追記済】ワルキューレ ラストミッション

ワルキューレへの愛だとか執着の終着だとかを纏めた遺言を書いてるんだけど初日に間に合わなかった、と言ったら「卒業制作と言いなさい;;」と言われたわたしです。

飛行機が発つまで随分時間もあるし、1日目の感想を纏めます。これは遺言じゃなくて日記です。
日記というのは誰かに伝えるべくして成るものではないので、もし記憶違いがあってもお許しあそばしてください。妙な言葉を使っていてもちょっとだけ許してください…。現にセトリも定かではなく、人様の記憶を頼りに組み立てました。

とりあえず、コロナ禍突入以降で初めて都会に赴き初めて地下鉄に乗り初めて飛行機に乗ります。乗りました。心臓ドッキンコです。ドッキンコでした。

●最高だった

先ずはこれだけ言わせてください。
最高だったのです。

以下散文乱文ご容赦の上、もしもお暇潰しが必要であれば覗いてみてください。

●ラストミッション初日 雑記

・オーラ・サーラ~光る風~

会場が映って、雰囲気から「もしや?」はあったのだけど、正直開幕早々のこれには度肝を抜かれた。
メロディーちゃんのお衣装も含め、あの「2nd」を思い出さずにはいられない。ハインツ様のお姿とCD音源か?と思いきや、すっとメロディーちゃんの現れたときの、あの鳥肌といったら。精巧で狂いのない歌声、けれども無機質ではなく血の通った歌声。本当に凄かったのだ。
今宵、ティアラのような飾りが、ハインツ様と重なる。神々しい白に息を呑んだ。
数年前と変わらず透き通った、遠くまで届く声。綿雪の柔らかなお声なのに、どこか氷の鋭さをも孕んでいて、まさにハインツ様がそこにいた。

・一度だけの恋なら
・ルンがピカッと光ったら

大きく予想を裏切られた開幕を更に越える驚き。終盤にかけて、あるいはアンコールでの定番だと思われた2曲が、ここに!最初からクライマックス、とは至言だ。
とはいえこれらは、初期ワルキューレを代表する曲なのだった。TVアニメ1期OP/ED。当初は、今日のワルキューレを象徴するハモりもあまり取り入れておらず、前2(前3)/後ろ3(後ろ2)の構図だったあの頃。
言葉を扱いながら陳腐な言い方しか出来ず恥ずかしいけれども、「歩み」だと思った。「覚悟」だとも思った。いまだセットリストの全容はわからないけれども、恐らく今日、もしくは6日間をかけて、彼女たちは歩みを全て振り返ってくれるのだろう、と思った。余すことなく、一緒に駆け抜けさせてもらったあまりに純で尊い時間の、日記を1頁ずつ捲るのだと。
それは終わりの香りだ。「さよなら」の始まりなのかな、と思うと少し鼻の奥がツンとした。

・破滅の純情
・絶対零度θノヴァティック

これらも序盤に来ようとは。TVアニメ2期を彩った名曲、OP/ED。特に絶対零度は、彼女たちの色を明確にした転換点だったと個人的には思っている。
数年前、「ダンス/フォーメーションが難しい」と言っていたね。そんなの全然感じない。けれども簡単じゃないのもわかる、見応えのあるパフォーマンス。あなたたちは難しいと言いながら、努力で全て乗り越えてきた。正直TVアニメ期においては、「本業じゃないのだから、ダンスだとかは程々でいいんだよ。無理をしないでいいんだよ…。」といつも思っていた。本当に。彼女たち演者にとって、楽しいだけのコンテンツであってほしかった。
でも、彼女たちはついぞ甘えなかった。ご自身の個人名義の仕事が山ほどある中で、忙しい時間の合間を、努力で染め上げてくれたのを知っている。
今日もまた、ハラハラなんて欠片も感じなかった。

・Hear The Universe

この曲が!とまた驚く。キラキラと可愛い、アイドル感のある曲。
作中での扱いも含めて、直接的な戦いの匂いのしない稀有な曲だと思っている。
TVアニメ終盤、「戦いに関係のない歌を歌いたい」「5人で歌いたい」と吐露した彼女たち。もしかして、一度戦いを終え、美雲を取り戻した彼女たちは、平穏を取り戻した青い空の下でこの曲を歌ったのかな。描写の枠の外で、幸せな歌が確かにあったのかな。なんて気持ちになる曲順だった。

・唇の凍傷

マクロスΔという物語の締めくくりとなる劇場版の、開幕の曲。本当に魅力的で、作中での演出も素晴らしかった。新しい5人を見せてくれた、わたし個人も大好きな曲だ。
自己紹介曲もあるし、数多の曲の中で、なんとなく名乗りに「合う」曲もあると思うし。けれどもここで彼女たちは名乗りを入れる。新たな物語、新たな5人の幕開けのようだった。
ワルキューレリボーンでの「唇の凍傷」は、のぞみるの復帰も含めて、勝手に少しドキドキしながら眺めたのが記憶に新しい。今回のこの曲の、なんと完成されたこと。

・いけないボーダーライン

話が逸れるが、わたしはワルキューレのバンドメンバーが大好きだ。個々人が本当にパワフルなプロフェッショナルで、CD音源では生まれない色が、ライブの醍醐味のひとつだと思っている。そして、ワルキューレがメインであることは変わらないけれど、生バンドを含めて「ワルキューレライブ」だと思っている。(ワルキューレ個人名義でも演奏でご出演なさっていたりして、ご縁が繋がっていくのを見るのはとても嬉しい。)

だから、あのツインギターの攻防のなんと豪華で贅沢で心踊ったこと!!
黒田さんは2ndの伝説を紡いでくれた方のおひとりであり(久々のご出演が、またアツい。)、外園さんは3rd以降本当に印象的なギタリストとしてワルキューレと駆け抜けてくださった方。
おふたりが噛みつき合うように音を弾かせて、ボルテージを最高潮まで持っていくあの熱さ。本当に堪らなかった。(おふたりは旧知の仲でいらっしゃるのだろう、初日終演後のおふたりのやりとり、リスペクトの滲むお言葉がやっぱり熱い。)

完全余談だけれど、今この記事を読んでくださるあなたは、バンマス西脇さんのFacebookをご覧になったことはあるだろうか?ワルキューレライブへの、プロフェッショナル目線での言語化は読んでいて喜色を伴いながら心に響く。更に4/20の記事を読んで戴けたらば、バンドメンバーの深い心持ちにも触れられるのではないだろうか。わたしはあまりに感慨深く、何度も読み返した。

本当に、皆さんがバンドメンバーでよかった。


・Walkure Attack!


ワルキューレ自身も気に入っている方の多い曲。熱が入っているのもわかる。

ここまで本当に、いわゆる「アツい」曲が続く中でのワルアタは本当に凄かったし、体力の温存だとか、残りの日数だとか、そういうものが度外視されているんだなあと驚嘆する。当初本当に心配していたのだけど、この心配はちょっと違うのかもな、と思った。「瞬間完全燃焼」。わたしたちへの、きっと最後を冠した全身全霊の贈り物だ。


・AXIA〜ダイスキでダイキライ〜 

・GIRAFFE BLUES


「ジラフは本当にワルキューレと共に歩んできた、5人それぞれに大事な曲だから、5人編成の“全員参加”ジラフが聴きたい」

これは比較的早い段階でわたしが恐れ多くも言い続けていた願いのようなもの。特に、メッサーを送るときのマキナとレイナの言葉と歌声を、あの瞬間だけにするのはあまりに勿体無く、違うな、と思っていたから。


まさかそれに加え、AXIAまで。

ここでいよいよ、「ラスト」の言葉の重みを知る。

やり残しも悔いも、ステージに何一つ残さないのか。最高を何度でも更新し続けるのか。

そのために3週間、彼女たちは全身全霊で駆けるのか。

編成が変わるのだから、多少とて変更する部分もあっただろう。ご苦労もあるだろう。それも織り込んで、名曲に新たな色を加えてくれた。昇華された。

堪らなかった。


負けた、と薄く笑って一歩下がってしまったカナメ・バッカニアが、自身で蓋をしていた曲を携え、本当のセンターに立った瞬間に立ち会ったのだと思うと、目頭が熱くなった。

負けてなんかなかったんだよ、カナメ・バッカニア。

あなたの歌はこんなにも胸を打つんだよ。

ずっとずっと、待ってたよ。


個人的に、ジラフの演奏部分が初日一番胸に刺さった部分だった。

歌うようなピアノは祈りを孕み、寄り添う弦の音は波音のよう。本当に、バンドメンバーが彼らでよかった。歌声や詞はなくとも、紡ぐ音のひとつひとつが連なり、曲の持つ色を織り胸に優しく滲む。


中尉に関しては語りだすとライブの話題から大きく逸れるので割愛。取り敢えず新録でお声が聴けてビックリだったし、彼の心に居残った何かが優しく溶けたならよかったと思う。生涯大切に思ったものに包まれた彼の声は、優しかった。

ありがとうね、大事な気持ちを、ほんの少し見せてくれたんだね。


・Glow in the dark

・Diva in Abyss

・綺麗な花には毒がある


闇キューレの演じ分けを更にアップデートした5人に拍手。表情、仕草、声。全てが闇色にきれいに塗り替えられる。カメラが360度回り5人を順番に映すのが、無邪気な翻弄を表していたように感じた。弄ばれた心地。

ここまでの物語にナイフを突き立てるような勢いで現れた5人は非常に鮮烈な花だった。

時が許せばもっと違う面も見れたのかな、惜しいな。

ほんの少しの寂寥を抱く。


・ザルド・ヴァーサ!~決意の風~


もう一度来てくれるのか…!?と歓喜。

この曲はやはりグッと気持ちが盛り上がる。

神聖な色から、攻めの色へ。また聴けて嬉しい。


次からが所謂「ないない」のゾーンなのだが、闇キューレ→ハインツ様と、ここまでのワルキューレの歌に噛みつく「敵」ポジションの6人の猛攻の歌に、再起、圧倒を魅せるワルキューレの構図を感じて、グッと力が入った。

ワルキューレは、こんなにも強い。


・ワルキューレがとまらない

・ワルキューレは裏切らない

・ワルキューレはあきらめない

・未来はオンナのためにある


言うことなし。最高。

このパートをこの熱量で完璧に歌いきれる5人に誇らしささえ感じた。

記憶違いでなければここで白のお衣装にチェンジ?

繊細に揺れる白が、本当に、劇場版最後を思わせる姿だった。ひらりと翻る白、神聖な女神。

今まで見たかったワルキューレの姿の、完成形だったかもしれない。実田先生の白の衣装にも重なる、戦乙女の装束の美なること。


リード曲揃いのコーナー、ひとつひとつが、作品/ライブを代表する曲だった。

じわりじわりと記憶が甦る。また記憶の頁を捲る。

あの日の目一杯・大一番のパフォーマンスが、今日はセットリストのうちの一曲。感慨深くないわけがない。


・Absolute5


思えばこの曲には、背負うものが多かった。

「ひとりでも欠けたら」…その言葉をJUNNAちゃんが掲げて泣いたあの夜を思い出す。アニメ業界だなんて未知の畑、特有のファンのテンションやレスポンス。彼女はそれを苦く思っていないだろうかと案じていた自分を恥じた夜。

ワルキューレは、マクロスΔは、わたしたちファンは、JUNNAちゃんにとって大切なものになっていたんだと知って、泣いた夜。


あの日のわたしよ、見ているか?

ワルキューレ/マクロスΔは今、5人で、いやもっとたくさんの人々と一緒に、大団円を迎えようとしているよ。

わたしはずっと、ワルキューレ/マクロスΔが好きだよ。あの気持ちは今も輝いてる。


・ルンに花咲く恋もある


淋しさと煌めきが同居した曲。このツアーになんと相応しいこと。

ライブビューイングのカメラにも、たくさんファンサしてくれる5人がなんて可愛い。幸せがいっぱい。

なのにほんの少し、淋しい。

「忘れないで」…忘れられるはずもない、きっとずっと。


・アンコールメドレー


推し/カナメ・バッカニアがセンターに立つ姿を一晩でこんなに見せてもらえていいのか、と正直沸いた。

わたしはカナメΔきよのさんの、一歩引いたポジションから4人を見つめるあの眼差しが好きだ。穏やかで優しくて、あたたかい。大切なものを見る目だと思う。

けれども。けれども、やはり推しであるので、センターで誰よりも輝いていてほしい、とも思っている。抜群の安定感と柔い余韻の残る歌声が好きで、時に悲哀に伏せられた、時に闘志に燃える目が好きで、…ともかく好きなのだ。出会えてよかった、ずっと愛し抜きたい女性。

そんな彼女が、一番眩しい場所に立つのを見れる時間の、なんと幸福なこと。

叶うなら残りの日程の、いろんな姿を見たかったけど。それでも初日、限られた機会にこんなにも彼女を見つめられて嬉しかった。この機会に感謝しかない。


残る、ソロ曲中心の構成はやっぱり「見たかった/聴きたかったもの」だし、最終曲までも含めて「2nd」の足跡を感じている。


「ずっと彼女たちに歌っていてほしい」

そう思って泣いたあのライブは、多くの方にとって伝説であるように、わたしにとっても大切な大切な、宝物の記憶だ。(同時に、悔しさや無力感を感じた夜、涙の記憶でもあるけれども。)

伝説をなぞるのは、怖くもある。だって伝説だから。超え得るものではないかもしれないから。


けれど今、彼女たちはきっと超えた。


初日夜、1stライブを見直した。カンペをちらりと見る、辿々しい目線の愛いこと。不安も、緊張も、距離感のわからなさも、全部内包しながらも素晴らしいライブだった。

この日から階段をのぼるように、確実に努力も結果も積み重ねてきた彼女たちの、集大成。


この日の「God bless you」は、ただただ優しく、柔らかかった。

(わたし英語って苦手でいまいち理解してなかったんですけど、「God bless you」って別れの言葉にもなるんですね。愛のこもった祝福くらいに捉えてました。柔らかくって、やっぱり淋しい。)


・僕らの戦場

・不確定性☆COSMIC MOVEMENT


前者はわかるけど、後者はやられた。

まさか、ラストを飾るだなんて。

どちらも初期からの名曲だけれど、どうしても新曲を引っ提げたライブだと割を食うことが多いイメージで…純粋に5人となると久しぶりに感じる。


以前、「恋ハレ」を最後に持ってきたライブ構成に舌を巻いた。

トップバッターのイメージが強い、welcome、と微笑む歌で締めくくる。なんて趣深く粋なことを!と。


今回は「フレイアのデビューした曲」で締めくくるのだから、脱帽だ。

1stライブでも、フレイアのデビューと称し、4人での歌唱を終えるとみのりちゃんがステージ中央に立ち、この曲が歌われた。


純粋に、久しぶりに聴けたこと。

物語の結末を知るからこそ、デビュー曲の尊さを感じた中での歌唱だったこと。

ぎこちない、まだ4人+1人、という感じが拭えなかったデビューから、今回の「5人の曲」になっていた完成度。

何より5人が楽しそうだったこと。


全部が眩しく、嬉しく、幸せなエンディングだった。




「私達は「さよなら」を言うためにライブをしているんじゃない」


正確な言葉は失念してしまったけど、なおちゃんが言ったそれがあんまりに胸を打って、1日経っても忘れられない。


ここまで勝手に感じていた「さよなら」の香りは、わたし自身の感傷だった。

彼女たちは、共に過ごした7年(諸々含めたらもっと)間への「ありがとう」を歌っていた。足跡を振り返って、想いを馳せ、ありがとうと。


応えたいと思った。

現地にも行けやしないわたしだけど、わたしだって、わたしこそ、「ありがとう」を言いたい。届かなくたって、言いたい。言葉にしたい。残したい。駆け抜けた青春の日々を。


冒頭の遺言もどきを、やっぱりきっちり書こうと思う。

ここまで読んでくれたあなた、今度は遺言を受け取りに来てほしい。出来るだけ、愛を込めるから。


最高だったね、ライブ。

これまでも最高だったよ。

明日からも、きっと最高だよ。





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