ホワイトクローバー、私が思う宮城県の香り
春から結構長い間、いろいろなところで目にするホワイトクローバー。
シロツメクサ、というほうが馴染みのある呼び方の花です。
小さい頃は花冠を作ったり、四葉を探したりするするのが楽しくて。
見回せばたくさんのシロツメクサが咲く場所があって、思う存分に楽しむことができました。もちろん、大人になっても花冠づくりや四つ葉探しは楽しいものです。
神奈川にいた頃は、季節ごとにゴージャスな香りがしていました。金木犀とオレンジフラワーのイメージです。街路樹や庭先に、柑橘系の木やばら、金木犀やアベリアなどが植えてあって、お花の時期には所々でフローラルの香水みたいに豪華に香っています。住んでいた土地柄、時折頭痛がするほどに肥やしの匂いがすることもありましたが、畑の香水。薄まるといい香りになるこれらの匂いが花の匂いを引き立てていたのかもしれません。
フレグランスデザインの課題でTOHOKUシリーズの香りを作ることに決めたのだけれど、
そういえば、、宮城県てどんな花の香りがしていかな?と思い出そうとしてもなかなか思い出せませんでした。慣れ親しみすぎていて、きっとわからなかったのです。
よく浜を散歩していたので、真っ先に思い浮かぶのは潮の匂いや干したヒトデや網の匂い。ハマナスの香りは好きだけれど、ふっと香ってくることは、少なくても自分の経験からはなかったな、、、。
でもある時、結構くたくたになりながらぼーっと歩いていた時。何処かから流れてきた懐かしい香り。あれ、なんだっけこれ?と周りを見回した時に咲いていたのがシロツメクサでした。
そういえばいろんなところに咲いていて、よく摘んで遊んだな。ちょっと甘い草の香りが懐かしい。
その懐かしさから、クローバー模様でセーターを編みました。
甘い匂い。
そういえばホワイトクローバーって、はちみつにもあって美味しいものねえ。
宮城県に戻ってきて、最初にわかった花の香りは、やっぱりホワイトクローバーでした。
それにツツジ、そしてハニーサックル。
赤毛のアンでも描かれているハニーサックル。
どんな香りか実はあんまりよくわからなかったのです。
夕方、いつもの道。ハッとする香りに見回したらあったのがこの花でした。誰かが植えたわけでもなく、見事にフェンスを飾っている野生の花。
時たま、香りの呼びかけに気が付く人が目にする可憐な花。
そして意外なことに、稲の花の香りも馴染みすぎていて気がついていないものだったのです。
きっと他にもいろんな花の香りがしているんだろうな、と思うと楽しみになります。