苦い抹茶ミルクティー
最近世の中にあるのはお砂糖たっぷりの甘い甘いミルクティーばかり。まるで便利さに甘やかされてる人間みたい。甘やかされて、甘えてるうちに人間はそれがなくてはならないものになっていく。便利もお砂糖も中毒になる。
甘ったるい世界が存在することを知った。時間は守らなきゃいけない、なんて、当たり前のことすぎた。当たり前すぎて、意識してなかった。大学生になってから、時間を守る人のほうが偉い、みたいな価値観に出会った。レポートも〆切ギリギリ、間に合わなかったらメールで添付。バイト遅刻したって平気で言っていて別にそれに真剣に答えるでもなく茶化すような風潮。周りの人たちがそうだった。構造主義の考えってこういうことだったんだ、と身に染みて感じる。私もそちらによりかけた。
人間関係もそう。上下関係もあんまりきつくなくて、楽しいの感情が表に出やすいところはある。自分の興味あるものを学んで、知りたいことだけを追求して、会いたい人と会って、たまに面白い人に巡り合うからいきなり意気投合しちゃったりして。自分の身分とか背中に背負ってるものがほとんどないから、これを自由と呼んでいる。飲み会が増えれば、どんな人とも親密に話すことが増えるし、回し飲みに抵抗なんか無くなる。「一口、飲む?」なんて何気ない一言になっていた。
苦い抹茶ミルクティー。ちょうどよかった。線引きを大事にする。自分の枠線を持つ。苦みが分かってきたのは、少し大人に近づけた証拠かな。そうであればいいな、と願いながら。
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