『街並み』 長野県
『街並み』は、初めて出会った、地域のことが書かれているリトルプレスです。もしかしたらリトルプレス自体、これが初めて手に取ったものかもしれない。
出会いは二十歳くらいの頃。恵文社さんで手に取った記憶が。いや、ガケ書房さんだったかな……?この頃は、この二大本屋さんが憧れのお店というか京都でいってみたい本屋さんという感じでした。
『街並み』は長野県のリトルプレス。冊子は40ページ前後(多分)。サイズはB6(多分)。7割くらい、ずーっとその街のカラー写真が載っていて、一行の文章も一言のキャプションも何もない。最後にまとめて数ページ、その街のことについて手書きで書かれていた気がします。
発行されているナノグラフィカさんのサイトでは、(以下引用)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎写真と地図でながのを歩く『街並み』
街の風景や人々の営みを、この街に“暮らす”目線
で記録する小冊子です。
長野市を中心に、街の風景写真とイラスト地図等
を収録しています。
毎回、市内の「○○町」「仕事場めぐり」
「銭湯」「長野電鉄」「映画館」など
一冊につきひとつのテーマでまとめています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とあります。
今みても写真のみのページが続くというのは独特のつくりだと思うのですが、この冊子にどれほど心惹かれたか。何も情報がない分、本当にその街に初めて行って散策しているような感覚になりました。有名な場所と路地裏などが混在していて、その雰囲気が街そのものという感じなのです。わたしが持っていたのは松本の号だったのですが、このお店に行きたい、この場所を歩きたい、と何度も見返しました。(そして卒業旅行で行きました)
同じ事をしても駄目なんだろうけれど、すごく羨ましくて「こんな冊子作ってみたい」と思ったものです。
いまは実物を手に取って見られないので記憶だけで書いています…。でも、どんな写真があってどんなお店が紹介されていたかなど、結構覚えているんですよね。わたしにとってそれくらいインパクトがあり、愛着がある一冊です。
新しいものは発行されていないようですが、WEBはあるので、残っている号は今でも購入できるのかもしれません。一度ゆっくり、全ての号を読んでみたいなぁ。