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KNOWLEDGE WORK Dev Talk #01 「イネーブルメントという考えに理解・共感できる人と働きたい」hidek

ナレッジワークで働くエンジニアたちのパーソナリティに迫るインタビューシリーズ、「KNOWLEDGE WORK Dev Talk」。これまでのキャリアの歩みや価値観、現在取り組んでいるプロジェクトなどについて質問していくコーナーです。ナレッジワークのVPoE(VP of Engineering)である木村 秀夫(hidek)と一緒に、ナレッジワークのエンジニアのイネーブルメントの源泉に切り込んでいきます。

第1回目となる今回は、まずはインタビュアーのhidek自身に話を伺いました。なお、インタビューにはCTOである川中 真耶(mayah)も同席しました。


木村 秀夫(hidek)/ 上級執行役員SVP VP of Engineering

1996年、現GMOインターネットグループ株式会社入社。開発業務に従事。2009年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。2013年から執行役員に就任、システム&デザイン本部長を務める。2018年、株式会社メルペイ入社。VP of Engineering に就任。事業立ち上げ時からエンジニア組織のマネジメント業務に従事。2023年、株式会社ナレッジワーク入社。



組織でアウトプットを出す面白さを知るまで、マネジメントなんて全然やりたくなかった

ーー まずは自己紹介からお願いします。

hidek: ナレッジワークでVPoE(VP of Engineering)を務めているhidekです。エンジニア組織のマネジメントを、CTOのmayahさんと分担しながら進めています。今は主に、僕が組織やプロジェクトのマネジメント、mayahさんがプロダクトや技術マネジメントという風に、緩やかに役割を分担しています。

ーー hidekさんの中で、マネジメントのうち一番比重が高い、意識が強い部分ってあるんでしょうか?

hidek: うーん、今は組織マネジメントですかね。これからマルチプロダクト戦略に則って、たくさんプロダクトをリリースしていかなければいけない中で、エンジニア組織の拡大が必要不可欠なので。採用も力を入れないといけないし、人が増えるとともに組織の多様性やいろんな歪みが生まれてくるので、その辺りもしっかり対応していかなきゃいけない。なので、組織マネジメントが一番大きいですね。

ーー ありがとうございます。では、ここからパーソナルなところに踏み込んでいきます。hidekさんがどういったキャリアを辿ってきたのか、お話しいただけますか?

hidek: どこから話そうかな...。僕は1990年代、それこそインターネット黎明期から働いているので、もうだいぶキャリアが長いのですが、キャリアの最初に遡ると、GMOでエンジニアとして働いていました。主にバックエンドやインフラ周りに携わっていました。その後、会社の同僚と一緒に起業して、受託業務をやってました。その後キャリア系の会社を挟んでDeNAに入社しました。この時の転職エピソードとして、僕の鉄板ネタがあるんですけど。

ーー なんでしょう?教えてください。

hidek: 当時、自分はもう30代後半で、どうしても周りからはマネジメントを期待される年齢だったんですよね。でも自分はプレイヤーとして働きたくて、マネジメントは全然やりたくなかった。で、当時Perlっていうプログラミング言語のコミュニティに出入りしていたのですが、そこにいた人から、DeNAにリファラルで声掛けいただきまして。プレイヤーとして働けそうだし、「リファラルなので、さすがに書類面接は通るだろう」と思って応募したんですけど、書類で落ちました(笑)。当時は「プログラマー35歳定年説」というのがよく言われていたこともあり、やはり年齢でダメなったのかな?と思ってたら、声掛けしてくれた方があらためて人事に推薦してくれて、面接していただいて無事合格となりました。

ーー ありましたね、プログラマー35歳定年説。DeNAではどんな仕事からスタートしたんですか?

hidek: DeNAはその頃、Mobage(モバゲー)のオープンプラットフォームを立ち上げようとしていたところでした。オープンプラットフォームというのは、外部のゲームデベロッパーにデータや機能を提供させていただいて、ゲームを作っていただいて、プラットフォームを通してお客様に届ける、というサービスです。僕が入社した当時は、その事業がギリギリ立ち上がるか立ち上がらないかというタイミングで、「ちょっとやってみない?」って言われて、僕が一人目のエンジニアとしてアサインされました。

ーー そんな大規模のプロダクトを一人で開発してたんですか?

hidek: 最初はそうでしたね。要件定義や設計から始まって、さすがにそろそろ手を動かさなきゃな、ってタイミングで「いや、一人じゃ無理です」ってなりまして、数名のエンジニアを社内でヘッドハンティングして、チームを作りました。オープンプラットフォーム事業は、リリースしてから結構うまくいって、海外にも展開しました。自分は事業全体のマネジメント、最後はDeNAの執行役員もやらせていただきました。当時はVPoEなんて言葉はなかったけど、同じような役職ですね。DeNAグループ全体の技術戦略や組織戦略を技術取締役と役割分担をしながら一緒にマネジメントしていました。

ーー 単純な疑問ですけど、当初はプレイヤーとして働きたかったのに、マネジメントやるのって苦じゃなかったんですか?

hidek: そりゃ勿論、最初は嫌でしたね。マネージャーなんてやりたくないから、ずっと逃げてたんですよ。でも、オープンプラットフォーム事業だけでエンジニアが20人を超えてきて、「さすがに誰かがマネジメントしないとダメなんじゃないの?」って話になりまして。当時のCOOから「マネジメントやるのか、プレイヤーやるのか、はっきりして欲しい」と迫られまして。冷静に周りを見渡すと、自分が一番適任だし、そもそも自分が作った組織だし。そこで自分も腹を括って、マネージャーを引き受けることにしました。

ただ、マネジメントを始めてみたところ、自分一人では出せない大きさのアウトプットがチームだと出せるので、そのオーケストレーションに取り組むことが面白くなってきたんですよね。そこからは完全にマネジメントに舵を切って、その過程で事業責任者もやるようになっていった、という流れですね。実は、エンジニア組織だけではなく、デザイナーやカスタマーサポートのマネジメントもやった経験もあります。その時も結構楽しかったですね。

ーー なるほど、そんな経緯があったんですね。ちなみに、DeNAを辞めてメルペイに移った理由はなぜですか?

hidek: DeNAで働いている間に、オープンプラットフォーム以外にも新規事業にチャレンジしたことがあったのですが、事業を立ち上げることが結構楽しかったんですよね。で、もう一回手を挙げて新規事業にチャレンジしてもいいかなって思っていたんですけど、その時点で後任がだいぶ育ってきていまして。いい人がたくさん育ってきている中で、自分が外に出て新しいチャレンジをするのもありかな、と思い立ってDeNAを辞めることを決断しました。

そしてメルペイにVPoEの役割として入社したんですけど、その時はまだメルペイはプロダクトが立ち上がってなかった時期で、エンジニア組織も30〜40人ぐらいの規模感でした。プロダクトを立ち上げたのち、約5年かけていろんな機能のリリースをしました。

当初刺さらなかったナレッジワークに最終的に入社を決意。惹かれていった理由とは

ーー ここから本題ですが、ナレッジワークにはどういう経緯で入ったんですか?

hidek: 2023年5月にメルペイを辞めてから、3ヶ月ぐらいは遊んでいようと思って、しばらくプラプラしてました。その間に、X(旧Twitter)で「メルペイ辞めました」とポストしたら、ありがたい事にいろんな会社からお声掛けいただいて、話を聞きに行ったりしていました。そんな中、以前メルカリで働いていたyudoufuさん(現ナレッジワーク Security Groupマネージャー 亀本大地さん)から誘ってもらったのが、最初のきっかけです。でも僕、ナレッジワークって会社を全然知らなかったんですよね。

あと僕は、メルペイもそうなんですけど、ToCのプロダクトを作りたかった。とにかく自分がユーザーとして直接使えるプロダクトに携わりたい、という思いが強かったんですよね。ただ声掛けいただいたのはほとんどToBの会社でした。そんな中、yudoufuさんと一度Zoomで話したんですけど、ナレッジワークもToBなのであまり興味が湧かず、結構そっけない返事をしてました。

ーー あはは、そうだったんですね。

hidek: 多分、yudoufuさんも話してみて刺さらなかったと感じたんでしょうね。その後、めちゃくちゃ長くて熱いメッセージが飛んできました。まるでラブレターみたいな(笑)。だったらもう少し話聞いてみるか、と思って、次はmayahさんと面談することになりました。で話したんだけど、やっぱりピンとこなくて(笑)。

mayah: 僕も刺さらなかったな、っていうイメージがあります。

hidek: 最後にKJ(CEOの麻野耕司)とも面談したんですけど、やっぱりいまいちピンとこなかったんです。そしてそろそろ就職しなきゃな、と考え始めた頃、最終的な候補を5社に絞っていて、その中でナレッジワークは5位だったんですよね。どこにしようか悩んでいると、KJから「一度hidekさんと対面で話したいので、ぜひオフィスに来てください」と連絡が来ました。

まあ、家からオフィスに出社するのって久々だし、楽しそうだから行ってみようかな、と思って訪問したところ、KJが僕のためにしっかりとしたプレゼン資料を用意してくれていて。ナレッジワークが何を目指しているのか、僕に何を求めてるのか、しっかりとまとめてくれていて、一時間みっちりと熱っぽく話してくれました。そのプレゼンテーションを通して、KJの「労働は苦役なり」を打破したいという想いや、イネーブルメントとは何か、ナレッジワークという会社がやりたいことが、ようやく理解できたんですよね。

僕は、もう15年近くエンジニアリングマネジメントの仕事をしてるんですけど、その時「イネーブルメントとマネジメントの仕事って意外と近いな」って感じたんです。今年で54歳になるんですが、次をラストキャリアにしたいという想いもあり、「今までマネジメントで培ったことを、最後のキャリアとしてイネーブルメントというミッションに捧げるのも悪くないな」って感じて、ナレッジワークに傾いていきました。

ーー なるほど。そこで一気に5位から1位に浮上したんですか?

hidek: いえ、それでもまだ1位か2位、というくらいでしたね。そこで、あらためてmayahさんと話してみたんですね。というのは、僕はCTOとの補完関係を重要視していまして。これまで僕がVPoEとして一緒に働いてきたCTO、もしくはCTO的な役割の人って、mayahさんが4人目なんですよ。これまでの3人は、自分にとってすごくやりやすかった。で、mayahさんと話していくうちに、補完関係が取れそうだっていうのが分かってきたんですよね。

ミッションに共感できて、一緒に働く人も相性が良くて、カルチャーやスタイルにも共感できそうで、これなら自分はコミットできるな、と感じて、ナレッジワークにグッと想いが寄りまして、入社を決めるに至りました。

ーー ありがとうございます。凄くいい話が聞けました(笑)。

ミッションファースト。そのために技術を使って良いプロダクトを作っていきたい

ーー 次の質問です。hidekさんから見て、ナレッジワークのエンジニアってどういう人が多いですか?

hidek: これは僕は社内外でも結構言ってることなんですけど…。ナレッジワークには「Act for People」「Be True」「Craftsmanship」っていう3つのスタイルがありますよね。その3つのうち、「Act for People」がすごく強いメンバーが多いですね。これはエンジニアだけに限らないと思うけど。

例えば、誰かが困っている時は能動的に手を貸したり、Slackで何か困ってる人がいれば、ワっとみんな集まってきて助けてくれたり。この前あったのは、QAって後工程だから、スケジュールが押した時にどうしてもQAにその遅れを押しつけるようになりがちだけど、エンジニアみんながQAに協力的な行動を取っていて、すごく「Act for People」を感じました。

ーー それは私も普段から働いていてよく感じますね。ちなみに、hidekさん自身が一緒に働きたいのはどんな人ですか?

hidek: 僕はやっぱり、ミッションに対して理解・共感をしている人と働きたいですよね。今後、ナレッジワークがめちゃくちゃ人数が増えていくとしたら、ひょっとしたらスタイルは変わっていくかもしれないけど、ミッションはブレないと思っていて。多少は文言が変わったりするかもしれないけど。何か物事を決めるときや方向を定める時に、ミッションがブレなかったら、みんなそっちの方角に向く事ができるじゃないですか。

ミッションを届けるためにプロダクトを作りたい。そのプロダクトを作るために技術を使っていきたい。僕はそういう想いが強いので、そういった考えの人と一緒に働けるといいなぁ、と思っています。

ーー なるほど。プロダクトや技術が先じゃなくて、まずミッションありきですかね?

hidek: はい、プロダクトよりも、やっぱりミッションを大事にしたい。ミッションとずれたプロダクトは作りたくない。イネーブルメントという考えに理解・共感できる人と働きたいですね。

ーー ありがとうございます。最後に、この「KNOWLEDGE WORK Dev Talk」を通して、どういったことを伝えていきたいですか?

hidek: 僕たちナレッジワークは、今はセールスイネーブルメントっていう営業向けのToBプロダクトを作ってる以上、エンジニアの人たちに直接その魅力を訴えかけるのって、正直難しいと感じています。でも、このインタビューで取り上げていくナレッジワークのエンジニアたちを通じて、ナレッジワークのミッションに共感したり、技術的なチャレンジや会社としての面白さに興味を持ってもらって、仲間になりたいって言ってくれる人が増えるといいな、と思っています。

mayah: では、僕からも。きっとhidekさんが、ナレッジワークのみんなの僕が知らないポイントを深掘りしてくれるので、みんなの人となりが出るような連載だったら嬉しいです。さらに、それを逆にミラーとして、hidekさんの人となりが浮き彫りになると嬉しいですね。

hidek: 頑張ります(笑)。

(取材・編集:三木鉄平  /  撮影場所: WeWork 神谷町 共用部)


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