野生オランウータンが傷の治療の為に薬草を利用した事例のまとめ
2024年5月2日にScientific Reports誌で報告された下記の論文、結構話題になっているので、まとめ記事を作成しました(この記事のトップ画像は、下記論文のFigure1の一部です)。
Laumer I. B. et al (2024) Active self-treatment of a facial wound with a biologically active plant by a male Sumatran orangutan. Scientific Reports volume 14, Article number: 8932
日本語でこの論文を紹介した記事
↑ナショジオ(日本語版)にも解説記事が載りました。最後のピュージー氏のコメントがこの論文の意義を端的に表しているかなと思いました。
↑へーこんなサイト(英語学習者のための英字新聞)でも取り上げられるんだ!という例
実は私たちが20年間研究を続けてきたダナムバレイからも、大きなケガを負ったコドモのオランウータンが、普段は食べないショウガ(伝統薬としても使われる)を食べていた観察事例を報告しています(残念ながらこのコドモのオランウータンはその後、死亡しました…)。この論文も上記のScientific Report誌の論文の中で引用されていました。
Kanamori T, Kuze N, Bernard H, Malim T, Kohshima S.(2012) Fatality of a wild Bornean orangutan (Pongo pygmaeus morio): behavior and death of a wounded juvenile in Danum Valley, North Borneo. Primates 53(3) :221-226.
https://link.springer.com/article/10.1007/s10329-012-0297-3
過去に話題になったオランウータンに関する他のニュースや論文の紹介記事は、下記のブログに掲載しています:https://nouko.seesaa.net/