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【衝撃的な結果】iPhoneの歩数データをTableauでカロリー計算して「コロナ太り」が気のせいでないことを証明する。(サンプル付き)
個人的な話ですが、2020年の健康診断の結果はひどいものでした。今までもγ-GTPは毎年悪かったのですが、それに加えて体重が上がり、コレステロール値も悪い判定でした。
そう、おそらくこれらは「コロナ太り」が原因です。在宅勤務がメインになり、通勤時の歩行がなくなり、他方で、食事量が減らなかったことが、影響していると思われます。
通勤なんて大した運動量にならないのでは?
という疑問はごもっともと思います。しかし、実は私はコロナ前は徒歩と電車で2時間かけて職場に向かっていましたから、バカにならないカロリー消費をしていたはずなのです。
しかしこれも感覚値でしかないです。本当に本当なのか、iPhoneに自動的に蓄積される歩数データをTableauでカロリー計算して、「コロナ太り」を証明しようと思います。ちなみに、iPhoneのヘルスケアアプリで見るりゃ分かる気もしますけど、けっきょくのところ「自分の手を動かして目で見ないと理解できない」のも確かです。
これは、ちょっとしたアドホック・データ分析になります。データ分析って難しいイメージですが、この作業はたった一日で出来てます。手近な案件でも分析フローが回るさまをご確認下さい。今まで分からなかったことが、たった一日で証明できるってすごいなと思います。iPhoneやTableauのパワーを感じます。
※ちなみにこの作業ではiPhone, Tableau desktop (無料のpubulicでも可能)、Excel(Google スプレッドシートでも可能)が必要になりますので、記事をご購入の際はご注意下さい。
1.iPhoneの歩数データの抽出
まずはiPhoneのネイティブアプリであるヘルスケアにアクセスして、データを取得します。
1)ヘルスケアを開きます。
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2)右上の人のアイコンをタップします。
3)「すべてのヘルスケアデータを書き出す」をタップ→「書き出す」をタップ。
4)しばらく待ちます。
5)完了したら圧縮ファイルZIPが生成されて、転送方法の選択メニューが出ます。メールなどで転送して下さい。
2.PCでZIPファイルを解凍
1)ZIPファイルを何らかのアーカイバーソフトウェアで展開します。
2)export.xml が出てきますのでPCの任意のフォルダに保存して下さい。
3.EXCELでXMLをCSVに変換
1)EXCELを単独で立ち上げます。
2)データ→データの取得→ファイルから→XMLから といった順序で選択します。
3)保存した export.xml を選択して「インポート」ボタンを押します。
4)「データの変換」ボタンを押します。
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5)Recordを右クリックして「ドリルダウン」を選択すると、データが展開されます。

6)Attribute:typeの値が複数ある場合は、ヘッダーを右クリックして、HKQuantityTypeIdentifierStepCountのみを選択して下さい。これが歩数データとのことです。

7)「閉じて読み込む」ボタンを押して下さい。Excelのシートにデータが展開されます。
8)ファイル→名前を付けて保存を選び、CSV形式にてPCに保存をして下さい。
4.Tableauで視覚化+分析する。
今回は一日平均のカロリーを算出して、年単位でどのように変化しているか見てみたいと思います。
1)保存したCSVをTableau Desktopで読み込みます。
2)データ形は下図のようになっています。
①歩数はAttribute:valueです。
②日時フィールドはAttribute:startDate を使いましょう。どういうタイミングで区切られるか分からないのですが、Attribute:startDate=開始日時~ Attribute:endDate=終了日時といった形でシーケンシャルにレコードが蓄積されているように見えます。

3)パラメータの作成
歩数からのカロリー(Kcal)は、パラメータと計算式で作ります。
図のようにパラメータを4つ作って下さい。
METs
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体重
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歩幅

歩行速度
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4)カロリー計算の計算フィールドの作成
次に計算式を①~④まで作ります。今回は日当たりのフィールドをサンプルに掲載します。月、年はDATETRUNCの'day'の部分をmonth, yearに変更すれば作れます。
※カロリーの計算式は、https://u.finc.com/23612を参考にさせて頂きました。
①0.歩数_day
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②1.歩行距離_day
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③2.歩行時間_day
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④3.Kcal_day
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5)グラフと表を作り→ダッシュボードにまとめます。
※恐縮ですが、オーソドックスなグラフと表のためこのプロセスは端折らせて頂きます。代わりにタブローパブリックのファイルをダウンロード頂けます。
パラメータを変更すればカロリーが再計算されます。

私の結果としては2020年の一日当たりの歩行によるカロリー消費が、マイナス54%の222Kcalとなっています。半分以下です。一方で、食事量は記録に取っていませんが、減っているわけでもないです。
従いまして、在宅勤務による通勤の運動量が、コロナ太りに寄与していると言えるのではないでしょうか。
そして、これだと、一日の摂取カロリーをおにぎり1個半くらいにしないと痩せないですね!とてもまずい!
サンプルはこちら。
以上
Knock Knock㈱ではTableauによるデータ分析文化の定着のお手伝いをしております。nagnag@knockknock.at = 永瀬までお気軽にお問合せ下さい。