オブラートの剥がし方

ついつい更新が滞ってしまうね。
気づけば前回の更新から5ヶ月が経過していました。
でも，前回は4年ぶりだったので，それに比べたら早いか。笑
前記事にはスキをくれた人もいまして，大変にうれしかったです。
奇跡的にもう一度見てくれた方も，初めて見てくれた方も，今回はぜひお聞きしたいのです。
みなさん，オブラートってどうやって剥がしてますか？

いや，いきなりこんなよくわからない質問で恐縮なんですけれど。
最近，自分の話をするのが苦手だなぁってあらためて自覚するんです。
僕は，小さいころから言いたいことをがまんすることが多かったなと思うんですね。
それが，20代くらいから嫌なこととか違うと思ったことを，オブラートに包むというスキルを磨くことで，言えるようになってきた。

「ちょっと話の流れとは違うかもしれないんですけど」「それはとても助かるんですけど，ちょっとこういうところが気になっていて」「全体的には賛成なんですけど，ここのところはどうなりそうですか？」。
そうやって前置きをしてから話をすることがうまくなった。
すると，反対意見を言っても案外だいじょうぶなんだとか，自分の考えも案外聞いてもらえるんだとか，そう思える経験がそれなりに積み重なってきた。
自分の思っていることを押さえつけちゃったり，逆にいきなりホンネをぶつけちゃったりすると，よくない。
その間をうまくやるスキルのひとつが，オブラートに包むこと。

それは仕事で関わる人に対して磨いてきたスキルだったと思っていたんですけど，今度は一度仕事を降りた関係の中でどうやって話したらいいかを忘れちゃってて，そういうときにオブラートの剥がし方がわかんなくなってきた気がするんですよ。このごろ。

というのも，子どもが生まれてからこの2年くらい，プライベートな深い話ができる機会が激減しちゃって。あるいは，ハメをはずして何の意味もなく楽しい！みたいな時間を過ごすことがなくなってきちゃってて。
前記事でも書いたんですけど，妻や地元の友達みたいな信頼できる相手であっても，30代にもなると言えないことが増えてきて，どうにもこうにも。という場面がだんだん増えてこないですか？
それでこのnoteも復活させて，そういうなんとも言えないことを書ける場をつくろうと思っているんですね。

たとえば僕はオードリーのファンなんですよ。オールナイトニッポンもあちこちもLIGHTHOUSEも東京ドームも，どれもすごくよかった。
それぞれについて書きたいこともあるけどそれは長くなるのでいったん置いておくとして。
オードリー，というか若林さんの何がいいって，悩みに率直なところだと思っていて。もちろんテレビやラジオがすべてリアルだなんて言わないけど，それでも普段みんなが言わないことをメインに据えていることに，救われるわけです。

この手のオードリー評，若林さん評みたいなのは，手垢がついた話だとは思うんですけど。
ここで言いたいのは，たとえばこういう作品とかメディアとか表現をみて，受け取って，解釈することで，自分がふだん話したくても話せないことを，大なり小なりみんな考えて悩んでいて，それでもがんばってんだな，なんて思う。それで自分の悩みやモヤモヤもいくらか晴れる気がする。
…なんだけど，だからといって，この他でもない「私」は何もしゃべってないぞ，ってことなんですよ。

だからこう，恥ずかしげもなく言いますけど（あぁ，またオブラートに包んでいる），なんならもう自慢話とかしてみたいなと思ったりするんです。
これはもう立派におじさんになりつつある証拠なのかもしれない。
若いとき，偉い先生とかが昔の自分の武勇伝を聞かせてくるのをみて，引いてたわけですが。
でも，あのとき鬱陶しいと思っていた大人たちも，いま自分が感じているようなことを感じていたのかも。
どこにも持って行き場のない思いを，この場では自分が傷つかずに話せるぞ，と。
私は昔こんな苦労をした，そのおかげでいまの自分があるんだ，だから君もがんばりたまえ。

でもなぁ～。やっぱりあんなふうにはなりたくないよなぁ。
いや，ほんと難しくないですか？自分のことを話すのって。
クレイジーケンバンド状態ですね。「俺の話を聞けぇ～」。あーあ。
でもまぁ，そんな思いをくすぶらせていてもよくないなと思うし，もしかするとこれに似たことを考えている同志がいるかも知れないと思って，この記事を書いてみているわけです。
ここまでお付き合いいただいて，ありがとうございました。
それでは最後に一つ，行き場のない私の思いを聞いて下さい。どうぞ。

「自分で言うのもなんだけど，子育てに奮闘して，仕事も頑張って，実家の世話も必要になってきてて，そのバランスをなんとか取りながら，ある時期にはそのどこかに負担をかけることに申し訳なさを感じながら，なんならそのフォローまでして，そうこうするうちに自分のキャリアのための準備はおろそかになっちゃったりして。
でもそれは誰のせいでもないから，そのどこにも八つ当たりしないように努めて，なんとか日々をこなして過ごしているわけで，それなりに大人の責任を果たしていると思うんだけど・・・
だれも褒めてくれなくない？！ねぇ？！神様ちゃんと見てくれてる？！」

みなさんは，オブラートをどうやって剥がしてますか？