情次第
空っぽの連れに問う
中身を何処に落して来たのですか?
人の形は為てるでしょう
人の心は無いのですか?
貴方の非を認めぬ
澄ました顔を何故か思い出しました
自分が悪いと謝る
顔何て見た事無いのに
腹立たしさを情けで留め
何喰わぬ顔為てる貴方に
三下り半を突き付けたとて
貴方の中で埋もれて仕舞う
近くで暮らす事が
二人に悪い事と解って来ました
曇り眼の貴方には
私の気持ちは通じません
腹立たしさも情けも止め
刺して逝きます
貴方は独り生きれば善いわ
自分の始末付けられなくて
埋もれて仕舞え
好い気な貴方
春は曙
寝惚け眼で
何を見遣るや
冬は夙めて
慎みも為ず
業に埋もれ
貴方は逝くの
本歌
井上陽水
「心もよう」