脊髄損傷者の「拘縮」と「姿勢不良」とは。
脊髄損傷の方のように、一日の多くの時間を車椅子に座って過ごしていたり、運動麻痺によって身体が動かせない、感覚麻痺により正しい姿勢を保持することが難しい方は、関節の「拘縮」や「姿勢不良」が起こりやすくなってしまうでしょう。
そんな「拘縮」と「姿勢不良」の予防について、YouTubeで全4回にてまとめております。映像でわかりやすくまとめてありますので、ぜひご覧ください!
こちらnoteでも解説させていただきますので、ぜひ、ご一読いただけましたら幸いです。
「拘縮(こうしゅく)」とは
関節可動域が正常と言われる範囲を十分に動かせない状態。のことです。
例えば、股関節の屈曲は約125度、伸展は約15度と言われています。(参照:)
※引用元:正常関節可動域と計測法(日整会、日リハ学会制定)「身体障害者認定診断書記載用」
脊髄損傷の方のように歩行するが困難で、一日のほとんどを車椅子上で送っている方は、立ち上がったり、股関節を伸ばす動作がなく、股関節が常に屈曲した状態になってしまうと、筋肉や健が委縮・固まってしまい関節の拘縮となってしまいます。
さらに、麻痺をしている脚への血流量は少なく、委縮を促進してしまします?
もし、股関節が十分に伸びず、可動域が制限(拘縮)してしまったらどうでしょうか?
「立つ」という姿勢を保つこと自体が非常に大変な動作になってしまうでしょう。
J-Workoutのトレーニングでは、脊髄損傷の方々の再歩行を目指していますが、「拘縮」があることによって、その分可動域を取り戻すことに時間がかかってしまうこともあります。
また、現在注目を集めている「再生医療」でも、拘縮があることによって術後のリハビリが思うように進まなかったり、「再生医療」自体を受けられないという問題に繋がりかねません。
大切なのは、「拘縮」を作らないということです。
「姿勢不良(しせいふりょう)」とは
「姿勢不良」と聞いて、どんな姿勢を思い出しますか?
反り腰、ストレートネック、側弯、猫背、などなど 。。。。
そうです。これら全て「姿勢不良」と言えるでしょう。
正しい姿勢とは、
横から背骨を見た時に、S字カーブ。
正面から見た時に、真っすぐ。
の背骨のラインが良い姿勢と言われています。
「姿勢不良」はこのS字カーブが過度に崩れてしまっている状態です。
さらに、背骨は骨盤との関係も大きく影響するため、骨盤の傾きから「姿勢不良」になっていることもあります。
「姿勢不良」による影響で、身体の筋バランスが崩れたり、力を入れやす・入れいくい部分がでることで、さらに「姿勢不良」が助長されてしまうこともあります。
大切なことは「姿勢不良」を予防することです。
次回は、予防のためのストレッチ方法などご紹介いたします。