたちはより違和感があったと思う。復帰がWWWで恵まれていたのかもしれない。ステージが狭いハコなんていくらでもあるし。

 玲夏ちゃんは先月に不調期を乗り越えたと言っていただけあって、6人になっても勢いは変わらず、歌もダンスも躍動していた。最近の流れを引き継いで、5月頃より前に出てる雰囲気があった。
 真子ちゃん本人は「6人だと全力全開になりすぎて」と言っているだけあって、最近の様子からするとずいぶん前のめりになっていた。くむちと悠ちゃんが本調子でないのを見て、意識して元気に振舞っていたのでは…というのは深読みだろうか。
 レンちゃんは楽しそうにしていたけど、いつもより大人しめ。私が決める!という力強い表情や歌い方とはちょっと違って、6人でライブが出来ることを楽しんでいるようだった。
 くむち!ようやく帰って来てくれました! さすがに最初から全力全開で、というわけにはいかなかった。以前より余裕はなく感じたけど、心配になるような表情ではなかったし、笑顔もあった。
 悠ちゃんは先週の体調不良と言っていた件なのか、表情も動きもいつもと比べると大人しかった。夏は苦手と散々言っていたので、疲れもあるのだろう。しかし、ところどころにいつものような笑顔も見られたので、状態は上向きだと思う。低い姿勢のダンスでも重心が安定していた。髪留めも見つかったようで良かった。
 梅ちゃん、革命の1時5分のポーズ?で正面を向いて笑顔だったのが、いつの間にか横を向いてお澄まし顔に変わっていた。31日のチェキもそうだったけど、この変化は最近のはず…そういうお年頃かなぁ。

くむち休養前のイメージ
9/14のイメージ

 いきなり歌割を全部元に戻すのは意外だった。負担を減らすために例えば、革命の落ちサビ前、人間の成分の落ちサビなどを今まで通り真子ちゃん、玲夏ちゃんが歌うという選択肢もあったはずだ。それをすぐに元に戻したことに、くむちに対する信頼を感じた。

 以前の記事でも触れたけど、この4ヶ月間さまざまな苦難や葛藤があったはずだ。我々には見せないだけで、歌割やフォーメーションの変更に苦戦したり、くむち入院の知らせを聞いて落ち込んだり…出演を辞退したことだってあった。本当によく乗り越えてくれたと思う。
 それには、リンワン姉さんたちの後姿も大きかったのではないだろうか。あんな事があったのに、全くパフォーマンスの質は落とさずに、辛そうな姿も見せずに見事にグループを立て直していた。それに比べて、くむちが帰って来る希望がある私たちが負けてどうする、と心を奮い立たせたのかもしれない。

 僕の好きなバンドTHE BACK HORNは必ずライブの最後に「また生きて会おうぜ」と言って締める。それは、ファンがまたライブに来てくれることが当たり前じゃないから、という事を自覚してのものだろう。自分たちもファンもいつ病気や事故で亡くなるかもしれない。生きていてもライブには戻って来れないかもしれない。
 同様に、アイドルが活動を続けていることも当たり前ではない。1年半も活動していれば誰かしらメンバーが辞めるのも珍しくないし、アイドルもオタクもその姿を目の当たりにしてきたはずだ。くむちもMCで「もう戻って来れないかと思った」と言っていたけど、くむちがそれになってもおかしくなかった。5人で耐えていたメンバーの中から力尽きてしまう可能性だってあった。
 そこのところを突き詰めていくと、アイドルが笑顔でいることすら最低限じゃなくて、奇跡だと噛みしめなければならない。そう改めて感じたラ4ヶ月だったし、この日は特に強く思った。

 6人で、いや7人で力を合わせて元気に羽ばたいていって欲しい。

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