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歌の上手いアイドルグループとは

 ライブに何度か通えば、多くの人が「このグループ歌が上手いな」「レべルが高いな」と感じた事があるあと思う。個人単位ではなく、グループ単位として。ではその印象はどこから来るのだろうか。
 僕はグループの二番手がそれを左右すると考えている。

歌の上手いメンバーを1〜2名、あとはキャラクターまたはルックス重視でバランス感覚の高いメンバーを数名組み合わせます。

つんく♂

 現在のアイドルシーンでは、多くのプロデューサーがこのセオリーでグループを作っている、作ろうとしているように感じる。歌い出し、落ちサビ、サビ終わりのロングトーン、こういった上手さもミスも目立つ部分をグループのエースに任せて歌割をしている場面が多く見られる。
 僕がよく見ているRingwanderungでは佐藤倫子さん、vividbirdでは大塚レンさんがまさにこのポジションにいる。
 誰々が一番歌が上手い、二番目は~三番目は~という話にしてしまうと、さすがにいちオタクが出しゃばり過ぎなので、便宜的に上記のような歌割を多く任されている順にエース、二番手という定義でこの話を進めていきたい。
 エースにばかり印象的な歌割を振っていると、色々な不都合が出てくる。
①年間100本超のライブも珍しくないので、喉がもたない。
②肉体的・精神的な負担が大きく、休む原因になる。
③休んだ時に代わりがいない。クオリティが大きく落ちてしまう。
④そもそも1曲、1ステージ歌いきれない。
⑤他のメンバーのモチベを落とす。成長を妨げる。
 ざっと考えただけでも、こんなに出て来る。
 そこで、歌割をエースに集中させず、二番手、三番手のメンバーに振り分ける。これについては例外なくほとんどのグループがそうしている。
 そうなると、どうしても二番手、三番手…の歌唱力が大きく落ちると、「あそこはワンマンだな」「○○が上手いだけ」という印象になってしまう。だから「二番手がグループの印象を左右する」ということになる。

 また、人間は先の展開を予測をする動物である。エースのソロパートが終わったら、「この次の人は歌唱力が落ちるな」と無意識に予想してしまっている。そこで、エースと遜色のない二番手が出てきたらどうだろう。
 なるほど、このグループはエースと二番手が上手いのか。なんてライブ中に冷静に分析できる人はほとんどいない。逆にほとんどの人が「このグループ皆上手いな」となるか、「グループの平均値が高い」という評価になってしまうだろう。更に三番手まで上手かったら、粗探しをしている人でない限り、三人の印象に引っ張られてしまう。このあたりが人間の処理能力の限界なのかもしれない。

 実際に例に挙げても良さそうなところを挙げると、NEO JAPONISMは公式サイトのメンバー紹介で堂々と滝沢ひなのさんが1stボーカル、福田みゆさんが2ndボーカルと言い切っている。これを読んでいる人ならご存じの通り、みゆさんはどこのグループへ行ってもエースを張れるくらいの歌唱力の持ち主だし、ひなのさんよりみゆさんでしょ!というネオジャポファンも少なくないと思う。まさにこれがエースと遜色ない二番手がいるグループだ。

 もちろん、この説にも全く当てはまらないグループは当然ある。僕が思い当たるところではTHE ORCHESTRA TOKYOがそれだ。この前と変わり映えが無くて申し訳ないw
 先ほど例に挙げたNEO JAPONISMがどこからでもホームランの出る山賊打線なら、オケトーは全員が出塁率高く粘り強いマシンガン打線のようだ。もちろん、オケトーの中でも歌の上手さの序列はあると思うし、僕の中でのランキングは一応ある。
 でも、オケトーは特定のメンバーの歌唱力に依存せず、ほぼ均等に近い歌割がされている。このレベルのグループではほぼ見られない異常事態だし、それがオケトーの強みにもなっていると思う。(似たような締め)

 ということで、「歌の上手いグループ」についてもう一歩掘り下げて考えてみた。僕はパフォ厨だという自覚があるので、グループの半数以上に対して「歌が上手いな」と思えるグループを中心に見ていきたい。やはり、素直に凄いな、頑張ってるな、と思えるグループでないと続かないと思うので。
 それではまた次の記事で。

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