≪敏腕ディレクターとしてのデヴィッド・バーン≫ブラジリアン・ポップス流行の起点も彼だった
要約☆彡
☞映画「アメリカン・ユートピア」の公開で、改めて注目されているミュージシャンのデヴィッド・バーン。
彼はLuaka Bopというインディレーベルを、30年前に立ち上げ運営してきた。
レーベル立ち上げ後まもなく、ブラジル現代ポップスの傑作コンピレーションCDを発売。これが以降のブラジル音楽ブームの火付け役となった。
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最近、デヴィッド・バーンとスパイク・リーがコラボレーションした映画「アメリカン・ユートピア」が公開され、好評のようですね。
デヴィッド・バーンといえば、ワールド・ミュージックとロックを結び付けた偉大なミュージシャン。
自分の音楽遍歴の傍らにはいつもいたミュージシャンなので、今回寄せた文章を書いてみました!
一番有名な作品トーキング・ヘッズ「リメイン・イン・ライト」は、知性と原初性を掛け合わせて、ワールド・ミュージックをロック/ポップに昇華させた名盤です。
で、トーキング・ヘッズの話はひとまず置くとして、私が今回スポットライトを当てたいのは、デヴィッド・バーンのディレクター/トレンドセッターとしての側面です。
デヴィッド・バーンのレーベル「ルアカ・ボップ」
デヴィッド・バーンってLuaka Bopというインディレーベルを立ち上げて長年運営してました。このLuaka Bopというのが、ほんと素晴らしいレーベル。
ロゴを模したオブジェ
Luaka Bopロゴのついたハット
所属アーティストも素晴らしいんですがそれも他の回に譲って、今回は企画物について焦点を当てます!
このルアカ・ボップ、トロピカリズモやモダン・ポップス・オブ・ブラジル(MPB)再評価の流れをいち早く打ち出したレーベルなんです。
バーンは、このレーベルから1989年に一枚のブラジル・ポップス/ロックのオムニバスCDを発売します。
現代ブラジル音楽の名曲オンパレード「Beleza Tropical」
Brazil Classics 1: Beleza Tropical
これは、フリー・ソウルの橋本徹氏もバイブルにしたという、マジめちゃくちゃ鬼名盤です。
収録アーティストは、ジョルジ・ベン、ジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾなどなど。
自分はこのコンピレーション目から鱗で、こんな世界あるのかよ!って驚きました!
ブラジルの戦後ポップス知りたかったら、4の5の言わずまずコレ聴いとけっ!!ってほんと思います。
私は、確か90年代後半に入手したんだと思いますが、その時点でコンパイルから10年くらい経ってて、アメリカや日本の音楽好きの間でじわりじわりと、熱狂的なファンを増やしていたんだと思います。
私には、アシッド・ジャズのDJをやっている友人が貸してくれました。借りた後しばらくはブラジル音楽に馴染みもなくピンと来なくて、でもなんか時々掛けちゃう。茹でられた蛙のように、気持ち良さの沸点を超えた瞬間、レコード屋に自分用CD買いに向かっていました!!
この後、ファッションレーベルのX-Largeがジョルジ・ベンの曲をコンパイルした名盤CDを手に入れたんですが、それもバーンのベレーザ・トロピカルの影響をめちゃくちゃ感じました!!
さらに言えば20年くらい前に席巻したジャイルス・ピーターソンのトーキング・ラウドや橋本徹フリーソウル/カフェ・アプレミディなど、コンパイルCDブームの在り方そのもののお手本だった気がします。
「代官山のちょっと洒落たカフェでこのCDが流れているのを聴けば、僕らに悩みなんて存在しなかった」、村上春樹かオザケンかのそんな架空の記憶さえ甦る音源です!前世か?
以来、ジョルジ・ベン、ジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾを中心に、ミルトン・ナシメントやシコ・ブアルキの音源が安く手に入る機会はないかと常にアンテナを張るようになって!!
ミュージシャンでいえば、コーネリアス(小山田圭吾)やベック・ハンセンにはかなり感化された曲があります!!
今調べたら、このCDのPVについてのドキュメンタリー映像がVimeoにありました!!
Beleza Tropical: documentary with David Byrne, Susan Young and Charlie Gillett
うぉーこんな裏話が・・・!! (完全には理解できてないですけど)
画像も若い!
このCDに収められている各曲は、ユーチューブのリストで大体聴けます。でもやっぱりCDで聴くのを強くお奨めします。もちストリーミングでもいいと思います。ブラジル音楽の入門料としては、沢山お釣りが来ますよ。
■ Beleza Tropical ユーチューブのプレイリスト ⇩⇩⇩
まとめ
何が言いたいかというと、デヴィッド・バーンさんは、私にブラジル現代ポップスについての目を見開かせてくれた大恩人なのですっ!!
そして彼の活動は、90年代~00年代のポピュラー音楽シーンに欠かせない、ブラジル音楽という貴重な一色を加えるものだったのです!!
そして、教えてくれたジャズDJの友達にも感謝しないといけないですね!!何事も出会いから始まるなぁと書いていて改めて思いました!!
ちなみにトーキング・ヘッズの名盤「リメイン・イン・ライト」について、フォローしている方が良いレビューを書いていました!
https://note.com/daimatsu678/n/n08cbf14b8c44